バスの旅目的地は 名古屋、
電気文化会館のザ コンサートホール
高速バス…何年、何十年ぶりだろう
遥か昔…
学生時代に山口県宇部市まで、
叔父叔母の冬場の店を手伝いに、
よく夜行バスに乗って行った以来かも。
大阪駅が久しぶりで、新鮮…ってか、
ついていけなくなっている自分！を
感じた（笑）
迷わずにバス乗り場に到達したは良いけれど
早すぎて…
当てもなく少しウィンドウショッピング
思いがけない軽いビニール製の馬柄ショルダーバックに惹かれた
…今のデニムのバッグの肩紐がもう痛みきってスレスレだから、いっそう惹かれちゃった
可愛い店員さんと話をして、立て髪、いや、後ろ髪をひかれながら バスに（笑）
定刻にバス発車、暫くしたら
メールが届いた。普段短いsmsだけで、
メールをしない息子から。
…？
届いたのは、スタバのプレゼントチケット
…やだ、…これだけで、涙が溢れてきた
名古屋に着いてからコンサートまで、
一旦 休みや〜
バスは12時発に乗ればいいんじゃない？
…とだけ言ってた 息子から。
ちょっと張り詰めて 心が折れてる時に
優しい不意のプレゼントは、堪える
うれし涙が、溢れる
そういえば
昨秋、スタジオ移転や なんやかんやで
ヘロヘロな時に、思いがけない
手作りおむすび🍙や
だし巻き卵や ソーセージを
心友が作ってくれた時も、涙が溢れた
…言葉じゃない、
みんな、思いがけない 思いの籠った優しさ…
ふだん高すぎて近寄らないスターバックス😆
何を頼んでよいのかわからない私に
店員さんは 優しかった
少し甘いものになさいますか？
それともコーヒーか、紅茶、
ご希望をお伺して、ちょっとお勧めさせて頂きますね
そのエスコートに、思わず、
すこし甘めのものを、と伝えると、
「ほんのり、ハニーウーロンなんかがよろしいかも知れません、
頂かれたチケットはフードもお選び頂けますよ。」
…優しい。
バスでは何も食べていなかったから
思わず、ケースの中を指差して、適当に
これにします、と伝えた
「どちらも、ほんのり甘いですので、
お水もお付けいたしておきますね」
ちょっとした会話に、
相手を思い遣る言葉…物腰のやわらかさ、
気遣う会話…今の私には、沁みる。
そして、私自身の、
日頃の反省点も いっぱい感じる。
…スターバックスに入れて 良かった。
前田くん、…ありがとう…
今日は、頑張って、楽しんでね
…というか、、、
ベートーヴェン最晩年の傑作。
しかも同時期に、依頼を受けて作曲した
他の弦楽四重奏曲12番、13番や15番とは違って、
Op.131は、彼自身が作りたくて、
自ら取り組んだ大作。
しかも出版順の為Op番号こそ14番だけれど、作曲の順番としては15番との記録。
昨年晩秋に、
この曲を息子から聴かせて貰った時、
胸が押し潰され 張り裂けそうになった。
ベートーヴェンの人生そのものが
聴こえてくるんだもの。
彼の 心からの、心の叫び、心が求める安らぎ、最晩年にあっても自己を奮い立たせようとしたり、問いかけたり…
晩年を迎えた自分自身人生を語っている。
辛くて、重くて、憂いを含んで、
でも、自己を鼓舞して。
彼の強さ、苦しさ…聴いているのが耐えられなくなり、何度か立ち止まっては、最後まで聴いた。
ベートーヴェン最晩年の傑作、超大作。
ベートーヴェンは、本当に、すごい。
今夜は、まだまだ若い息子が、
仲間達とこの大曲にどう取り組み、
この曲から学ばせて頂けたことを
どう表現するのか…
どうしても、聴きたかった。
相当悩み、苦しんでいたので いっそう…。
今日の演奏は、学内選抜オーディションで、
頑張り抜いて出場を勝ち得た学生さん達の、
様々な曲を聴かせて頂ける
3時間ほどの長い長いコンサート。
みんなみんな、色々な思いの音を、
鍛錬の日々を積み重ねて作り上げた音楽を
精一杯、奏でて、パワーを分けて欲しい…
いつか、私も星となり…地獄かも（笑）
この世からいなくなる頃、息子自身が、
ベートーヴェンや私と同じくらいの歳になった頃？…かしら、
同じ曲、Op.131を、沁みじみ弾く演奏も
聴いてみたいけれど、、、
たぶん、その頃、こちらはいないだろうし。
今、今 聴けるなら！と、
高速バスに、乗り込んだ。
雨水半ばに。
さぁ、少し、ハニーウーロンティーで、
休憩が出来たから
会場に、向かおう…
みんな、みんな、ありがとう
