翌日 午後の2時か3時ころだったか
アパートのプッシュフォンが鳴った。ちなみに留守電機能もナンバーディスプレイもなかった時代。
椎名君? 俺だけん。
いやいや、俺ってだれよ・・と思いながらも、電話口の向こうにいるのは、夕べコタンで一緒に飲んだ彼だとすぐわかった。
彼は武蔵境からそう遠くはない街のアパートに住んでいる
ただ僕は中央線、彼は西武線 お互いの最寄り駅を直通では移動できない位置関係 . . . 本文を読む
まあ飲みなよ↓飲め飲めー↓飲め。↓・・ん。(無言で瓶を差し出し目線と顎でこちらのグラスを指す)彼の僕に対する酒の勧め方は四谷コタンに居た僅か2時間と、コタンから四ッ谷駅に向かう途中にある、「つぼ八」で過ごした合計4時間前後の間に結構な速さで上記の通り進化を遂げていった。帰り際、店の前で何故彼が僕にヘッドロックをしたのかは覚えていない。覚えているのはそれが絡み酒やワルノリといった感じの悪いものではな . . . 本文を読む