って「大鏡」や「増鏡」みたいだけど…
こんばんは
一昨日映画を見て来ました。
二日連続で見たのは何時振りだろう。
「ブロークン」
(@シネ・リーブル神戸)
ロンドンに住むX線技師のジーナは
恋人や弟とともに父の誕生日を祝う。
そのパーティの席上大きな鏡が突然割れるが、
一同はちょっとしたハプニングと軽く受け止める。
ある日ジーナは街中で、自分そっくりの女性が、
自分と同じチェロキーの赤いバンを運転している
のを目撃して、咄嗟に跡をつけてしまう。
相手のアパートにまで侵入、そこは彼女の部屋と
瓜二つで、ジーナと父の写真までが飾られていた。
狼狽した彼女は帰路に交通事故を起こす。
奇跡的に大したケガではなかったが、
事故の記憶は断片としてしか残っていない。
それ以来、悪夢を見たり、恋人がよそよそしく
別人のように感じるようになってしまう。
医師の勧めもありカウンセリングを受けることに…
「フローズン・タイム」のショーン・エリス監督の二作目。
DVD鑑賞した前作はコミカルでありながら洗練され、
そして美しい映像だった。
そんな訳で期待は高かったんだけど、
公開後の評価がいまひとつ、レビューも少なかった。
例えば「映画 ブロークン」でブログ検索すると、
「ブロークン・イングリッシュ」の方が多く出てきて、
「ブロークン」は数分の一程度。
であまり期待せずに見に行ったところ、
思っていたよりもずっと良かった(笑)
ストーリーは目新しいものではなかったけど、
ひとひねりはされている。
サスペンス・ホラーものにしては表現は抑え目で上品、
悪夢の中で流れる血も生々しくはない。
今回も凝った綺麗な映像だった。
リフレインされるロンドンの街の俯瞰は
全体が巨大な生き物めいて見えたし、
ジーナが迷い込んだ地下鉄の駅はカタコンブを連想。
彼女がバスタブでゆったりと体を伸ばすところも
面白い構図だ…お湯が海で顔や手足が島みたいな。
ちょっと釈然としなかった部分は、
帰ってからネタバレのブログさんの解釈と
つき合わせてみると、伏線が巧みで、
暗喩が鏤められていたのがよく分かった。
ただ月並みな恐怖を煽る音響には些か不満。
夏に鑑賞してすっかり気に入った
「赤い風船・白い馬」のDVDを購入。
「白い馬」の少年が見る真昼の夢。
ちょっと記憶違いはあったけれど、
空も海も水平線もすべて銀灰色に溶け込んで、
遠浅の海を楽しげに歩む少年と馬と、
水面に逆さになった少年と馬の鏡像のみが、
おぼろげに霞んで映っている。
本当に美しいシーンだ。
特典映像には「白い馬」の少年を演じた
60歳代後半のアラン・エムリーも登場。
「年々歳々人同じからず」が正直な感想だけど…
エムリーの回想は興味深かった。
当時の彼は俳優として未熟だという自覚があったので、
演技を要求する監督は厳しく怖かったそうだ。
「監督の青い目とカメラの黒い目」が彼を怯えさせた、
その怯えが映画のテーマに合っていたから
かえってそれらしい演技になったのだろう、
という言葉が印象的だった。
同じく映画館で見て気に入った「低開発の記憶」も
DVDになったようでこれにも食指。
こういうクラシックな名作は手元に置きたい。
別な理由で「DIVE!!」のDVDも買ったけど…笑
ところで2009年の1月から全館において、
毎月15日は「リーブルの日」で1000円均一だそう。
では。また。
こんばんは
一昨日映画を見て来ました。
二日連続で見たのは何時振りだろう。
「ブロークン」
(@シネ・リーブル神戸)
ロンドンに住むX線技師のジーナは
恋人や弟とともに父の誕生日を祝う。
そのパーティの席上大きな鏡が突然割れるが、
一同はちょっとしたハプニングと軽く受け止める。
ある日ジーナは街中で、自分そっくりの女性が、
自分と同じチェロキーの赤いバンを運転している
のを目撃して、咄嗟に跡をつけてしまう。
相手のアパートにまで侵入、そこは彼女の部屋と
瓜二つで、ジーナと父の写真までが飾られていた。
狼狽した彼女は帰路に交通事故を起こす。
奇跡的に大したケガではなかったが、
事故の記憶は断片としてしか残っていない。
それ以来、悪夢を見たり、恋人がよそよそしく
別人のように感じるようになってしまう。
医師の勧めもありカウンセリングを受けることに…
「フローズン・タイム」のショーン・エリス監督の二作目。
DVD鑑賞した前作はコミカルでありながら洗練され、
そして美しい映像だった。
そんな訳で期待は高かったんだけど、
公開後の評価がいまひとつ、レビューも少なかった。
例えば「映画 ブロークン」でブログ検索すると、
「ブロークン・イングリッシュ」の方が多く出てきて、
「ブロークン」は数分の一程度。
であまり期待せずに見に行ったところ、
思っていたよりもずっと良かった(笑)
ストーリーは目新しいものではなかったけど、
ひとひねりはされている。
サスペンス・ホラーものにしては表現は抑え目で上品、
悪夢の中で流れる血も生々しくはない。
今回も凝った綺麗な映像だった。
リフレインされるロンドンの街の俯瞰は
全体が巨大な生き物めいて見えたし、
ジーナが迷い込んだ地下鉄の駅はカタコンブを連想。
彼女がバスタブでゆったりと体を伸ばすところも
面白い構図だ…お湯が海で顔や手足が島みたいな。
ちょっと釈然としなかった部分は、
帰ってからネタバレのブログさんの解釈と
つき合わせてみると、伏線が巧みで、
暗喩が鏤められていたのがよく分かった。
ただ月並みな恐怖を煽る音響には些か不満。
夏に鑑賞してすっかり気に入った
「赤い風船・白い馬」のDVDを購入。
「白い馬」の少年が見る真昼の夢。
ちょっと記憶違いはあったけれど、
空も海も水平線もすべて銀灰色に溶け込んで、
遠浅の海を楽しげに歩む少年と馬と、
水面に逆さになった少年と馬の鏡像のみが、
おぼろげに霞んで映っている。
本当に美しいシーンだ。
特典映像には「白い馬」の少年を演じた
60歳代後半のアラン・エムリーも登場。
「年々歳々人同じからず」が正直な感想だけど…
エムリーの回想は興味深かった。
当時の彼は俳優として未熟だという自覚があったので、
演技を要求する監督は厳しく怖かったそうだ。
「監督の青い目とカメラの黒い目」が彼を怯えさせた、
その怯えが映画のテーマに合っていたから
かえってそれらしい演技になったのだろう、
という言葉が印象的だった。
同じく映画館で見て気に入った「低開発の記憶」も
DVDになったようでこれにも食指。
こういうクラシックな名作は手元に置きたい。
別な理由で「DIVE!!」のDVDも買ったけど…笑
ところで2009年の1月から全館において、
毎月15日は「リーブルの日」で1000円均一だそう。
では。また。