プロ家庭教師 俵屋の日記

気になること あれこれ

食塩水の問題 一次方程式で解く②

2017年02月13日 | 数学
前回出した例題を解いてみましょう。

例題
 8%の食塩水があります。ここに3%の食塩水を200g混ぜると6%の食塩水になりました。
 8%の食塩水は何gありましたか。


方程式は、求めるものをxとしてたてるのでしたね。
8%の食塩水の重さをx gとします。

食塩水の問題は、溶けている食塩の重さの式を考えるとよいので、
この問題ですと
 8%の食塩水に溶けている食塩の重さ+3%の食塩水に溶けている食塩の重さ=6%の食塩水に溶けている食塩の重さ
となりますね。

それぞれを式に表しましょう。

溶けている食塩の重さは食塩水全体の重さ×濃度
でしたね。

8%の食塩水に溶けている食塩の重さは
 

3%の食塩水に溶けている食塩の重さは
 

6%の食塩水に溶けている食塩の重さは
 

よって方程式は
 
となります。

計算しましょう。
両辺に100をかけて整数の式にしてから計算します。
 8x+200×3=(x+200)×6
    8x+600=6x+1200
    8x−6x=1200−600
     2x=600
       x=300

ということで、8%の食塩水の重さは300gでした!


食塩水の問題は、
 溶けている食塩の重さに目をつける
 溶けている食塩の重さは食塩水全体の重さ×濃度

を理解していれば、


 0%の食塩水300gと1%の食塩水を何gかをよく混ぜて、そこに食塩を20g入れ、さらにそこから水を70g蒸発させたら6%の食塩水になりました。
 1%の食塩水は何gですか。

 5%の食塩水に食塩を50g入れて、そのあと水を200g加え、さ らに1%の食塩水を400g加えてよくかき混ぜたら、6%の食塩水ができました。
 5%の食塩水は何gですか。


などのややこしい問題も楽勝ですね!

中1の人は、たくさんの問題にあたって、基礎をしっかりと固めましょう!


食塩水の問題 一次方程式で解く①

2017年02月06日 | 数学
名古屋の中学受験も昨日でほぼ終了しました。
今年は雪が降らなくてよかったですね。


中学生も教えるのですが
なんだか中学受験の問題そのままのものがあったりして
受験をちゃんと終えてきた私立中学の生徒は楽勝だろうなあ‥と思ったりもします。


そんな中で、数学の食塩水の問題です。
中学入試と同じような問題が出ますが
ここは中学入試は忘れて
きちんと方程式で解きましょう!


食塩水の問題は
「濃度の意味」
をしっかり理解していれば楽勝です!

「濃度」とは
「溶けているものが水溶液全体の何倍なのか」
を表したものです。

つまり、「濃度20%の食塩水」とは
「溶けている食塩の重さは、食塩水全体の重さの20%」
ということです。

20%とは割合で表すと0.2、つまり0.2倍ということなので

食塩水全体の重さを0.2倍すれば、溶けている食塩の重さが計算できるということですね。


以上を踏まえた上で、まずは一次方程式で解く問題を見てみましょう。




 8%の食塩水A250gに濃度の分からない食塩水Bを200g混ぜたところ、12%の食塩水ができました。
 Bの食塩水の濃度を求めなさい。


ここでもう一つのポイントですが、食塩水の方程式をつくるときには
溶けている食塩の重さ
の式を作ることを考えましょう。

この問題ですと

 Aに溶けている食塩の重さ+Bに溶けている食塩の重さ=でき上がった食塩水に溶けている食塩の重さ
ですね。

では解いていきましょう。

Bの食塩水の濃度をx%とおきます。

そうそう、方程式をつくるときは、
「求めるものをxとおく」
のもポイントです。
全ての方程式がそうではありませんが
とりあえず求めるものをxとおいて方程式をたててみましょう。

Aに溶けている食塩の重さは
 250×0.8
ですが、方程式では小数よりも分数の方が計算しやすいので分数の式にします。
という訳で、Aに溶けている食塩の重さは


Bに溶けている食塩の重さは


でき上がった食塩水に溶けている食塩の重さは


よって方程式は

こうなりますね。

では計算していきましょう。
まず両辺に100をかけて分母を消して、整数の式にします。
  250×8+200x=450×12
  2000+200x=5400
         200x=3400
            x=3400÷200
           x=17              17%



どうでしょうか?
式の形だけ暗記して解こうとする生徒がいますが
そうではなく、基本の内容を理解して、式をつくってほしいですね。

では、練習問題をどうぞ!


例題
 8%の食塩水があります。ここに3%の食塩水を200g混ぜると6%の食塩水になりました。
 8%の食塩水は何gありましたか。


文字式の表し方 速さと平均

2016年06月24日 | 数学
中1の数学は、文字式に入っていますね。
文字式も計算がメインなのですが、「数量を文字式で表す」という内容があり、
これでつまづいてしまう生徒が多いようです。

例えば、次の数量を式で表せ、という問いがあるのですが、表す数量の内容が

・身長が太郎xcm、次郎ycm、三郎zcmのとき3人の身長の平均。
・毎時pkmで800mの道のりを進むのにかかった時間(単位:分)。
・bの1割増


などの、「平均」「割合」「速さ」といった、苦手な生徒が多い内容を含んでいるのですね。

中学受験でもこの辺りがよく分からなくて、算数の点が取れない、ということがあります。

小学生でしたら、「速さ」「割合」などの定義を踏まえ、いわゆる公式などは使わない計算の仕方を教えるのですが
小学校でここをマスターしてこなかった生徒には、「公式」でやるやり方を教えることが多いです。
数が多くて間に合わないんですね‥


という訳で、今日は「平均」と「速さ」の公式を。

この2つの公式はパターンが同じなので、一緒に覚えると楽なような気がします。


【速さ】
1. 使う「内容」は3種類!まずこれを暗記!
   「速さ」「道のり」「時間」
 この3つは結構なじみがありそうな感じですが、文章中で「これが速さだ!」「これは道のり!」と
 区別できるようにしておく必要があります。
 例えば、「時速○kmで進むと」→速さ
     「距離はどれだけですか」→道のり
     「○分かかりました」→時間 
 といった具合に、別の言葉で出てきても3つのうちのどれなのかを分かるようにしましょう。
 
2. 公式は、出すもの以外の2つを使う!
 「速さ」を出すときは残りの2つ「道のり」と「時間」、
 「道のり」のときは「速さ」と「時間」、
 「時間」のときは「速さ」と「道のり」
 ということです。

3. かけ算は「道のり」!
 公式はかけ算か割り算のどちらかなのですが、かけ算は「道のり」の1つだけです。
 しっかり暗記しましょう。

4. 残りの2つは分数!分子は「道のり」!
 文字式のときは、割り算は分数で表すので、初めから分数として暗記します。
 そして、分数の公式のときは、2つとも分子は「道のり」になります。
 さっき覚えた3の内容と同じなので、そこを意識すると覚えやすいです。

5. 1〜4をしっかり暗記して、問題をたくさんこなす! 


【平均】:上の【速さ】と同じパターンなので、【速さ】をマスターしてから覚えましょう。
1. 使う「内容」は3種類!まずこれを暗記!
   「平均」「合計」「個数(人数)」

2. 公式は、出すもの以外の2つを使う!

3. かけ算は「合計」!

4. 残りの2つは分数!分子は「合計」!

5. 1〜4をしっかり暗記して、問題をたくさんこなす!


とりあえず期末はこれで凌ぐとして、この辺りがしっかりしていない生徒は
夏休みに速さ、割合、関数の基礎を復習することとしましょう。







えらいぞチャート!

2011年12月06日 | 数学
昨日、中学生の数学の問題集の2次不等式の解き方の解説にちょっと腑に落ちない点があってもやもやしていました。
家に帰り、ここはやはり、と高校のとき使っていた青チャートを眺めてみました。

全く同じ問題はなかったのですが
眺めているうちに
あーーーーーーっ!そういうことかあ!
と納得がいきました。
なるほどなるほど、端折られていた内容がやっとわかりました。

そして今日、件の生徒ににその内容を解説し、生徒も
あーーーそういうことかあ!
と納得がいき、
やれやれなんとかテストには間に合いました。

それにしても私の数1がこんなに衰えていたとは‥
やはり勉強し直さなければ!

しかしあったはずの「確率・統計」のチャートがなくなっているのが困りました。
新しく買うかな‥