決特委のことで、先輩が私を誘って動き出した。
言葉、口数、ドヤ顔、虚勢など諸々のパフォーマンスはともかく、
2人で共に行動したことで、いつも以上に会話が生まれた。
先輩の作った書類を確認した結果、
なかなか言い出すタイミングが見つけられなかったミスを、
告げることもできた。
え?マジで?
と信じられないようなリアクションが、
半分想定内であり、
でも、なかなか信じなかったが、
私が既に直したと押し切ると、
最後は素直に認めた。
都合がいいというか何というか、
こうやって2人で100%にすもんなんだよ、みたいな返しをしてきたが、
まあそれも愛嬌という感じで受け止めさせてもらい、
先輩をおだてながら、無理矢理でも楽しくやりとりをすることができた。
流れで先輩の能力を褒めるようなことも言ってみたら、
案外向こうが乗ってきた。
私が下でかまわない。
見下されていても、それが普通だと、もう思える。
実際、先輩の方が、トータルでは少しは上だと思うから。
ヘコヘコしながらでも、
業務がミスなくやり遂げられるなら、
癖の強い先輩は許容しないといけない。
というか、多分うまくやれる方法はあると思う。
それは先輩に見つけてもらうものではなく、
自分が見つけないといけない。
自分のパフォーマンスを変えたら、
まだ見えていない先に進めると思える。
面倒臭いが、ある意味面白い。
私次第で変わるものがある。
油断せず、この流れを生かしたい。