続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「銀河鉄道の父」(2023/キノフィルムズ)

《小説家・門井慶喜が宮沢賢治の父である政次郎を主人公に究極の家族愛をつづった直木賞受賞作「銀河鉄道の父」を、「八日目の蝉」「いのちの停車場」の成島出監督のメガホンで映画化。役所広司が政次郎役で主演を務め、長男・賢治を菅田将暉、賢治の妹・トシを森七菜、母・イチを坂井真紀、祖父・喜助を田中泯、弟・清六を豊田裕大がそれぞれ演じる。「かぐや姫の物語」「この道」の坂口理子が脚本を担当。》

宮沢賢治のことはよく知らなくても「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」などの作品名や“あめゆじゅとてちてけんじゃ”のフレーズなどすぐに思い浮かぶのでよく知ってるような気がしていたけど、その生い立ちや父のことなど知らないことばかりなので、興味深く観ることができたというか、役所広司さんと田中泯さんが並んでいるだけで儲けもの、そして役所広司さんと菅田将暉くんが親子役というだけでも観ごたえがあった。

正直なところ途中までは宮沢賢治の日常の姿が見えてこなくてなかなか集中できなかったけど、賢治の妹トシの死あたりから引き込まれたというか、2人の子供に先立たれた親の悲しみや息子を手放しで可愛がる父親の思いが伝わってきて、宮沢賢治ではなく父親に焦点を当てて描かれているところもよかった、明治から昭和にかけての時代再現も見どころ。

基本、エンドロールに歌は要らない派なので余計そう思ったのかもだけど、いきものがかりの歌はこの内容からの主題歌としては違うような気がして余韻もなにも感じられなかったのは残念だった。

☆あらすじ☆
岩手県で質屋を営む宮沢政次郎の長男・賢治は家業を継ぐ立場でありながら、適当な理由をつけてはそれを拒んでいた。学校卒業後は農業大学への進学や人工宝石の製造、宗教への傾倒と我が道を突き進む賢治に対し、政次郎は厳格な父親であろうと努めるもつい甘やかしてしまう。やがて、妹・トシの病気をきっかけに筆を執る賢治だったが……。

キャスト
役所広司
菅田将暉
森七菜
豊田裕大
池谷のぶえ
水澤紳吾
益岡徹
坂井真紀
田中泯

監督
成島出

128分

G

T・ジョイPRINCE品川1 15:30〜観客20人程/119席







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