続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「The Son 息子」(2022英/キノフィルムズ)

《初監督作「ファーザー」で第93回アカデミー脚色賞を受賞した映像作家・劇作家のフロリアン・ゼレール監督が、ヒュー・ジャックマンを主演に迎えたヒューマンドラマ。「ファーザー」に続く「家族3部作」の2作目で、ゼレール監督の戯曲「Le Fils 息子」を原作に親と子の心の距離を描き出す。主演のジャックマンが製作総指揮にも名を連ね、「マリッジ・ストーリー」のローラ・ダーン、「私というパズル」のバネッサ・カービー、「ファーザー」のアンソニー・ホプキンスが共演。2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

2021年の5月に観た「ファーザー」は認知症の父とその娘との話で、父親役がアンソニー・ホプキンスだったのでどうしても舞台劇調なところがあって居心悪さがあったりしたけど、「家族3部作」の2作目となる今回は父親役がヒュー・ジャックマンだったので、相変わらずカッコよくてすぐに引き込まれた。

今回は問題を抱えているのが父親ではなく、離婚して妻の方に引き取られた息子という複雑な設定で、父親に見捨てられたことがトラウマのようになっている息子を演じたゼン・マクグラスくんの繊細な演技も見どころ、前作では怒りや弱さを見せながらのアンソニー・ホプキンスの演技が見どころだったけど、今回はヒュー・ジャックマンが受け継いだかのように、理想的な父親からの、自分の父親に反発しながら、その父親と同じようなことを息子にしていることに悩む姿が身につまされて切なかった。

途中までは父と息子のドラマのように思えたけど、実は、離婚して離れた父親と一緒に暮らすことになって解決するかと思われた息子の精神状態そのものがテーマとなっていて、家族の愛だけでは治せないという、精神科医の言葉にいろいろと考えさせられた。

出番少ないながらヒュー・ジャックマン演じるピーターの父親を演じたのがアンソニー・ホプキンスで今回は認知症どころか悠々自適の重役暮らしをしていてちょっと安心?(^^;

エンドロールのあとに自殺志向の人たちに向けてのメッセージらしきものが出るんだけど情報が英国向けなのか字幕がついてなくて、英語力のない自分には目で追うのがやっとでよくわからなくて残念、ここにも字幕を入れて欲しかったかも。

☆あらすじ☆
家族とともに充実した日々を過ごしていた弁護士ピーターは、前妻ケイトから、彼女のもとで暮らす17歳の息子ニコラスの様子がおかしいと相談される。ニコラスは心に闇を抱えて絶望の淵におり、ピーターのもとに引っ越したいと懇願する。息子を受け入れて一緒に暮らし始めるピーターだったが、親子の心の距離はなかなか埋まらず……。
※映画.comより

キャスト
ヒュー・ジャックマン
ローラ・ダーン
バネッサ・カービー
ゼン・マクグラス
ヒュー・クァーシー
アンソニー・ホプキンス


監督
フロリアン・ゼレール

原題 The Son

123分

G

YEBISU GARDEN CINEMA1 16:45〜観客10人程/187席










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