続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「世の中にたえて桜のなかりせば」(2022/東映ビデオ)

《「乃木坂46」の岩本蓮加と名優・宝田明が主演を務め、「桜の季節」と「終活」をテーマに描いたヒューマンドラマ。監督は、2017年の短編作品「サイレン」が国内外の映画祭で注目を集めた三宅伸行。》

宝田明さんと乃木坂46の岩本蓮加ちゃんのW主演というのも興味深い作品だったけど、終活を絡めながらの、いじめや引きこもりなども取り上げてのドラマ部分からも目が離せなくて、スクリーンいっぱいに咲き誇る桜の美しさも堪能、桜の季節の今にぴったりな作品だった。

ちなみに“世の中にたえて桜のなかりせば”に続くのは“春の心はのどけからまし”で、“この世の中に全く桜というものがなかったなら、春を過ごす人の心はどんなにのんびりできることだろう”という意味で、なんか反語のような気とするけど、桜というのはそれだけ日本人の血が騒ぐということなのかも。

これが初の制作にも参加の宝田明さんは、少年期を過ごした満州に桜がなかったことから桜をテーマにした映画と舞台を作りたいと思われたのだそうで、桜の映画のパート2を作りたいという夢を叶えられることもなく先月の14日に亡くなられてしまったけど、終活や遺書などこの世とのお別れという題材なのに春らしい桜の美しさに溢れていて、宝田明さんの遺作としてずっと心に留めておきたい作品だった、合掌。

☆あらすじ☆
終活アドバイザーのアルバイトをしている不登校の女子高生・吉岡咲。一緒に働く老紳士・柴田敬三とともに、様々な境遇に置かれた人たちに寄り添いながら彼らの終活を手伝う日々を過ごしていた。一方、咲の担任だった南雲は生徒からのイジメが原因で教師を辞め、自暴自棄になっていた。咲はひきこもり生活を送る南雲の様子を見に、たびたび彼女の自宅を訪れる一方で、イジメの張本人である女子生徒に自分の気持ちをぶつける。自身も不登校で行き場を求めている咲に、敬三は病気の妻とかつて一緒に見た桜の下での思い出を語る。敬三夫婦を励ますため桜の木を探しに出かけた咲は、ある真実にたどり着く。

キャスト
岩本蓮加
土居志央梨
郭智博
名村辰
柊瑠美
伊東由美子
徳井優
吉行和子
宝田明

監督
三宅伸行

80分
G

丸の内TOEI 2 18:50〜観客40人程/509席




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