いじめられている君へ

2012-07-09 | コラム
先日、大津市の市立中学2年男子生徒が

自殺した事件は、学校、教師、教育委員会

の無責任な体質を改めて浮き彫りにした。



全校アンケートで「(男子生徒が)自殺の練習

をさせられていた」との回答を市教委が公表

しなかったり、加害者といわれた同級生らに

直接真偽を確認していなかったり。



さらには「いじめとの因果関係は不明」として

ろくに調査もしていなかった。



多分、これは大津市に限らず日本全国どこも

似たり寄ったりに違いない。



そんな中、あるブログに劇作家の「鴻上尚史」氏が

「いじめられている君へ 死なないで、逃げて逃げて」

と題して2006年に朝日新聞に掲載されたものを

取り上げていた。


「いじめ」は学校だけではなく、大人の職場でさえも

たくさんあるわけだが、人間の性の部分でもあるし

多分誰がどんなに努力しても完全になくすことは

できない。


だから是非これは学校や職場でいじめられている

人には読んでもらいたい。


*************************************


あなたが今、いじめられているのなら、今日、学校に

行かなくていいのです。

あなたに、まず、してほしいのは、学校から逃げることです。

逃げて、逃げて、とことん逃げ続けることです。

学校に行かない自分をせめる必要はありません。

大人だって、会社がいやになったら、会社から逃げて

いるのです。


次にあなたにしてほしいのは、絶対に死なないことです。

そのために、自分がどんなにひどくいじめられているか、

周りにアピールしましょう。

思い切って、「遺書」を書き、台所のテーブルにおいて、

外出しましょう。


学校に行かず、1日ブラブラして、大人に心配をかけましょう。

そして、死にきれなかったと家にもどるのです。  

それでも、あなたの親があなたを無視するのなら、学校

あてに送りましょう。

あなたをいじめている人の名前と、あなたの名前を書いて

送るのです。


はずかしがることはありません。その学校から、ちゃんと

逃げるために、「遺書」を送るのです。
 
死んでも、安らぎはありません。死んでも、いじめたやつらは、

絶対に反省しません。
 
あなたは、「遺書」を書くことで、死なないで逃げるのです。
 
だいじょうぶ。


この世の中は、あなたが思うより、ずっと広いのです。


あなたが安心して生活できる場所が、ぜったいにあります。

それは、小さな村か南の島かもしれませんが、きっとあります。


僕は、南の島でなんとか生きのびた小学生を何人も見てきました。

 
どうか、勇気を持って逃げてください。



(朝日新聞2006年11月17日掲載)
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2 コメント

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犯罪レベルのいじめ (ベニイモ)
2012-07-10 12:53:21
亡くなった生徒の男の子、お悔やみ申し上げます。
加害者のやった行為を別のサイトで知りましたが、
もはや人間のやることではなく、悶絶しました。
学校や教育委員会なども加害者やその親の何かの
しがらみがあるのか不明ですが、確かに無責任です。

本当はいじめを乗り越えて仲良くなるのが理想
ですが、現実はそういえませんね、性がありますし…。
この鴻上さんの文はいいですね、逃げるですか。
とにかく何があっても命を落としてはいけませんね、
そうしたらもう何もかも終わってしまうから。
別に学校へ行く必要なんかないです、動物を
通して精神的に強くなった子たちを見ていますので。
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ベニイモさん (shibatex)
2012-07-10 19:16:43
しかしながら、こういういじめの事件を
見るたびに人間は、ここまで出来るものか
と憤りを感じます。

ただ、それも間違いなく人間の姿の一部
であるわけで弱い人は負けてしまいますね。

よく言われるように「まじめ」であるが
故に逃げることも出来ず自殺してしまう
ことが多いようなので、いじめられてる
人はコレを読んで少し考え方を変えれば、
死なずに済むことも多いと思います。

反面、責任逃れをする先生たちが、皮肉
にも「まじめ」でなさ過ぎるのでしょう。

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