まず傷口がふさがるまでの一週間は、これといったリハビリはせずに、傷口がふさがってからは超音波を当てたり
お風呂で関節を温めながら指の曲げ伸ばし(グーパー)を繰り返すことによって、痩せ細った薬指に筋肉をつけていきました。
しかし、一度固まってしまった関節の腱や靭帯を元の状態に戻すのは容易なことではありません。
先生曰く、10週間かかるとのこと。「そんなにかかるわけないじゃん」と当初舐めていたのですが、指先はご存知の通り、精密ゆえに
神経系が繊細です。リハを続けていくにつれ、その意味が徐々に理解できてきました。
まず、固まってしまった関節を曲げたり伸ばしたりすると、結合組織に微細損傷が発生します。そうすると患部に浮腫が発生し
皮膚がつっぱってしまい、一時的に可動域が極端に悪くなります。また数日かけて腫れが引いてから曲げ伸ばしのリハビリをすると
また浮腫が発生…日進月歩とはこのことで、それらの繰り返しで長時間かけて徐々に可動域が戻ってくるような感じです。
鋼線を抜いてから約一週間後の状況。【左】まだ腫れていますが、懸念された指もしっかりと伸びています。
【右】屈曲したときにかなりの違和感や痛みが伴いますが、徐々に回復に向かってきています。
この時点で握力が右61に対して左は24というアンバランスさ… 正直、怖くて思いっきり握れません。(トホ…)
2週間後の10月に入るとトレーニングも全てフリーウエイトに戻せる状態まできました。ベンチプレス、懸垂、パワークリーンも
今までの80%の負荷をかけられるようになり、思ったより復帰は早そうです。
因みに握力は 10月8日~右60 左35 10月15日~右61 左44 おぉ~、戻ってきてますねぇ。
鋼線を抜いてから2週間後の10月3日。チームのGMの配慮でグランドを取っていただき、久しぶりに(早くも?)練習してきました。
ボールを握るのは約2か月ぶりです。キャッチボールでは内野手用グラブだとかなり患部に響くので、ファーストミットを使用。
出来る範囲でトレーニングも継続していたので、肩ひじの状態も絶好調です。
問題はやはり打撃でしょう。気になるのはグリップの感覚と体の回転です。打撃の場合、体を効率よく回転させるには2通りあります。
左打者であれば、松井秀喜のように左腕で押し込みながら軸回転を作るタイプと、バリー・ボンズのように右肩を引いて
軸回転を作るタイプです。今回の練習では、それらのスイングの調整と打球感を確認するためにロングティーをメインに行いました。
ロングティーは体全体を使ってフォローを大きくとらないと飛距離が出ないため、重心移動や体幹のキレを向上させるのに最も効果的な
練習方法です。
左の手のひらがやはり薄くなっているのか、インパクトの時に衝撃で痛むため、今までのように左腕の押し込みで軸回転が作れません。
よって、試しに右肩のプルで軸回転を作ってみました。ケガの功名なのか、ロングティーの飛距離も外野の定位置越えくらいは普通に
出ていたので、軟式であれば十分過ぎるでしょう。
余談ですが、もし私が左投右打だとしたら、復帰するには致命的過ぎるケガだったかもしれません。スローイングに違和感も出るでしょうし
何よりも右打ちなら、インパクトからヘッドを返すときに左の薬指と小指に強い力がかかるからです。「左投げ右打ち?そんな奴いるかいな」。
いるんです。私の記憶する限り、川口和久さん、小野仁、正田樹の3選手が左投げ右打ちです。
今年はGW頃から腰椎分離症が再発してしまい、まともにバットが振れない状態が続きました。
来シーズンに向けて、指、腰、技術的な感覚、試合勘など、少しでも状態を良くしようと毎日試行錯誤ですが、
「至高への思考、試行、そして志向」というテーマで完全復活を目指し、リハビリトレーニングに励んでいます。
◆ 追記 ◆
10月27日 復帰戦は指の違和感も少なく、ほぼ完治して臨み、フェンス直撃のツーベース。愛用のバットのグリップ形状を変えてみたり、
フォームのチェックをしてみたり、2か月間イメージトレしてきた成果が出てホッとしました。
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┣☆╋╋╋ 元読売巨人軍 佐伯トレーニングコーチの鍼灸マッサージ治療院
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