えー、前回TIG溶接で表札を作るという記事を書きましたが、今回はその続きです。前回の話を見ていない方は見てください↓
前回作ったやつは板厚が9㎜あって、かなりズッシリしてるんですよ。妻に見せたら案の定「重い!こんなのが台風で飛んで行ったら大変なことになる!」というわけのわからんコメントをいただきまして、改良を決意しました。
厚板で作った理由ですが、ステンレスは熱による変形がとんでもないレベルなので、変形を抑えるために厚板でやったんですよ。結局、9㎜厚みがあってもパッと見でわかるくらい変形したので意味なかったです。プレス機で歪みを取ってやったのですが、これが面倒くさい…
というわけで作戦を変更して薄板で作ります。
板厚は3㎜で前回の1/3にしています。もちろんこのまま普通に溶接すると形がベコベコになるのはわかりきっているので、分厚い鉄のチャンネルに仮付けして拘束しました。拘束することによって変形を抑えるとともに、熱をチャンネルに分散させて歪みを防ぐ作戦です。
溶接するとこんな感じになりました。電流は60Aですが、ちょっと線が太くなったので50Aくらいでもよかったかもしれない。
十分に溶接の熱が冷めて人肌程度になったら拘束を外します。
拘束を外して、シャーリングで余分な部分をカットしました。ちょっと焼け色が綺麗ではありませんが、多分この板厚ではこれ以上綺麗にできません(知らんけど)。焼け色よりも、周りにモヤモヤとした焦げ色のほうが気になります。こればっかりはもうどうにもならんのです…アルゴンガス雰囲気の中で溶接したらうまくいくかもしれませんが、大掛かりになりそうなので諦めます。
板の裏はこんな感じで、やっぱり熱が入った部分は焼けています。ステンレスって鉄と違って焼け色と熱変形がシビアで難しいですね。ちなみに裏面を触ると、文字に沿ってボコボコしています。
こんだけ薄ければ表札として使っても問題なし!台風が来ても大丈夫!(むしろ軽いほうが飛んでいくと思うのだが…)
ステンレスブラシでサッと表面を掃除すると焼け色は取れました。ちゃんと溶接した感じが出ていいのでは?
というわけで、今日はこんな感じで終わります。
#溶接 #ものつくり #鉄工所 #TIG溶接
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