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One Step ~ 橋本新企画公式ブログ

22)赤羽の片隅から~無料弁当雑記

4/30(金)

無料弁当45個+お菓子、パンなどを21:30から出して23:00過ぎに残8 。ランチスタッフが作ってくれた肉ジャガと、お客様から牛肉のしぐれ煮の差し入れがあったので余裕の弁当準備。パンのご寄付も頂いたので数個ずつ袋詰めして提供。そして、本日は4月最終日。多くの方の優しさで、4月も完走できました。応援して下さる皆様に感謝。

◆2年ほど前に来たことのある音楽家が久々の来店。過去に生活が困窮した時期があるそうで、WEB記事やテレビを見て他人事とは思えず、感銘を受けたとのこと。自分にも何かできないかと考え、寄付するためのギターを持って立ち寄ってくれた。何かしたいという気持ちが尊いし、ありがたい。

◆小学生女子が母親と共に買い物に行くと言うので、商店街にあるダイソーの前を見て来てもらった。ここのところ見かける若いホームレスが、今夜もいるか確認をお願いしたつもりだったが、案の定いたようで「めぐりやです。お弁当持ってきましょうか」と話しかけたそう。「自分で取りに行きます」との報告。荷物がたくさんあったはずだが、それを置きっぱなしにしたままで、数分後に取りに来た。

初めて会ったときよりも、表情が柔らかくなった。「現金はまだあるの?」「ほとんど無いです」「生活保護、申請しなよ。若くたっていいんだから。家族には連絡いかないし」「……」「体、壊さないようにね」「ありがとうございます」だいぶコミュニケーションがとれるようになった。明日辺りに名前を聞こうと思う。

◆路上脱出四人目の隣に寝ていたホームレスから、その方の最後の夜までの様子を聞く。役所に申請に行く日になるまで不安だったそうで「本当に大丈夫でしょうか」と相談されたらしい。彼は「めぐりやさんなら大丈夫。必ず何とかしてくれる」と励ましてくれたそう。「あの方で何人目ですか」「四人目です」

「やり手ですね」「運良く彼は、ムテイ(無料低額宿泊所)の個室に入れたそうです」「よかったですね」「5人目は●●さん、貴方ですよ」「え?」「抜け出しましょう、一日も早く」「自分はまだ大丈夫です」「ええ、分かってます。でも、いつかその気になるのを待っています。お身体が心配なので」「ええ。その時は、お願いします」

彼は読書好きで、昼間は図書館にいるのだが、この緊急事態で図書館の閲覧席は使用不可。晴れた日は公園で読書できるが、昼間から雨が降ると居場所が無くなってしまう。そういう時はどこで過ごしているのかと聞いても、教えてはくれない。何度か生活保護の話をして勧めているが、過去に一度受けたことがあるらしく、二度目に世話になる事を恥だと思っているのか、自由を制限されるのが嫌なのか、受け入れてくれない。

時間をかけて、少しずつ、ゆっくりと説得する。

◆以前から気になっていた方に遭遇し、思わず話しかけた。いつも手早くお菓子を持ち、逃げるように去る方で、小柄な体型から、女性か、もしくは塾帰りの小腹をすかせた子どもかと思っていた。(もちろん誰が利用しても構わない)いつもお菓子だけを取るように見えたので「お弁当もありますよ」と声をかけた。

まだあどけない小学生だった。そう見えた。「お弁当ももらいました。美味しかったです」やはり何度か利用しているようだった。親から頼まれて取りに来て一緒に食べたのか、自分用なのかは分からない。たまたま通りかかったのではなく、明らかにここを目指して来ていた。「また来てね」「ありがとうございます」少年は逃げるように走り去った。

(5/1のTwitterより 一部修正)
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