無料弁当60個+お菓子、マスクを21:30から出して23:00過ぎに残り4個。開始時の行列は12名ぐらいで順調なスタート。遅く来る方も一定数いる。以前は一人3個までだったのだから、確実に利用者は増えている。公助に繋がってほしいと思っている足の悪い男性は3日ほど来ていない。少し心配。弁当をつくる時間帯に、昨夜の小学生が弁当のお礼を言いに来る。親御さんには叱られなかったそう。よかったね。
路上脱出5人目の方が、就職が決まった事を報告に来た。介護系で、仕事をしながら学校に行き、資格も取れると言う。彼女は看病していた夫を亡くし、仕事をクビになり、住居を追い出された。
役所からも相手にされず、自ら運べる最低限の荷物を残し、夫の遺品を含む全てを処分し、なんのあても無く北上した。神奈川県から2週間かけて赤羽にたどり着き、とあるホームレスから当店の話を聞き「助けて下さい」とスタッフに話しかけた。それが今年の5月。生保を利用して施設に入り、その後アパートへの入居が決まった。ハローワークで求職を続け、早くも仕事が決まった。「よかったですね」と、スタッフみんなで喜びあう。
「毎晩弁当をつくる皆さんを見て、私も人の役に立つ仕事がしたいと思い、介護職を選んだ」と話す。「独りじゃここまで来られなかった。私は人の出会いに恵まれたんです。ありがとうございます」と笑顔。感涙。
今夜も一緒に弁当づくりを手伝ってくれた。ハキハキと話すようになり、表情も柔らかく、よく笑うようになった。「自分で働いたお金で買い物ができるようになる。こんなに嬉しい事は無いです」なぜ神奈川県から2週間も、どこへ行くでもなく歩き続けることができたのか……自分でもよく覚えていないらしい。
「生きたいというエネルギーですよ。生きたいという思いが、歩を進める力になったんですよ」とスタッフの一人が言う。天国にいる旦那さん、「夫の遺品を持って来られなかった」と泣いていた彼女は、今ではすっかり明るくなって、東京都北区で元気に生きていますよ。これからも見守っていて下さいね。
(9/11のTweetより 一部修正)
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