無料弁当45個+お菓子などを21:30から出して23:00前には完パケ。昼に、以前に商店街にいた方の目撃情報が入る。しばらく見かけなかったので心配していたが、まだ路上生活を続けている模様。彼は私達が3日ほど連続で弁当配達した後に、姿を消した。今夜もいることがわかったが、訪問せず、明日行くことにする。
公的機関を頼るように何度か案内したが、応じなかった。支援する友人がいて、少し現金を持っている為に、自由でいたい気持ちの方が強いのかもしれない。路上生活は体を蝕むので、早めの脱出を促したのだが、私達の前から消えたという事は、私たちの支援を拒否するという意味なのだとも思える。どうするべきか。
「助けよう」というつもりは無い。それは傲慢というもの。「助けて」と相手から言ってもらえる関係にならねばと思う。まずは健康状態や近況、困っている事は無いかを聞き出し、現在の彼の気持ちに寄り添いたい。明日も同じ場所にいてくれることを願う。
よかった事がふたつと嫌だった事がひとつ。よかった事は、筆談で話す電動車椅子の方がネット検索して来てくれたことと、以前から利用していた女性に生理用品を渡せたこと。寄付された品があったので、女性スタッフが案内したところ「私、生理の貧困なんです。ありがとうございます」と、感謝された。
嫌だったのは、開始当初に来た中年男性。数名いたのを見て、何をしているのか覗き「これいくらなの?」と聞いてきた。「無料です。困っている方に配っています」と言うと「オレは別に困っていないから」と帰った。何度も振り返って訝しげにこちらを見た後に、100円玉を手に持ち近づいて来て、利用者達に言った。
「おにぎりを買う為の、100円玉も持って無いの?」非人道的な挑発行為だ。それを聞いたのは、たまたま心の広い利用者だったので、無視してくれた。スタッフの一人が、無料では弁当を持って行きづらいのだと勘違いして「カンパでしたらお預かりします」と言うと、何も言わずに立ち去った。偶然のファインプレーによりセーフ。トラブルにならなくてよかった。
このような、困窮者支援に無理解な方を一人でも減らす為にも、無料弁当の活動を紹介してくれる取材は、極力受けている。飲食店であるが故に、売名行為だとか偽善だとか揶揄されることもあるが、そんなことを気にしている状況ではない。
路上生活の一歩手前で呼吸困難になっている方々の悲鳴が、聞こえないのか?
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(5/25のTweetより 一部修正)