生物への関心と安全

こんにちは。
ダイビングのサンマリンショップ姫路・しんです。

先週、関東のお客様が出張ついでに姫路にお越し下さいました。

なかなか関東のダイバーさんとお話しする機会がないので、色々な情報を
いただけて、楽しい時間でした。

その中で生物への関心と安全、という話が出て、
余り興味のない小さなマクロ生物を、興奮しながら教えられたときに
困りますよね、とか、凄いリスクの大きなダイビングスタイルの
お店があった、という話で盛り上がりました(^_^;)

きっと、変なダイビング雑誌に乗せられているからだと思いますが、
昨今のダイビングは生物至上主義になりすぎているのではないか、
と思うことがあります。

ココに来たからにはコレに会わなければ意味がない、無駄足だった
とまで言い切るダイバーさん。

目当ての生物を見せることが出来なかったら、お店やガイドの価値が
下がると思い込んでいるショップさん。

目当ての生物を見るのが目的になりすぎて、その過程までは頭が回らない
ダイバーさん。

せっかく来てもらったのだから、多少のリスクがあっても見せないと、
というショップさん。

研究者やプロの水中写真家なら分かるのですが、ダイビングって
他にももっと楽しいことがあるのではないでしょうか？

生物に会えるか会えないかは、自然界のことだから誰にも分かりません。
だからこそ、会えたとき楽しいのですよね。

当然、場所によって、海の色も違えば、景色も違いますし、
気候も違えば、香りも違います。
カラダや脳内での感覚も、まったく違いますよね。

同じ場所でも、まったく同じ感覚は一度としてありません。

気の合う仲間たちと、その日その場所ならではの雰囲気を楽しむダイビング
が好きなダイバーさんは、意外に多いと思います。

わがホームグラウンドである香住のお問合せがあったときも、
「カラフルな生物はあまりいませんし、浅くて初心者向きの海なんですよ。」
とお伝えすると、
「どんな海でも、潜れるだけで、たのしいんです♪」
と、とってもうれしいお言葉をいただけるベテランお客様も
数多くおられます。

勿論、私も生物観察は大好きなので、生物至上主義を否定するわけで
はありませんが、一番気になるのは、それによって、
全体の安全管理や安全計画が疎かになったりするのであれば、本末転倒だと
思うのです。

ダイビングにおいて、最優先すべきは安全である、ということは
例外なく、すべてのダイバーに共通した認識だと思います。

私たちのお店では、スタッフが生物探しに没頭することはありません。
当然、深い所や長時間、また空気ギリギリまでダイビングすること
もありません。

でも、毎回めちゃくちゃ楽しいです。
初心者ゲストさんが、キラキラした目でたくさんの生物を
私たちに教えてくれます。

決して珍しい生物ではなくても、自分で見つけたときの、あの驚きやうれしそうな
表情にいつも心を打たれます。

ダイバーのみなさま、ショップのみなさま、明日からのGW後半、
安全に、そして心からダイビングを楽しんでくださいね！


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