JUSSI SALMIAKKINEN (ユッシ☆サルミアッキネン)

フィンランド各地の日の出、日の入り時間の変化をウィークリーでご紹介します。

極私的 ☆ トリノ五輪のみどころ ☆

2006-02-10 12:23:11 | コラム
【クイトネンのWeb サイト】

 
今回の五輪でフィンランド選手の健闘が予想されるのは、ノルディック複合(Yhdistetty)のハンヌ・マンニネン(Hannu Kalevi Manninen)、純ジャンプ(Mäkihyppy)のヤンネ・アホネン(Janne Petteri Ahonen)であるが、自分的にはなんと言っても、クロスカントリー(Maastohiihto)のヴィルピ・カトリーナ・クイトネン(Virpi Katriina Kuitunen)である。
1976年5月20日生まれ、カンガスニエミ(Kangasniemi)出身のアスリートだ。

2001年のノルディック世界選手権・ラハチ大会で、ドーピング検査に引っ掛かり、以後2年間の出場停止となったが、その後復活。
トリノ五輪直前の2月5日、ダヴォス(スイス)のワールドカップ女子10Kmで優勝している。大いに期待がもてるのだ。
語弊があるかもしれないが、なんと言ってもクロカン選手にしてはかわいいのだ!
その証拠にフィンランドでは、彼女が主演のクロカン・レッスンDVDやビデオが販売されている。
みなさんも是非注目して頂きたい!!!

フィンランドの選手では、かつてマリア・リーサ・キルヴェスニエミ(旧姓ハマライネン)(Marja-Liisa Kirvesniemi (Hämäläinen))という名選手がいた。
1984年のサラエボ冬季五輪(旧ユーゴスラビア)でクロスカントリー女子の個人種目のすべてを当時の強豪だったソビエトをものともせずに優勝し、三冠を達成した。彼女はママさんになっても競技を続けた。特に1994年のリレハンメル冬季五輪では39歳でメダルを獲得している。
一方男子でも、過去には有名な選手をたくさん輩出しているが、今回の五輪では、あまり期待できないのが残念だ。出来は日本の選手といい勝負をするくらいのレベルなのだ。

クロスカントリーの選手寿命は、他の競技種目よりも長い。各国の第一線で活躍するアスリートでも30代はザラだ。
長距離を相手にするだけに、試合運びや雪質の違いよる滑りの差などの永い経験がものをいう。
そして、今回の五輪開催国イタリアにも、マウリリオ・デツォルト(Murillio DeZolt)という名選手がいた。彼は40歳を過ぎても第一戦にいて、1994年のリレハンメル五輪ではリレーで活躍、開催国ノルウェーを下し、イタリアに金メダルをもたらした。44歳の時だった。
アテネ五輪で、アーチェリーで銅メダルを取った日本の高校の先生以上に『中年の星』なのだ。
私は、この試合がクロカンのベスト・オブ・ザ・ゲームだと認識している。

クイトネンも後10年は頑張れる。ドーピングで資格停止となった2年間は、もったいなかったが、今後の精進(古くさい?言い方でどうも)でかつての女王ハマライネンをしのぐ選手になって欲しい。

【クロスカントリー女子競技日程】
2月12日(日)2x7.5Km パシュート複合
2月14日(火)6x1.2km クラシカル・チームスプリント
2月16日(木)10Km クラシカル
2月18日(土)4x5Kmリレー
2月22日(水)スプリント1.2Km フリースタイル
2月24日(金)30Kmフリースタイル

HYVÄ VIRPI !

※某フィンランド語教室の皆様へ、私はまだ彼女のDVDは購入しておりません。本当です!

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4 コメント

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クロカン続けましょう! (Jussi Salmiakkinen)
2006-02-13 11:26:31
kimさん、初めまして。

クロカンっていいでしょ!

80歳を過ぎた方でも、自分なりに楽しでいるのを見ていると自分も続けてやるという気になります。

続けましょう!

体育会系のクロカンをやってた人は、学校を出るととたんにやめてしまう人が多いのが残念です。



下記のアドレスでクロカンのサイトをやってます。

良ければ見てやって下さい。

http://home3.highway.ne.jp/JCL-TYO/



ただし、更新はかなりさぼってます。

返信する
はじめまして (kim)
2006-02-12 22:10:07
はじめまして。

ホットブログから飛んできました。



私も今クロカンやってます。

今、大学4年で大学から始めたので

知識、技術ともに初心者に毛が生えた程度ですが

楽しくやってます。



言われてみると競技寿命長いですね。

ノルウェーのペーダーシェン選手も

もう40越えましたが一線級で頑張ってますしね。

私もこれから生涯スポーツとしてずっとクロカン続けていきます!



日本人選手にはやっぱり頑張ってほしいですね。

個人的には同じ大学生の成瀬選手に

良いところを見せて欲しいです。



長々と失礼しましたm(_ _)m
返信する
ご意見ごもっともです。 ( JUSSI)
2006-02-11 19:21:47
Harrietさん、こんにちは!

遠くスウェーデンからのご意見ありがとうございます。インターネットってすごいですね。

改めて実感しました。



クイトネンもあんなことしなくても、強かったんじゃなかったのかな、と思っています。

そして、彼女はルールによって罰せられ、そしてルールによって甦ることが出来たのを感謝すべきだと思っています。



精進して戦って欲しいです。



血液ドーピングの根は深かったようですね。かつてのハマライネンもそれで活躍できたと聞いています。

でも、それがルールで禁止された時、コーチも選手もドクターもスッパリとやめることができなかったのが残念です。



実は、2001年の世界選手権の時、私はラハティに行っていました。

その時、男子のリレーでフィンランドが1位になった時、周囲のフィンランド人はまさに狂喜乱舞の状態でした。

が、後日ドーピングが発覚した後のフィンランド人は寂しげで、知り合いのフィンランド人は派手な応援用の服を着るのをやめてしまいました。

選手にとっては、地元で開催できる最高の大会ということで、大きなプレッシャーがあったのかもしれません。

いずれにせよ、復権できた人は、限りなくクリーンな状態でいい成績を出してもらいたいと思っています。



話題を変えますが、私も1980年代のスウェーデンの黄金時代を良く覚えています。

私は、1982年にクロカンを始め、やがて草レースに出るようになり、一流のアスリートについて興味が出てきた頃です。インターネットが利用できなかった時代なので、情報源があまりなかったのが悔やまれます。



トーマス・ワズベリィ、トルニ・モーグレン、そしてグンデ・スヴァン。

凄かったですよね~。強かったですよね~。

その頃日本にたった一誌だけあったクロカンの雑誌をよく読んでました。

スケーティング走法もその頃からでしたよね。あれは、面食らいました。

私はクラシカル走法が美しく見え、それが良くてクロカンを始めたのに。



スウェーデンの英雄、シックステン・イエルンベリィとフィンランドのヴェイッコ・ハクリネンの好勝負もその雑誌で知りましたっけ。

ついつい、昔話をしてしました。



フィンランドだけじゃなく、スウェーデンの選手も応援してますからね。

ノルウェーはちょっと強めなので、私が応援しなくてもいいかなと思ってますけど。



忘れちゃいけない! もちろん、日本の選手はそれ以上に応援してますよ、どこの国よりもね。

全種目20番以内には、入って欲しいなという希望をもっています。

気合いだ!気合いだ!気合いだ!

失礼しました。
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ちょっと嫌味かも、で申し訳ない (Harriet)
2006-02-11 02:40:57
お隣の国スウェーデン在住の者です。

フィンランド観点な五輪のお話、楽しく拝読しました。

私はその昔、スウェーデン黄金時代からのクロスカントリー・ファンです。キルヴェスニエミ夫妻の活躍は今もはっきり覚えていますよ。あのご夫妻はスウェーデンでも大人気でした。

ところが、その後フィインランドはチーム挙げてのドーピング発覚で殆ど壊滅状態になりましたよね。クイトネンもその一人でした。その時のことも遺憾ながらよく覚えています。

こんなこと言うと、水を注すようで申し訳ないのですが、スウェーデンでは、クロス全体の信憑性を失落させたということで、ドーピングに関してはフィンランドに対して一方ならぬ怒りを感じてる人が多いんです。

二年惜しかったとおっしゃいますが、どう考えても自業自得、ドーピング渦の深刻さを思えば生涯禁止にならなかっただけでも良かったと見るべきではないでしょうか。

共にクロスカントリーを愛する国民として、フィンランドには過去をきっちり清算した上で、嘗ての栄光を再現して貰いたいものと思っています。

かく言うスウェーデンもこのところ冴えないので、やはり嘗ての栄光を今一度、なんですが(笑)。



勝手なこと書いて御免なさい。どうかお気を悪くなさらないでください。

共に五輪を楽しみましょう。

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