学校で、職場で、そしてネット上で散々語り尽くされたことでしょうが、僕はその当時、このドラマをまだ知りませんでしたので、またこの話を持ち出すことをご容赦ください。
奈落で、荒巻社長(古田新太さん)が、アキに演技を付けています。病床に伏せる母親鈴鹿ひろみ(薬師丸ひろ子さん)の元へ、娘のアキが息せき切って駆け付けるシーンです。荒巻には、アキの息の上がり方がどうしても物足りません。
「港から鈴鹿家までは4キロ、1里。」
「ちょっと楽しすぎてるかな。」
「足が、産まれたての鹿みたいな感じになってるかもしれない。」
と、次々と注文を出します。
ここで、古田さんが、がくがくする小鹿の足を演じて見せるものですから、能年さんはたまらず笑い出してしまいます。(この時能年さんは、笑い顔がカメラに映らないように、とっさに顔をそむける好プレイを見せます。肩が思い切り震えていましたけどね。)
ちなみに、布団の中の薬師丸さんも、両手で顔を覆い、体をよじって笑っていますし、このあと、能年さんまで実際に足をがくがくさせて入って来るので、また手で顔を覆ってしまいます。
能年さん、思い切りがよすぎます。なにも、本当にやらなくても。
後に能年さんは、「あさイチ プレミアムトーク」の中で、また古田さんもラジオ番組の中で、このシーンは、映画の中のセリフ以外は全部アドリブだったことを明かしています。
本当に自由な空気の撮影現場だったのですね。
NHKの朝ドラなのに。
こんな傑作アドリブを堂々と放送しておきながら、すぐ続けて、
「鈴鹿さんの集中力は凄まじく、オラ、付いていくのがやっとでした」というアキの大真面目な語りを入れるあたり、芸が細かい、というか、もう支離滅裂です。
NHKの朝ドラなのに。
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