豆日記

小豆原一朗の日記

新音源『ぼくがなくなっても』解説

2018年11月22日 | 豆日記
現在深夜3時近く。
いつのまにか誕生日迎えました。
そんなことより音源が完成しました。
ワンマンに間に合った。



小豆原一朗
『ぼくがなくなっても』

1.月光
2.からだは旅路
3.クロール
4.脳の細胞
5.シェリー
6.かげにたずねて
7.バイク
8.うたうたいのうた

8曲入りで500円です。
何ヶ月か前のブログで名盤目指すと豪語してましたが、名盤出来ました!
まぁ、自分で書いてもなんの説得力もないのですが。
すごく満足しています。

明日のワンマンから会場で販売します。
完成したばかりで若干興奮気味ですが、全曲解説をしようと思います。



「月光」
メロディーから作った曲でメロディとコード進行はかなり凝りました。3分もないコンパクトな時間でうまい具合に詰め込めたと気に入っています。
この曲は小豆原一朗初企画「青い空には誰もいない」に向けて作りました。
山田庵已さん、沢田ナオヤさんとのスリーマンでした。この大好きなお二人の大好きな曲が両方とも月の歌で。月の曲を作りたい!となりました。
ベースはナガムー。歌によりそうフレーズが素晴らしいです。


「からだは旅路」
今年に入ってから歌詞を書いて次の日にメロディーをのせるという作業を毎日やっていました。自分はコツコツ型なんだなぁとしみじみ思います。不器用です。
そうやって出来たワンフレーズの短いストックを膨らませて曲になったり、ならなかったり、、、。というわけでいつか曲になるかもしれないストックは今年山ほどあります。そういう作業の中でこの曲はうまく形になった例です。
ベースは「おのつん」こと小野町子(パンパンの塔「火曜日のサスペンス」のMVに出演してくれた女子です)。この曲は拍とコードがややこしいので把握するのに苦労していました。
アップテンポでバンドっぽい曲。新曲の中では今年一番ライブでやった曲だと思います。

「クロール」
暗い曲調にハネのリズムで「RIVER」なんかに近いかと思います。
王道なコード展開ですが、サビのメロディーは結構難しい。ボーカル録りに苦労しました。
ベースはナガムー。この曲ではリズムを変えて!とばかりのフレーズを結構ぶっこんできました。
エンジニアの加藤くんと頭を抱えながらリズムを組み立ててなんとか形にしました。常に男子は女子にふりまわされる。
夏の歌が多い僕ですが、夏の歌がまた増えました。冬になっても全然歌うけど。

「脳の細胞」
ノリのいい曲で、リズムがコロコロ変わる曲です。
嘘っぽい話だけど、ある日目覚めたらサビのメロディーがふってきました。この様に出来た曲は結構あります。多分脳の片隅で作曲するモードみたいなのがあるんでしょう。ポールマッカートニーの「イエスタデイ」が有名なエピソードですが、正直同じ過程で出来たとしてもそれが全て名曲とは限らない。「天から降ってきた!」と喜んで翌日改めて聴いたら大したことない、という曲は山ほどあります。
一応主役はOLの設定で書いていたのですが、エンジニアの加藤くんにはまったく伝わっていませんでした。まぁ、主役が男でも女でもどっちでも解釈して大丈夫です。
ベースはおのつん。レコーディング当日に結構ベースラインを変えてもらったけど、嫌な顔ひとつせずに長時間取り組んでくれました。年下だけど僕の100倍懐が広いです。

「シェリー」
ここからアコースティックアレンジな曲が続きます。
アコギとコンガのシンプル編成。
構成もシンプルな曲だけど、シンプルになるまで結構削ぎ落とす作業をしました。
「ひとりぼっちのジミー」「ローレンスさん」といった外国人の名前シリーズ。
仮歌(ちゃんとした歌詞がない状態)で作るときに異国の名前が出てきてしまうんです。口癖なんです。

「かげにたずねて」
我ながら美しいメロディーの曲だと思います。頑張った!ちなみに歌詞から作りました。
メロディーも歌詞も気に入ってたんですが、アレンジをどうしようか結構悩んでいました。
レコーディング直前で3拍子に変えたらすごくハマりました。リズムって本当大事だなぁ。何気に4拍子が出没してくるので録音は結構苦労しました。
鉄琴を入れたら冬の歌詞もあいまって一気にクリスマス感が。

「バイク」
これは2018年に初めて出来た曲。
去年はほとんど曲にはならない歌詞だけ書いていました。
改名して1月にライブがきまっていて、小豆原一朗の初ライブに合わせてなんか作りたい!と思って出来た曲です。そんな気合とは裏腹に暗〜い曲になっています。でも僕が心底好きなのは暗〜い曲でして。ぐっとくるような美メロより、さらっと日常に入り込んでくる歌がたまらなく好きです。
アルバムのタイトルもこの歌詞からもらいました。
録音は弾き語りの一発録り。奥で鳴っているのは家の前の大通りをスマホのアプリで録ったものです。

「うたうたいのうた」
この曲は一番最後に出来た曲。レコーディング期間中に作っていて、正直完成するか不安でした。
6月に内藤重人と行った「僕とN君の五日間」のツアー中にみた夢を曲にしたいと思ったけど、曲になるかわからないのでしばらくほっといてました。
10月名古屋での「浮かむ瀬」との対バン、chori君と3年ぶりの再会。彼のポエトリーに久しぶりに触れて、その翌日に出来ました。
対バン形式というのは創作意欲をとても刺激されます。普段家で聴いてる音楽も大事だけど、人間がその場で生み出す音をダイレクトにキャッチするというのはめちゃくちゃ情報量が詰まっています。ライブは音を聴くというよりも音に触れるに近い感覚。不思議なもので下手な演奏でも何か良いものを見つけると「僕ならこうするのに!」と思って上手い音源聴くよりも刺激されることが多々あります。対バンは自分の中でとっても大事です。すみません、だんだん話がそれてきました。
そんなこんなでこの曲は非常にドラマチックな経緯で出来たなー、と思っております。
京都nanoのモグラさんがこの曲を聴いて「まめ節やな!」と太鼓判を押してくれました。
録音は一発弾き語りした音源にピアノや空間系エフェクター、ノイズなど、色んな音を重ねました。
この曲が出来て8曲がまとまった感じがします。レコーディング期間中に無事作れてよかった。


というわけで、無事完成した「ぼくがなくなっても」。
今までのレコーディングに比べて相当自分の好みやわがままを突き通した音源となりました。三ヶ月近く付き合ってくれたエンジニア加藤くんには本当に感謝です。ブラック企業の社長みたいになってる!と自制したこと多々ありました。
そして会場にいるお客さんを想像しながら録音しました。いつも来てくれる方は勿論、こらから出会うであろうまだ見ぬ方も。
小豆原一朗にとって名刺がわりのこの音源を受け取ってくれたら幸いです。
まずは弾き語りワンマン、お楽しみに!

PS.500円玉を用意していただけると助かります。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ライブスケジュール&現状報告 | トップ | ライブスケジュール&1年経って »
最新の画像もっと見る

豆日記」カテゴリの最新記事