豆日記

小豆原一朗の日記

歌詞

2018年08月16日 | 豆日記
月光

光みたいにはじけてはりついた
希望に似た形の耳鳴りと
やぶれた雨戸からそとがはいりこんだら
きみがうかんだ

真っ青な月
毒入り針をとおす
色をうばう色の中
まだまだ殺しつくせない感情が
この小さなハートをひろげる

ひとりごとをすいこんで沈んでった
力をもたないぼくらの歌
ちらかしてった夜が風をよんで
のぼってく

かさぶたゆらして
なま乾きのダンスを
せっかくの晴天も殺めてしまう
きみからもらった致命傷

真っ青な月にくるまってゆれている
コップ越しの星空だ
まだまだ反射をつづけて彩っては
光をくすぐる
やわらかな眠りにならないメロディが
この小さなハートをひろげる

つめたいからだになみをおこす鉄砲
息をとめて息をとめて息をとめて
息をとめて息をとめて息をとめて
ぶりかえす



クロール

ピンク色の海の中祈りあたためて目をとじた

ちいさな子供が喜びをひきずって
ちいさくすり減らしては踏み鳴らしてる登下校
よばれている気がして水中をほじくる手が
のみこめないような手つかずの場所をまさぐった

クロールの中でなげすてた
街の匂い 君の記憶も
燃え上がる水の中でしか
蒸発できないもの

赤い目に光がこだましてる
高い空まで風は夏をおくるよ
ほろ酔いで蹴っ飛ばしてく虚空
ごくん ドクン この度数がぼやかす
あの娘のゴースト湖にうつりつるりん
あゆむはずむ真夏のダンス 弧を描く水の中
重たいつま先に濁った空がのっかっている

クロールの中で駆けぬけた
鈍い光 重たい声と
燃え上がる水の裂け目から
壊れた夜がひらく

だから瞼ですする景色の中何層にも薄くなる世界
初めからなんもなかったかのよう演じる 演じる 演じる

ピンク色の海の中祈りあたためて目をとじた
獣みたいな雨の下
誰だろう

今日も
クロールの中でなげすてた
街の匂い 君の記憶も
燃え上がる水の中でしか
蒸発できないもの
クロールの中で駆けぬけた
鈍い光 重たい声と
燃え上がる水の裂け目から
壊れた夜がひらく



かげにたずねて

寒さにつつまれて破裂しそうなぼくら
建物たちはわくわくしながら光ってる
月を吐きだした窓から
歩道橋が照らされて泣いてる

また影にたずねて
返事を待っている
光がはがされてく
あなたへのおもいを
つなぎとめている光が

噴水が空に重なっていく
つかまえられない言葉と
焚火のあとのドラム缶
空洞がこころを焦げつかせる
やけどのあともないのです
透明な風を舐めつづけてるよぼくら
今日のおかわりねだってる
街が空をかじってる

ゆれる風をかすめて
行き先を消す音楽をおよいでいる
わがままなぼくらを
折りたたむ日々で
言葉は音色のように

器の中の水が曇天をてらす

空が深くなっていく
あなたがふくらんでいくようで

月を吐きだした窓から
今日のおかわりねだってる

また影にたずねて
返事を待っている
光がはがされてく
わがままなぼくらを
折りたたむ日々で
言葉は音色のように
あなたへのおもいを
つなぎとめている光が
途絶えない

器の中の水が曇天をてらす




シェリー

シェリー君をよぶ
ずっと忘れないよ
つめたい窓に
シェリー頬をよせて
こっちを向いてくれ
溢れるほどに僕をまだあげれるよ
今日もひとりでやるよ

いくらかじっても味のしない毎日を
夕日にしみこませるしみこませる
おいしくなってねトゥデイ

正方形のチョコレイト
だらしない中指べとべと
煙突のその先でまだらな鼻歌1日中
いつまでも音楽のように流れたかった

シェリー君をよぶ
ピストルをとりだして
つめたい窓へ
シェリー頬そめる
あいつを撃ちぬいて
なくなる前に僕をまだあげるよ
今日はひとりでやれよ

いくらまじってもにげだせない毎日よ
夕日にしみこませるしみこませる
おいしくなってねトゥデイ
いくらかじっても味のしない毎日よ
夕日にしみこませるしみこませる
おいしくなってねトゥデイ
おいしくなってねトゥデイ



からだは旅路

流星を窓が遮って
数センチずれた座標の点
道の凹凸は踊り子
運送スタッフを誘う
やりたいようにさせない

脈の中煌々と星が流れている
からだは旅路のまま

涙のまわりをかたどった
月光と切れた蛍光灯
おしもどせない手紙の文字が光を食らう
黒い夜は干上がった
未だ飛び立つ空はつかめん
とりあえず前にならえ
枢となるぶれない軸を作ってく
不自由の中自由が言う
いたみと羽ばたきの中
今さら翼はないが
穴をあけよう
代行はたてない

脈の中ごうごうと風が暴れている
そしてぼうぼうと羽が舞っていく
からだは旅路のまま

あなたと会う度に一秒一秒私が生まれてってほしい

たまごのカラにまもられたまだみえないヒヨコちゃん
お仲間たちに囲まれ裸の中あたためた
まっ赤な血に駆け巡った混ざり気ない君の世界
臓器同士のメッセージは底辺からてっぺんに
はしりまわる

脈の中滔々とごうごうと川が流れている
そしてぼうぼうと花は咲いている
だから煌々と歌が生まれていく
からだは旅路のまま
果てるまで旅路のまま




脳の細胞


叶わない恋の話はとっとと葬って
有給休暇は砦に1人で
買ったばっかディスプレイの中ドラマは進行中
脚本家の台本1.5倍速
時計だけは予定のまま空費するルーティーン スケジューラー
うだうだの間にまんまとみんなはにんまり楽しんだり
今日の終わる数分後クローズする瞳
最後の瞬きアップ&ダウン

脳の細胞にぐっとこない
ぐっとこないまま忘れてしまうよ
脳の細胞しょっちゅうストライキ中
ぶらりん

またがったバイクに二人乗り
あなたと愛のランチ
じゃれあってあやうく揺れるボディ
宅配のバイクと正面衝突
バランスの中道路のコスモスに
歯を食いしばったらどう?
もう少しいいことありそうかい
いいことありそうにみえるかい
大嫌いな雨降らす意地の悪いサンデー
青い空が屋根濡らす虹をかるく挟んで
数週間経った ならない音沙汰
最後のメッセージはない

脳の細胞にぐっとこない
訪れないなら妄想でいいよ
脳の細胞ハッピーを注入中
ぶらりん 宙ぶらりん

たんなる瞬きでこぼれそう
4つ数えてイメージを

叶わない恋の話はとっとと葬って
消去しようか

脳の細胞にぐっとこない
ぐっとこないから忘れてしまうよ
脳を解放情状酌量はない
だから脳の細胞は無法地帯
奮闘次第では生まれ変われるよ
今日の再放送を検討中
ぶらりん 宙ぶらりん



バイク

雲のきれま指をひっかけて
心臓がぜんぶ赤になるとき
建物は影になる
影が歩く犬にあたる
しずかにすきまがさわがしくなった

バイク 夜が曲がり角をすぎて
サキソフォンにひっぱられて夜が 夜が
バイク 世界がばらけても
奥につっかえたものはとれないかい

かきむしられた何本もの線が空をくぎってく
どのくらい時間を汚しちゃったの
まぼろしみたいにあやうい胸の奥で
黒くくりぬいた空を見上げて煙突は白い背伸び
燃やされていく気持ちや声や血液は僕の中で匂わないんだ

バイク 夜が目玉を過ぎて
声を出せばくずれそうな弱い影と
バイク からっぽなのに
まだとれないかい

まっくらな部屋とじた瞳で
大通りの音を眺めていた
わらうエンジン音
遠くなるクラクション
われたアスファルトからこぼれている心臓
足をなでる透明が
荷崩れする音楽が
余白を埋める掌でねじられてく瓶の蓋が
みたことない血管や
風は運べないこの光が
眼球を調律する

バイク 夜が曲がり角をすぎて
サキソフォンにひっぱられて夜が 夜が
バイク 世界がばらけても
奥につっかえたものはとれない
バイク ひかりのスイッチをさがしている
あなたにあうみたいに
バイク ぼくがなくなっても
奥につっかえたものはとれないかい
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