日々是エルヴィス

エルヴィスとかエルビスとかELVISを紹介しつつ、難易度「中」の考え落ちを提供してみる

Beach Boy Blues : 地味に気になる未発表テイク

2023年04月08日 12時07分00秒 | FTD盤

1961年3月23日録音の「Beach Boy Blues」は
レコードマスターがテイク2で ムービーマスターはテイク3であると
もう40年ほど前から信じて来ましたが
FTD「The Making Of Blue Hawaii」に
海賊盤でも発表されたことがないテイク3が収録されるんだそうで
ムービーマスターはテイク4だったと訂正されます。



「庭でひなたぼっこなんか、もういいから、早く部屋に戻してくれないかな」の表情


【 関連記事 】
FTD「The Making Of Blue Hawaii」 : 知れば知るほど
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FTD「The Making Of Blue Hawaii」 : 知れば知るほど

2023年04月05日 12時07分00秒 | FTD盤

FTD「The Making Of Blue Hawaii」の4枚のCDに関して
「言葉のかけら」ページに反映させました。
内容の物足りなさもあって、私は購入しませけど
「Blue Hawaii」のサントラについて、ちょこっと書いておきます。



1.左右のトラック
1960年代の他のサントラ盤と反対で、「Blue Hawaii」のオリジナルLPは
左トラックにコーラス、右トラックに楽器のミックスで発表されました。
「これは不自然だ!」と考えたのか、一部の海賊盤や公式盤では
「左に楽器、右にコーラス」で発表されています。
2002年発表の「Elvis 30 #1 Hits」あたりが「左に楽器~」に変更したからか?
今やYouTubeで「Can't Help Falling In Love」を探っても
オリジナルミックスの「左にコーラス~」がほとんど無いのが分かります。

2.Ito Eats
「マトリクス GO」でエルヴィスが「Ito Eats」を歌い終わったあとに
「マトリクス HO」で「Ito Eats (Tag For Movie)」が録音されましたが
今回のFTD「The Making Of Blue Hawaii」に「Tag For Movie」は収録されません。
「GO」で9テイク取り組んだ中でのエルヴィスの態度を聞いても
どうやらエルヴィスがこの歌を気に入っていなかったのが想像出来るのです。

これは私の想像でしかありませんが
エルヴィスが映画で「Ito Eats」の使用を拒んだので
歌の入っていない「Ito Eats (Tag For Movie)」を録音したのではないかと思うのです。
実際には劇中で「GO マスター」の「Ito Eats」が使われましたので
海賊盤では発表されていても、「HO - Ito Eats (Tag For Movie)」を
公式には「なかったもの」にしている気がするんです。

3.男声コーラスと女声コーラス
ミックスされた位置だけではなく、「Blue Hawaii」収録曲のコーラスについては
こんな機会に是非とも触れておくべき点があります。

一番分かりやすいのは「Moonlight Swim」の2番の歌詞をエルヴィスが歌わなかったことでして、
レコードと映画バージョン共に、2番の歌詞は女性が歌っています。

Island Of Love (Record Version)」にはコーラスが聞こえず
映画バージョンには女声コーラスがオーバーダブされました。

同様に「Almost Always True (Record Version)」にもコーラスが聞こえないことに気付くと
映画バージョンは、ジョアン・ブラックマン演ずるマイリ(メイリー・デュバル)が
茶々を入れるだけで良かったのか?と新たな疑問も生まれます。

Ku-U-I-Po (Record Version)」に入っていた男声コーラスは
映画バージョンで外されて、代わりに女声コーラスがオーバーダブされました。


こんな風に「エルヴィスおたく」の好奇心を満たすには
FTD「The Making Of Blue Hawaii」の4枚組CDでは、まだまだ足りないことを
日本語を読めるファンだけの「余分な予備知識」としたいと思います
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2023年4月のFTD 新譜 ”予想”

2023年03月30日 12時07分00秒 | FTD盤

録音から62年目の「ブルーハワイ」と51年目の「イン・ニューヨーク」の
ボックスセットが、4月にFTDレーベルから出るんだそうですけど
62年目の方は「4枚組CD+2枚組EP+重たい本」の「でがらしごまかし」で
51年目の3枚組CD-Disc3には、1972年6月9日の記者会見が収録されるようです。

普通に考えて、購入は「パス」することになります。
例えば、1972年6月9日の記者会見ではなくて、同日昼に行われた
ニューヨーク・ヒルトン・ホテルでのリハーサルが収録されたりしたら
そのCD一枚だけで買うことになり、「抱き合わせるな!」の文句も言えたんですけどね



「言葉のかけら」ページ
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FTD-4CD「From Louisiana And Memphis」発売前の予備知識

2022年12月05日 12時07分00秒 | FTD盤
FTD-4CD「From Louisiana And Memphis」ってのが
出るんだそうで 、1976年7月1日、2日、5日の
「3ステージの4枚組」てな内容を
「言葉のかけら」ページに反映させたわけですが
どうしたってDisc2他に1976年7月3日を収録する
海賊盤3CD+DVD「From Sea To Shining Sea」を
無視することは出来ずに、こちらの関連ぺージも追加しました。

海賊盤の方は既に発売されていて、
海外掲示板の書き込みを読むと
どうやら 発売前に日記にした悪い予感
当たってしまったようです。
DVDまで付ける豪華なセットのDisc1とDisc2に
重複部分が見つかるとは・・・
結局「儲けりゃいいのか」の怒りを呼び起こし
そろそろ 「ブラックサーズデー」の再来も
期待したいところです
(↑ 「良い海賊盤ならいいのか!」の考えオチ)


「言葉のかけら」ページ



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FTD 2LP「It Happened At The World's Fair」 : 余分な観察眼が邪魔をする

2022年10月07日 12時07分00秒 | FTD盤
2022年11月に発売予定になったFTD盤は、昨日の記事にしたFTD 3CD「Las Vegas '71」と、FTD 2LP「It Happened At The World's Fair」(→)なんですけど、LP(今で言うヴァイナイル )は出ても、セッション丸ごと収めたFTD「The Complete 'It Happened At The World's Fair' Sessions」なんてなボックスセットについては噂にも聞きません。
FTD「The Complete 'It Happened At The World's Fair' Sessions」のマスタリングは、コンプリートシリーズが始まったFTD「The Complete 'Viva Las Vegas' Sessions」(→)発表の2018年に済ませてあるんじゃないかと・・・サントラの「Complete Sessions」は売れ行きが悪いんでしょうか??・・・そんな憶測を生むような「情報の進展」がありますので、FTD 3CD「Las Vegas '71」のようには容易く「言葉のかけら」ページに情報を追加できない・・・「曲別ページ」の更新は後回しにするとして・・・まあ、言い方を替えれば、余分な観察眼が働くバークレーの楽しみは「あとに取っておく」というわけです




「言葉のかけら」ページ
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FTD 3CD「Las Vegas '71」 : 発売前の予備知識

2022年10月06日 12時07分00秒 | FTD盤



既存の「日付別ページ」に組み込むだけだから容易く更新できました

「言葉のかけら」ページ
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FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」 : 付け足したのは誰? ”がいでん”

2022年03月30日 21時07分00秒 | FTD盤



当ブログ「日々是エルヴィス」では2022年01月24日に
FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」 : 情報のおすそわけ
2022年02月10日に「ブルーハワイ」録音からおよそ61年目 : 付け足したのは誰?
共に「Blue Hawaii」を扱う記事を載せてみたのですが、
エルヴィスが「Blue Hawaii」に加えたと思われる歌詞の繰り返し部分を
「かいがら、かいがら~」と歌う歌手が2022年02月20日に亡くなったりして
発信した情報が自然と繋がっていくのを見たわけですが
YouTubeに研究資料となるFTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」Disc3を見つけまして
これを基にして1973年1月14日早朝のレコーディングを見直してみたら
これまた過去記事の「付け足したのは誰?」に繋がる話を見つけました。
「Blue Hawaii」のカウントダウンにある特徴を見つけたのですが
まあ、今回はそれを記した「言葉のかけら」ページの更新をお知らせするだけなのですけど。

いやぁ、本日3月30日をめどに調査を進めていたわけですが
先月医者に処方された薬を飲んだら、一錠目から副作用に見舞われて
左右の目のピントがずれて、絶えずものが二重に見えてしまう状態となり
片目を瞑ってそれに対処している状態でして
ついつい集中力が欠けてしまうから、研究調査が予定の7割程度しか進みませんでした。
ここにバークレーは「日本一の副作用男」の宣言をしたいと思います
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The Hard Way : 話のベースはベースの話 ”がいでん”

2022年03月08日 12時07分00秒 | FTD盤
2021年末に書いた「話のベースはベースの話(3部作)」の 1作目 は、FTD Book「The Making Of Jailhouse Rock」に対する発売前の予備知識にもなっていたわけで、今日の日記はその「答え合わせ」の意味意味合いになります。
いや、この3月から「日々是エルヴィス」ではこういった記事を書かずに、「言葉のかけら」ページの更新を知らせる目的のブログにする目論見ではあったももの「話のベースはベースの話(3部作)」の続きになるならと、こちらに「がいでん(外伝・外電 ← 今回は余分な解説が早い )」を書くのが適当であろうと考えました。

まずは、FTD Book「The Making Of Jailhouse Rock」について簡単に書いておきましょう。
以前にFTDレーベルで発表されたFTD「Jailhouse Rock」とFTD「Jailhouse Rock Vol.2」では、 エルヴィスのボーカルが左側に配置されたバイノーラル音源が収録されていましたが、 FTD Book「The Making Of Jailhouse Rock」は、バイノーラル音源をモノラルにミックスダウンして収録しています。

「Jailhouse Rock Sessions」は、ラジオレコーダーズとM-G-M サウンドステージで行われ、 ラジオレコーダーズではエンジニアの「Thorne Nogar」が、セッションテープのコピーを手元に残したので全テイクが現存していますが M-G-M サウンドステージ録音の方はマスターのみが保管されています。
またセッションテープのコピーにはブ~ンと言ったハムノイズが聞こえます。


FTD「Jailhouse Rock」

FTD「Jailhouse Rock Vol.2」

さて、「外電」(とは言っても私が勝手に観察しているだけ )の
Keith んとこ」での注目すべき情報の更新を見てみましょう。
従来は「Jailhouse Rock Sessions」でビル・ブラックが演奏したのは「Bass (ウッドベース)」であり、「(You're So Square) Baby I Don't Care」の「Bass Guitar」の演奏は エルヴィスが担当したと伝えられて来ましたが、FTD Book「The Making Of Jailhouse Rock」発売後には、例えば1957年4月30日録音の「Jailhouse Rock」ではビル・ブラックが「Bass Guitar」を 演奏したのに対し、同日録音の「Treat Me Nice (1st Movie Version)」についてはビル・ブラックが「Bass (ウッドベース)」を使っていたなど、曲によってベースを使い分けていたことが 初めて解説されたのです。

  【 余分な知識 】
  「Bass (ウッドベース)」に対する「Bass Guitar」という表現は
  「Wrecking Crew」の「Carol Kaye」などが主張して、
  フェンダー社製「Fender Bass」の表現を改めたものだとか
  (おお、素晴らしき「情報の網目構造」よ

ここで「Jailhouse Rock Sessions」に於ける
「(You're So Square) Baby I Don't Care」のセッション情報をまとめてみましょう。

1957年5月3日 ラジオレコーダーズ・スタジオ1
  2013-01~16 Track
  2014-01 Demo (Jerry Leiber sings with 2013-16) (今回も未発表)
  2015-01~04 Elvis' Vocal Overdub #1

1957年5月8日 M-G-M サウンドステージ
  2021-01~06 Elvis' Vocal Overdub #2 (2021-06 Reccord Master)
  2024-01 Movie Edit (Short Ending)

さて、「答え合わせ」に入ります
話のベースはベースの話 #1

  1.エルヴィスがベースの演奏に集中したかった
  2.バイノーラル録音のボーカルトラックにベース音を紛れ込ませたくなかった
  3.「(You're So Square) Baby I Don't Care」の歌詞がまだ完成していなかった

と書きましたが、「余分な想像」として書いた「3(↑)」が当たっていたと思える音源が発表されたのです。まあ、今回も発表には至りませんでしたが、他のセッションでは見当たらない「Jerry Leiber」のボーカルによる「2014-01 Demo」が 録られたという情報は、以前から承知していましたので、1957年9月の「クリスマス・アルバム・セッション」中に スタジオで「Santa Claus Is Back In Town」をわずか8分ほどで書き上げたと聞いていたこともあり、 「(You're So Square) Baby I Don't Care」についても未完成だったと予想したわけです。

ここで再び「Keith んとこ」の 注目すべき情報の更新の話題になるのですが、
FTD Book「The Making Of Jailhouse Rock」発売前には、
1957年5月3日のベース演奏に関して

  Bass:Bill Black
  Bass:Elvis Presley ('Baby I Don't Care')

と書かれていましたが、同盤発表後には

  Bass Guitar:Bill Black
  Bass Guitar:Elvis Presley (2013)
  Bass: Bill Black (2013)

と、表現が変わったのです。
この「Keith んとこ」の書き換えを 素直に理解するとしたら、ビル・ブラックは1957年5月3日録音の他曲でも「Bass Guitar」を演奏していたとの情報と 「(You're So Square) Baby I Don't Care」の「Track(2013)」について言えば、ビル・ブラックは「Bass Guitar」だけでなく「Bass (ウッドベース)」でも演奏に取り組んでいたことになりますね。
次にYouTubeで見つけた「Track(2013)」レコーディングの様子(↓)を聞いてみましょう。



2013 Take1 FS Take2 PB Take3 PB
出だしのペース音の音量が小さく、これはビル・ブラックが「Bass Guitar」の演奏に難を示していた?ことが原因なのかよく分かりませんが テイク2で既に、遠くで誰かが「(You're So Square) Baby I Don't Care」を歌っていたのは分かります。 この声が「Jerry Leiber」のものだとしたら、「Track (2013」の録音中に歌詞の完成を目指していた可能性を感じるわけですがどうでしょうか。

2013 Take4 FS Take5 FS Take6 LFS
テイク5が6秒ほどのFSで終わったあとに誰がが、”Bill”と呼びかけたのは、 「Keith んとこ」に記されています。 ここで「Bass Guitar」の演奏をエルヴィスに代わる提案があったのか分かりませんが、 テイクを重ねるごとにだんだんと音量が増えてきたものの、 それでもテイク6のイントロも小さな音と言えるでしょう。

2013 Take7 LFS Take8 FS Take9 PB
テイク7のイントロはベース音が大きくなっていて テイク8になるとそれが顕著となりますので このどちらかのテイクからエルヴィスが「Bass Guitar」を弾き始めたと考えられます。

2013 Take10 FS Take11 FS
テイク10はホントに出だしでストップしてしまうので判断が付きませんが、 テイク11のイントロは明らかにベース音の音色が違っており、 これが今回「Keith んとこ」で初出となった情報の 「2013 Track でもビル・ブラックがBass (ウッドベース)を弾いていた」に当たるテイクなのかと思います。

2013 Take12 FS Take13 FS
テイク12からは再び「Bass Guitar」のイントロになり(?)、これはエルヴィスの演奏だったものと考えられます。
テイク13は「2013 Take13」ですから、縁起でもない数字と言うことで、 演奏者全員が初めから「没テイク」になるようにふざけた演奏にしました。

2013 Take14 LFS Take15 LFS Take16 Master
テイク14からはイントロの音量がマスターテイク同様の演奏になっていました。
で、全16テイクをチェックしてみると、出だしでストップしてしまうFSテイク以外では、 やはりずっと誰かが歌い続けており、まあ、現状そんな情報は全く目にしていませんが、 もしかすると「2013 Track」に関して言えば、モノラルにミックスダウンしたものではなくて 演奏側だけを抜き出したもので、消されたトラックにはおそらく「Jerry Leiber」の 声が録音されていたのではないかと思えるのです。



      エルヴィス考古学とは常に「The Hard Way」なり




【 話のベースはベースの話 】
FTD Book「The Making Of Jailhouse Rock」 : 話のベースはベースの話 #1
Duke(公爵・君主)& The King : 話のベースはベースの話 #2
I am but a fool : 話のベースはベースの話 #3
The Hard Way : 話のベースはベースの話 ”がいでん”
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FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」 : なんかそんな気が

2022年03月01日 12時07分00秒 | FTD盤

FTD「Aloha from Hawaii Via Satellite」(2022) FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」が発売されたようですが、私はずっと「49年目」の中途半端な感じが気になっていまして、これはもしかするとFTD「A Boy From Tupelo」が「A Boy From Tupelo (Legacy Edition)」で販売し直されたのと同様に、例えば「50年目」にSony レーベルから出るんじゃないかと、何の情報も無しに思い浮かびました。

「Aloha from Hawaii Via Satellite(Legacy Edition)」(2013) でも「Aloha from Hawaii Via Satellite」のレガシイ盤は、2013年に2枚組で発売済みですから、再びレガシイ・レーベルで出るとも思えないといった、自分の思い付きを自分で否定するような・・・ファンならではの楽しみに脳味噌を使用するのでありました。

【 関連記事 】
FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」 : 情報のおすそわけ

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FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」 : 情報のおすそわけ

2022年01月24日 17時07分00秒 | FTD盤

【 49年目の考察 】
FTD「Aloha from Hawaii Via Satellite」(2022) FTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」の発売が録音から49年目にしてアナウンスされまして、 日本で石原裕次郎記念館とか美空ひばり記念館の行く末を知っている人間にしてみると、 50年目を待てなかったエルヴィスの管理団体の考え方が「そちらの方」へ向かっていて、 昔からのファン減少に少々慌てているのではないかと心配しています。

で、一応エルヴィス生前からのファンであるバークレー氏の役割として、 それがたとえ49年目であっても、自分が知っていることをまとめてみようと考えました。
まあ、Disc1「1973年1月14日全世界生中継ライブ」と
Disc2「1973年1月12日リハーサルショー」については
wikipeia「アロハ・フロム・ハワイ」などをチェックしてもらうとして
ここではDisc3に収録される「5種類の曲」を取りあげることにします。

全世界生中継ライブとはいっても、ハワイ午前0:30からスタートですと
午後7:30から放送が始まる「いかにも日本向けのイベント」だったわけですが
アメリカ本土では夜中だったので、1973年4月4日に録画放送となりまして
1月14日のショーが終わった後に録画・録音された5曲中4曲が使用されました。

  【 余分な話 】
  セッション研究書籍JAT「Elvis Sessions (1993)」と
  JAT「Elvis Sessions II (1996)」には、
  「録画放送向けの5曲」は、1973年1月12日リハーサルショーの後に
  録画・録音されたと間違った情報が載せられていましたが
  JAT「Elvis Sessions III (2004)」ではそれが訂正されました。
  素人研究家時代のヨルゲンセン監修による研究書籍「Elvis Sessions (1984)」でも
  「1月14日のショーが終わった後」と書かれていたのに、
  JAT出版には当初、何か異なる情報があったのでしょうか?

1973年4月4日アメリカ本土録画放送
Introduction / Also Sprach Zarathustra
See See Rider
Burning Love
Something
You Gave Me A Mountain
Early Morning Rain
Steamroller Blues
My Way
Love Me
Johnny B. Goode
It's Over
Blue Suede Shoes
I'm So Lonesome I Could Cry
I Can't Stop Loving You
Hound Dog

Blue Hawaii
What Now My Love
Fever
Welcome To My World
Suspicious Minds
Introductions By Elvis
I'll Remember You
Hawaiian Wedding Song
Long Tall Sally / Whole Lotta Shakin' Goin' On
KU-U-I-PO
An American Trilogy
A Big Hunk O' Love
Can't Help Falling In Love
Closing Vamp

LP「Elvis (Fool)」(Jul.1973) 上の表に示したように「No More」を除く4曲が
「1973年4月4日アメリカ本土録画放送」に次の順番で挿入されました。

  CPA5 4760 Early Morning Rain
  CPA5 4756 Blue Hawaii
  CPA5 4759 Hawaiian Wedding Song
  CPA5 4757 KU-U-I-PO

TV放送終了後、放送局NBCからRCAに録音テープが送られて、
1973年6月7日に何故か次の順番でファイリングされました。
LP「A Legendary Performer, Volume 1」
  CPA5 4756 Blue Hawaii
  CPA5 4759 Hawaiian Wedding Song
  CPA5 4757 KU-U-I-PO
  CPA5 4758 No More
  CPA5 4760 Early Morning Rain

録音テープを受け取ったRCAは、
当初LP「Elvis (Fool)」への収録を企画しましたが、
LP「A Legendary Performer, Volume 2」(Jan.1976) LP「Elvis (Fool)」(APL1 0283)は5曲を収録せずに
1973年7月に発表されました。

次に「Mahalo From Elvis」(ACL1 0218)に収録が企画されるも
アルバム発表自体が没となり、同盤発表予定だった1973年11月には
LP「A Legendary Performer (Volume 1)」(CPL1 0341)が発表されました。

  【 余分な話 】
  全くこの情報を掴んでいるわけでもありませんが
  1976年1月発売LP「A Legendary Performer Volume 2」(CPL1 1349)に1曲だけ
  CPA5 4756 Blue Hawaiiが収録されたことを考えると
  1973年11月のLP「A Legendary Performer (Volume 1)」にも5曲を
  収録する企画があったのではないかと、想像しています。

そして遂にエルヴィス没後の1978年6月に
LP「Mahalo From Elvis」(May 1978) (型番違いの)Camden盤「Mahalo From Elvis (ACL 7064)」が発表されて、LP A面に

  CPA5 4756 Blue Hawaii
  CPA5 4760 Early Morning Rain
  CPA5 4759 Hawaiian Wedding Song
  CPA5 4757 KU-U-I-PO
  CPA5 4758 No More

と、これまたそれまでと異なる順番で収録されたのです。

で、セッション情報の話になるんですけど、
1973年6月7日にRCAがファイリングした順番で

  CPA5 4756 Blue Hawaii
  CPA5 4759 Hawaiian Wedding Song
  CPA5 4757 KU-U-I-PO
  CPA5 4758 No More
  CPA5 4760 Early Morning Rain

レコーディングを行ったのであろうと、2019年夏頃まで考えられていましたが
丁度その頃から今回のFTD-3CD「Aloha from Hawaii Via Satellite」の準備が
始まったものと考えられ、5曲の録音順もマトリクスナンバー通りだったであろうと
考え始められ、Disc3の収録順もそれに準じたものになりました。
海賊盤「Unedited Masters - Stax 1973」 実は2011年発表の海賊盤「Unedited Masters - Stax 1973」に5曲が収録されたときには、マトリクスナンバー通りの並びになっていたのに、 「Keithんとこ」が 2019年夏まで書き変わらなかったから、そこでFTD盤業者による再調査が行われたものと見ているのですけど。

【 49年目以降の課題 】
ここまで書いてみて、まだ解けぬ疑問がひとつ残ったわけですが
それはNBCから録音テープを受け取ったRCAが次の順番でファイリングをした理由でして

  CPA5 4756 Blue Hawaii
  CPA5 4759 Hawaiian Wedding Song
  CPA5 4757 KU-U-I-PO
  CPA5 4758 No More
  CPA5 4760 Early Morning Rain

まあ、セッションで使用した録音テープからマスターテイクを切り出して
何の気なしに繋げた結果の可能性もありますが、何らかの意図を持って並べたとしたら

  LP「Elvis (Fool)」(没バージョン)
  LP「Mahalo From Elvis」(ACL1 0218)(没バージョン)
  LP「A Legendary Performer (Volume 1)」(CPL1 0341)(バークレーの想像バージョン)

のいずれかに収録する順番を表していたのではないかと、49年目の時点で想像しておきます。

この5曲は録画ビデオテープよりも録音テープの方が、
多くのテイクを残したとも言われていますので
今後も何らかの情報の進展がもたらされるであろうと、
「期待」を残したいと思います。

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【 関連記事 】
Early Mornin' Rain : Elvis Back In Nashville

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