1970年のナッシュビル録音と1971年のそれの大きな違いのひとつが、 コーラスがセッションに参加していたか否かでして、 1971年3月15日の「Early Mornin’Rain(朝の雨)」(↑)にも 本来であればもうすこしコーラスが聞こえても良いのに 何故か申し訳程度にしかミックスされていません。 これはFTD「I Sing All Kinds」の聞き取り時にも 感じたことなんですが。 「フォークソングのコンセプト」を胸に 1971年3月のナッシュビルに向かったエルヴィスに対し RCA??がそれを拒否し、エルヴィスが腹を立て?? 目の痛み(緑内障)を理由に以降のセッションを中断し、 スタジオ未使用を避けるべく、ギタリストのJames Burtonが LP「The Guitar Sounds Of James Burton」を作成し、 そこに録音された一曲が「Fools Rush In (Where Angels Fear to Tread)」だったことは、 大谷選手MVP獲得の記事にも書きました (書いてないよ) で、PPMの作品としても知られている、如何にも「フォーク」な「Early Mornin’Rain」なんですけど、 シングルカットされることもなく、LP「Elvis Now」にひっそりと収録されるだけになって、1971~72年ライブでも歌われることがありませんでしたが、突如「Early Mornin’Rain」が レパートリーに復活しました。 1973年1月14日「アロハ・フロム・ハワイ」のライブ生中継終了後の「生放送」とは行かなかった地域向けの撮影・録音で Blue Hawaii Ku-U-I-Po No More Hawaiian Wedding Song Early Mornin' Rain と、映画「Blue Hawaii」サントラ4曲に比べ「何らかの意図」を感じさせる「Early Mornin' Rain」がそこに加えられたのです。 |
エルヴィスは「フォークのコンセプト」を諦めてはいなかったのでしょうか。
その後1973年のライブでも歌われなかった「Early Mornin' Rain」ですが
1976年4月のレイクタホ公演から
バンド紹介時の一曲としてですが本格的にセットリストに加えられ
1977年6月26日の「最終公演」まで歌い続けられました。
1971年3月15日に緑内障で目の痛みを訴えず、
レコード会社の反対を押し切って
「フォークのコンセプト」でセッションを続けていたら
エルヴィスその後の人生にも大きな変化をもたらしていたのではないでしょうか。
目は痛くても、のどの調子には問題がなかったのです。
せき、こえ、のどに「朝の雨」なんですから
・・・折角の切り口でエルヴィスを語っても最後には
ある年齢層以下の人たちには容易に理解できぬ話で終わるのが
バークレー氏の「困ったとこ」なのですが
「せき、こえ、のどに」と聞いて、永六輔氏を思い浮かべたあなたは
私の仲間と言えるでしょう
エルヴィスのブログでシロチンとケロチンもBeach Bird BluesてえんだからFTDだって・・ by TiBITA (タイビットA) 01 17 30 34 42