正定寺の閑栖  (しょうじょうじのかんせい)

メインページは検索で「正定寺」
(HP作成は正定寺閑栖:小原壽山)
ブログはFacebookにリンクしています。

家族葬?

2013年05月26日 | 日記
都会では「家族葬」なるものが
はやっているらしいのですが、
「家族葬」の意味がよく分かりません。

遺族・親族のみで火葬を済ませて、
後日に本葬儀を行う「密葬」とも違うようです。


「葬儀は遺族や親族で通常に行い、他人の弔問をお断りする」
これもちょっと変です。

弔問者の数は生前の交際により多少が決まります。

言い換えれば
弔問をお断りするまでもなく、参列者が来ない場合も有るからです。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「故人とのお別れに涙を流してくれる方だけの葬儀」を遺族が望み、

「遠戚や儀礼的な会葬」を遺族が望まない、そんな要望に配慮して、

葬祭業者が命名したマーケティング戦略かも知れません。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

最近、この「家族葬」と言うハイカラな言葉を知った方が、

「和尚さん。うちのじいさんが亡くなった時は
家族葬で葬儀をして欲しいのですが」と言ってきました。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

話しを聞くと弔問者の香典返やお斎膳・葬祭場の費用
それにお坊さんの経費などが「安価で済むこと」が
「家族葬」と思っているようでした。

田舎ではそう簡単には行きません。

「○○のじいさんが亡くなった」と聞けば
親族一党・地域隣保など「○○のじいさん」から
生前お世話や交際をさせてもらっていた方々は、
必ず線香の一本なりとも故人のために供えたいと考えます。


「家族葬だから葬儀への弔問はお断りします」と言われても
後日、必ず自宅へお参りします。

また、そういう方が線香を上げてくれるから
遺族は救われるのではないかと思います。



弔問者は必ず香典を持参します。
そこで「香典返しはありません」とは言いにくいです。

田舎の長老が昔言っていた「やらずぶったくり」になります。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

でも香典だけでは赤字になる・・・

大丈夫です。
菩提寺へおさめるお布施を削れば簡単にすみます。

それが出来るのがあなたの菩提寺です。

なぜなら、「お布施」を決めるのはお寺ではなくて
あくまで檀家さんだからです。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

但し、檀家さんに限りこの「削る」が出来ます。

葬儀や法事の時だけに便利屋のように和尚さんを雇ったり
お寺の行事には参加したことがないというような方は
厳しいかも知れません。


深いご縁を菩提寺と結んでいる檀家さんであれば
どのお寺も昔から費用の心配は無用でした。


昔の葬儀のようす(直川村内:家は特定できず)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿