ボロボロになったものや虫食い・シミなど
床の間に掛けられない軸物がお寺にあります。
修理をするにも費用がかかります。
正定寺はお陰で檀家さんの文化財産への
理解があり、花園会で予算を組んで
年に2本程度を目標に表装の修復を行っています。
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お寺によっては「法人所有」・「個人所有」などと
わざわざ分けて管理している寺もあると聞きます。
分ける理由として
むかし、
「金目のものは売って檀家の寄付負担を減らして」と
檀家さんから言われたお寺があったそうです。
和尚さんがお寺の財産を流出させないために
「個人所有」にして宝物を護った
と言う話しを聞いた事があります。
又、
和尚さんが亡くなり、後任の住職を迎えるのに
前住職の寺族が居住する場所を失うために
寺族の生活を支える財産として「個人所有」と
したとも聞いた事があります。
いずれも、近隣の寺院では
そんな事実は知りません。
正定寺では、歴代の住職がお寺の什物として
管理できるように法人の所有にしています。
だからといって「私たちのもの」などと
主張する檀家さんはいません。
正定寺の全ては数百年におよぶご先祖さまの
遺産です。
言い換えれば「仏さまのもの」と言うことに
なります。
その、仏さまの掛け軸の中で、今年度に修復する
軸物を選定していました。
字が読めない軸物・誰のか判別出来ない軸物など
も沢山ありますが、
出来るだけ落款や号を調べて、判別出来るものだけを
表具屋さんに持って行きます。
漢詩の最後にある署名
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同じ署名の漢詩が四枚の和紙に書かれています。
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誰か判らなかったのですが、落款から佐伯市に
縁がある「秋月橘門」の作品と判りました。
「橘門」と刻した落款
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「伯起氏」と刻した落款
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「劉龍之印」と刻した落款
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書は虫食いにあっていますが、修復をすることに
しました。
※
秋月橘門(あきづき-きつもん)
文化6年(1809)生~明治13年(1880)4月26日72歳死去。
姓は劉・水筑(みずき)とも。
名は龍・字は伯起。
通称は小相(こすけ)。詩集に「橘門韻語」など。
江戸後期-明治時代の儒者。
広瀬淡窓・亀井昭陽にまなび、
のち医学もおさめた。
日向高鍋藩主秋月氏の支族の後裔。
佐伯藩主・毛利高蓁が彼を招いて
藩学校四教堂(しこうどう)教授となった。
明治2年初代下総(しもうさ)葛飾県知事。
詩文や書を善くし、和歌にも長じている。
床の間に掛けられない軸物がお寺にあります。
修理をするにも費用がかかります。
正定寺はお陰で檀家さんの文化財産への
理解があり、花園会で予算を組んで
年に2本程度を目標に表装の修復を行っています。
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お寺によっては「法人所有」・「個人所有」などと
わざわざ分けて管理している寺もあると聞きます。
分ける理由として
むかし、
「金目のものは売って檀家の寄付負担を減らして」と
檀家さんから言われたお寺があったそうです。
和尚さんがお寺の財産を流出させないために
「個人所有」にして宝物を護った
と言う話しを聞いた事があります。
又、
和尚さんが亡くなり、後任の住職を迎えるのに
前住職の寺族が居住する場所を失うために
寺族の生活を支える財産として「個人所有」と
したとも聞いた事があります。
いずれも、近隣の寺院では
そんな事実は知りません。
正定寺では、歴代の住職がお寺の什物として
管理できるように法人の所有にしています。
だからといって「私たちのもの」などと
主張する檀家さんはいません。
正定寺の全ては数百年におよぶご先祖さまの
遺産です。
言い換えれば「仏さまのもの」と言うことに
なります。
その、仏さまの掛け軸の中で、今年度に修復する
軸物を選定していました。
字が読めない軸物・誰のか判別出来ない軸物など
も沢山ありますが、
出来るだけ落款や号を調べて、判別出来るものだけを
表具屋さんに持って行きます。
漢詩の最後にある署名
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同じ署名の漢詩が四枚の和紙に書かれています。
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誰か判らなかったのですが、落款から佐伯市に
縁がある「秋月橘門」の作品と判りました。
「橘門」と刻した落款
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「伯起氏」と刻した落款
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「劉龍之印」と刻した落款
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書は虫食いにあっていますが、修復をすることに
しました。
※
秋月橘門(あきづき-きつもん)
文化6年(1809)生~明治13年(1880)4月26日72歳死去。
姓は劉・水筑(みずき)とも。
名は龍・字は伯起。
通称は小相(こすけ)。詩集に「橘門韻語」など。
江戸後期-明治時代の儒者。
広瀬淡窓・亀井昭陽にまなび、
のち医学もおさめた。
日向高鍋藩主秋月氏の支族の後裔。
佐伯藩主・毛利高蓁が彼を招いて
藩学校四教堂(しこうどう)教授となった。
明治2年初代下総(しもうさ)葛飾県知事。
詩文や書を善くし、和歌にも長じている。
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