選挙違反

斎藤兵庫県知事の話題が尽きません。

他県のものからは不思議に思えて仕方がないのですが、選挙って裏があるんですね。

事の次第は分かりませんが、公選法違反には厳しい対応がなされるのは昔からです。

私は２０歳の若かりし頃（選挙の何たるかも知らない年）、親せきの人から選挙の手伝いをしないかと誘われました。

遠縁の叔父が県会議員をしていたので、ためらいもなく引き受けました。

何をやったかというと、選挙カーに乗っての鶯嬢、名前の連呼です。

それから投票依頼のはがきのあて名書きです。

電話かけはやりませんでした。

外から帰った候補者や運動員へのお茶出しもやりました。

そして、アルバイトの代金をもらいました。

昼夜のお弁当付きでした。

１週間だったか２週間だったか、２０歳の私にはエキサイティングで割のいいアルバイトでした。（と思っていました）

結果その候補者は落選してしまいましたが、私には当落なんて関係ありませんでした。

それでおしまい、と思っていたのですが、実は後日談があるのです。

何週間か何か月か忘れましたが、いきなり私に県内のよその市の警察署から電話がかかってきて、出頭命令がありました。

私はまったく悪いことをした心当たりがなくて、訳が分かりませんでした。

でも警察への出頭ですからどきどきして出かけました。

そうしたら、選挙でアルバイトをしたか、いくらもらったか、食事は出たかなどなどを聞かれました。

公選法違反の調査だったんですね。

自分では法違反の自覚もないので正直に話して、けっきょく事情聴取だけでおとがめなしでした。

そのあと候補者がどうなったかは知らないままです。

無知、判断力の欠如、金銭への誘いは今も昔も変わりません。

私がそうであったように、大方の人の行動は同じだと思います。

兵庫県知事の選挙フィーバーを知るにつけ、５０年前の自分を思い出します。

今だから話せるのですが。