京の一枚

京都 紅葉100シリーズ寺社 ひっそりと建つ直指庵 NO.46


孟宗竹に包まれてひっそりと建つ直指庵は、浄土宗の寺。


正保3年(1646)、隠元禅師の高弟の性円(しょうえん)がここに草庵を結んだのがはじまり。


直指人心の禅の教えを守り、寺号を定めず、直指庵と称した。


のちに荒廃していたが、幕末に、勤皇家であった近衛家の老女、村岡局によって再興された。


最近は悩める女性たちの駆け込み寺として知られ、「想い出草」と名づけられたノートがあり、参詣者の思いが綴られている。



竹林の中にある小さな庵の寺は、臨済禅を学んだ独照禅師が正保3 (1646)年に草庵を結んだのが始まりである。


独照禅師が明の国の高僧隠元禅師に黄檗禅を学び、隠元をここに請じてから大寺院となっ た。


しかし、その後しだいに衰退、独照の墓堂だけになったが、幕末の頃、近衛家の老女津崎村岡局が浄土宗の寺として再建した。


現在の建物は、焼失後の明治32年、北嵯峨の有志によって建てられたものです。


庵には、思いの丈を綴る「想い出草」ノートの部屋があり、そこには「そっとその意地を私の心(ノート)にすててください。


苦しむあなたをみているのがつらいのです。」と書かれている。


悩みを綴るだけでなく、相談もできる心を癒される寺として親しまれています。(ノートは5000冊以上)


境内には、開山堂や水子地蔵尊、思い出草観音像、修練道場があり、開山堂への道の途中には、与謝野晶子の『夕ぐれを花にかくるる子狐のにこ毛にひびく北嵯峨の鐘』の歌碑が 建っています。


また、庵横の小さな池には、天然記念物のモリアオガエルが生息しており、初夏から夏にかけて池周囲の樹木に卵を産みつける。


別名延命小袋といい、一見すると寿命が延びる、といわれています。


竹林の落ち椿、苔庭をうめつくす山桜お花びらと雪柳、そして一木に紅白の花を咲かせる桃が美しい。


春も詩情豊かであるが、茅葺の本堂の周りに茂るカエデは秋の深まりとともに、緑から黄色、オレンジ、朱色、そして燃えるような真紅へと葉の色を変えてゆく紅葉の身頃長く、風に舞う散りモミジの風情もまた格別です。


竹や木々の葉擦れの音、鳥の鳴き声だけが聞こえてくる、自然につつまれたいかにも静かな本堂から庭を眺めていると、時間の経つにも忘れて、心が静まり癒されることでしょう。 








■アクセス


市バス・京都バス「大覚寺」下車徒歩10分


■拝観時間


9:00~17:00


■拝観料


500円


■住所


京都市右京区北嵯峨北ノ段町3


電話番号 075-871-1880











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