たこ八郎

「たっこで～すっ」で２０数年前、当時お馴染みだった
たこ八郎氏が、人気絶頂の時、海水浴場で心臓麻痺（溺死？）で
亡くなったとニュースが突然入った時は、本当にビックリしました。

私は確かその頃、中学生で、塾の先生の延々と続く格闘武勇伝の中に
たこ八郎が出てきて、
「あんなバカな事やっているけど、滅茶苦茶強くて
一人でチンピラ数人倒すんだぞ！」と話した時
この人が元、プロボクサーだったと知りました。

日本が誇る名ボクサー、ファイティング原田氏と同門だったそうで
たこ氏とスパーする時は本当に怖かったそうですね。
どれだけ効いているのか？判らないと。

子供の時、ドロ遊びで左目が失明寸前となり、裕福な家庭ではなかった為
適切な治療が出来ず、プロテストの時は、視力検査のあの表を
丸暗記したそうで。
対戦相手に左目が見えない事を気付かせない為
ノーガード作戦でビビらせて、打た打たせて、最後倒すという
まさか、この人のボクシングスタイルが
あの名作「あしたのジョー」のモデルになっているとは
知りませんでした。
そして、日本フライ級王者としてタイトルを３度防衛し、
パンチドランカーになって引退と、まさに、矢吹文ですね。

まさか、地元のコメディアンの由利徹は弟子入りされるとは
思っていなかったんでしょうねぇ。

ただ、この人、パンチドランカーの症状で、夜尿があり
その事を本人は甚く気にして、友人宅を泊まりわたったそうですが
出て行く時の言葉が「迷惑かけてありがとう」と
この人が人に好かれる事がよく判りますね。

武田鉄也氏の話では「幸福の黄色いハンカチ」撮影中、
前述通り、チンピラにからまれた武田氏達の前にぬ～っと現れ
すぐにチンピラ達は全員倒されてたと、塾の先生が言っていた通り
見た目からは想像が付かない強さだったんでしょうね。
しかもその頃のボクサーは、ハングリーで、ガッツだらけの
厳しいボクサー達だらけだった事でしょうに。

と、たこ八郎氏が亡くなって、もう２０年は経ちますが
あの、とぼけた芸風と、あまりにギャップの強い強さ。

この人のスタイルが、あしたのジョーのモデルになっていたとの説は
本当にビックリでした。
（友人の中にはジョー山中氏がモデルだという人間も居たり）