漫画「ＪＩＮ 仁」

のっけから病気の話で申し訳ないのですが

私は「パニック障害」と「うつ病」患者で
基本、自宅療養の身です。
こういう「心の病」に属する療養中の患者というのは
年の瀬、正月休みというのは、鬼の様に地獄のシーズンだったりします。
寒さもどんどん増し、体が硬直するので血管が縮まり、
過呼吸を始め、色んな身体症状が起きやすく
尚且つ、世間の活気があるお正月休みのめでたさに加われない
そして、正月イベントとかが鬼の様に地獄だったりします。
要するに「別世界の楽しい空間」を孤独に眺め闘病しながら
孤独感も増し、昔の水商売の女性の様に自殺の増えるシーズンでもあります。
（特に、子供の写真が付いた年賀状は苦しい・・・）

逆に、病気を抱えながら、職に就けている方、または
もう命を削りながら病気と職場で闘っている方にとっては
束の間の休息期間だったりします。

まあ、のっけから固い話になってしまいましたが
私自身はこの数ヶ月、すこぶる具合が悪く、
自身のライブ後数週間後から、引き篭もり気味になっており
大晦日は格闘技「ダイマイト」や「ビックダディー」のチャンネルを
少しづつ変えながらＮＨＫの「行く年来る年」を観た後
ＴＶや世間の雰囲気をなるべく遮断しました。

ギターもあまり弾く元気も無く
床に伏しながら（寝続けは体中が痛い）
今月結婚の弟が次々購入してくる漫画「ＪＩＮ　仁」を
愛読しておりました。

この「ＪＩＮ　仁」は年末までＴＶドラマでＯＡされて
大人気を博したドラマでしたね。
最終回はかなり不評だったみたいですが・・・。
私は数回、チロチロと観た事があります。
女郎を救うペニシリンの製造の為、４００両の借金をした回の途中まで。
後、最終回、花魁の野風が乳がんで吉原を去る所位・・・

と観ました。本来なら全部見たかったのですが
大沢たかおの役の雰囲気が暗く、自分の体調も暗いので
観るのを避けていましたが、
観ておけば良かったです。
坂本龍馬役が内野聖陽氏でハマり過ぎていた事（この人、役の幅広い、凄い俳優ですよね）
ビックリでした。

こう旬なドラマ、マンガなんで、古本でもボックリ値が付いてきます。
１冊５０５円+税の漫画が古本では１冊４８０円で売られていました。
弟が日に３冊づつ購入してまいりました。（３冊づつだとポイントが付く）

まあ、何とも、壮大な・・・。
作者が村上もとか氏とは思いませんでした。
村上氏の漫画は「六三四の剣」「龍　ＲＯＮ」等で読んでいましたし
特に「六三四の剣」の方は剣歴１１年だった私の中学時代の顧問が
読ませるような感じがありました。アニメでも放送されましたが。
（実際はあんな剣にはならないのですがね。手数の多いボクサーみたいで）

肝心のＪＩＮですが、話は壮大かつ
幕末の日本史が同時に勉強出来ますね。
その頃の歴史本を持ち出して、再確認すると非常に面白い。
かなり細かくこの幕末の歴史、そして江戸や京都、長崎の様子が
絵で楽しめます。（まさかグラバー邸が出てくるとは・・・）
そして、番外編ですが、昔の剣道に投げ技が有った事も初めて知りました。
そして、学生時代、学友が考え出した青カビから
ペニシリンを製薬するという突飛も無いアイデアから
時代を覆す医療を施し、そして、時代と苦悩する主人公、南方仁。

幕末に沢山出てきた有能な人物・・・・
当時の平均寿命からすれば若くは無いのでしょうが
今の時代で言えばかなり若い人間達がこの国を動かしていた訳ですし。
この暗黒の世の中にも、そういう人材、出てきて欲しいですねぇ。
勝海舟、坂本龍馬、西郷隆盛、高杉晋作、新撰組・・・その他大勢。

そして、世紀の医師、南方先生、オイラのびょーきも治しておくれ・・。

この漫画の供に具合は悪くなりながら（専門医療用語とか難しいですし）
剥離した年の瀬、正月をこの漫画と共に過ごしました。
一応、最新巻まで揃っています。

・・・しかし・・・
数日後には漫画好きの弟の新居に全て移されます
（既に殆どの漫画が移されました・・・。後は売りに出す漫画だけです）