田吾作工房blog

アマチュア無線関連の製作を中心に,JL4BLDがこんなことやってます!という紹介のためのブログです

SDR-3トランシーバーキット

2019年09月14日 | SDR

 長らく投稿していませんでしたが,アマチュア無線活動を休止していたというわけではなかったんですHi

 この1年半余りの間,まあまあ,いろいろなことに首を突っ込んでいました。その内容は,追って投稿していきたいと思っています。

 まずは,昨日,ようやく完成形となったトランシーバーのお話です。

 昨年のトランジスタ技術9月号に,APB-3でもお世話になった「おじさん工房」の小川OMが,STM32を使ったSDRトランシーバーのキット「SDR-3」の記事を投稿され,同時にCQ出版から,基板キットをリリースされました。

 早速キットを注文し,組み立てました。これがデジタル基板

で,次がアナログ基板

これを接続します。

この状態では実験もややこしいので,実装を意識して1つにまとめてみました。(AFアンプ基板を作成し,プッシュスイッチを前面で操作できるようにしました)

地元のAMラジオ局(RCC中国放送)を受信中です。

ところで,ディスプレーには,Sメーターが写っていますが,オリジナルのプログラムでは,この機能はありません。

おじさん工房BBSという掲示板で,皆さんがアイディアと技術を共有されて,元のプログラムを改造し,新しい機能がどんどん追加されているのです。

これは,現在も続いており,キットとしてリリースされたものに,新しい機能がどんどん追加されています。SDRのSDRたる所以ですね。

受信の次には送信のテストです。

さて,この基板,単独では,送信出力は1mWですが,スペアナに直接入れるのは少々怖いので,アッテネーターを挟みます。

基板には,送信テスト機能が最初から組み込まれています。

7MHzLSBのシングルトーンが出ています。

2倍波がー50dBと少し,低い周波数の山は,測定環境由来の信号で,SDR-3のものではありません。

BPFが1段必要です。

とはいえ,1mWでは実際に運用するには少々というかだいぶ力不足ですので,リニアアンプとそれに続くバンドパスフィルターユニットを追加することにします。

というわけで,リニアアンプの実験です。

2SC1906のNFBアンプ(トロイダルコア活用百科を参考にしました)1段と,MOS-FETのRD15-HFV1で1段,おおむね5Wを目指しました。

入力は,自作のSGです。(7MHzあたりは,フィルタの関係で,高調波が結構多い・・・)

とりあえず,目標に近い出力は得られています。

リニアの後にバンドパスフィルタも入れていますので,SGの2倍波がある割には結構いい感じ・・・

この時のリニアに流れている電流は

消費電流もいい感じで,効率50%ほどです。

基本波近傍もまあまあの感じです。

ということで,基板を,いつものFUSION-PCBに発注しました。

右がリニア,左がBPFです。リニア基板のFET取り付け部分を切り抜きます。

でタカチのケースに組み込みです。

まずはBPF

で,リニア

これを こんなふうに組み合わせて

パコッとねじ止めすると・・・

これを,ケースイン

中身はこんな感じ

リニア&BPFユニットの上側に映っているのが,AFアンプ(自前基板)と,5V電源(秋月の超ローノイズプログラマブル可変電源基板)です。SDR-3キットは,ノイズの少ない電源を使用することが推奨されていますので,この電源を採用しました。広範囲に電圧を設定できる(+1.4V~+20.5Vを100mVごとに192ステップ,出力電流1Amax)ので,とてもFBです。

メモリーキーヤーでCQを送信,これがウォーターフォールに表示されています。

出来上がった Tagosaku SDR-3の現時点でのスペックは,7/14MHzの2バンド,出力約5W,電波形式は,SSB,CW,AM,CWはメッセージメモリーが4CH,BPFをスルーにすることが可能なので,中波や短波のAM放送も受信可能ですし,別途,外部バンドパスフィルターを接続することで,7/14MHz以外のHFアマチュアバンドで運用することができます。

それにしても,恐るべしSDR,そして恐るべし,おじさん工房BBSメンバーの技術力!

 


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