透析ライフと散歩と写真

陽気につられて気ままに散歩!
透析生活を前向きに過ごしたい
日々の生活を感じたままに
書いています。

食事管理 量りは大切な友

2015-07-03 | 私の透析ライフ

糖尿病性腎症による透析患者にとって、栄養管理は最も大事なことの一つです。
カロリー・塩分・水分・カリウム・リン・血糖値・・・など、
数値制限のあることばかりです。

勿論、適度な運動と良質の睡眠・便通など、皆大事なものばかりですが、
とりわけそれらの数値は透析病院に管理され、適切な指導と治療を
受けられているものの、日常の生活は全て
「自己管理」に委ねられています。

これはある意味で自由度が大きいと言えますが、
実際には自己管理ほど難しいものはありません。
特に栄養管理では、基本的に何を食べてもいいのですが、
その量は厳しく管理しなければなりません。

糖尿病性腎症と宣告されてから早15年、そこから栄養成分表と
にらめっこしながら食事コントロールに励むことになりました。
今までは仕事中心でストレスをたっぷりと溜め、
健康のことなどまともに考えることもなく、
空いた時間に好きなものを好きなだけ食べていた生活から、
ガラッと切り替えることを決意しました。

というよりは、そうせざるを得なくなるほど追いつめられた結果でした。

食品の栄養成分に対して全く知識のなかった自分に、
管理栄養士の指摘と指導は一言でいえばショッキングな出来事でした。
自分の日常生活は、健康学的にはでたらめな生活をしていたことが、
ハッキリと自覚できたからです。

そして食べた食品の栄養成分と、体調と血液検査の結果が、
常に一致していることも分かりました。
管理栄養士にたとえ私が曖昧な報告をしたとしても、血液検査の数値は
そう簡単にごまかせるものではありません。
全て「お見通し」なのです。

管理栄養士の鋭い指摘に観念して、これからは体をちゃんと労わって、
体に優しい食生活に切り替えることにしました。
自ら食品のカロリー・タンパク・塩分・カリウム・リンを
計算しながらの食事作りをするようになりました。

特に外食では塩分の制限が難しく、カロリーや蛋白の量など、
栄養成分をなかなか把握できません。
和食は素材と調理法がはっきりしている分だけ、把握しやすいと言えますが、
洋食や中華など成分を計算しにくい外食は殆どしなくなりました。
スーパーで何かを選ぶ時も、必ず成分表示見てからでないと
買えなくなりましたし、ましてや成分表記のないもは基本的に選ばなくなりました。

栄養成分の管理は体調管理に直結していることが分かったので、
その対策のとして、

①0.5mg単位で量れる量りを購入すること。
②毎回の食事を栄養ベースで方眼5mm幅の手帳(Handy pick 17)に
 記録すること。
 この手帳は方眼タイプなので線を引きやすいことと、胸のポケットにも
 収まるところが気に入ってます。
③外出時でも簡単に栄養成分を把握できるように、自分なりの
 ポケットサイズの簡易一覧表を作成し携帯するようにしました。

以来15年間、食事作りの時は台所にある量りを使い、
出来上がったものは食事テーブルの上に置いてある、
量りで計算する生活が始まりました。。
勿論食べたものは基本的にすべて手帳に記録します。
時々忘れることもあって、続けるのは大変でした。
それでも今日まで途切れることなく続けられてきたのは、
主治医と看護師・管理栄養士の温かい励ましがあったからです。

この手帳は他に起床時間・朝晩の体温・血圧・体重・水分量・小水・
お通じの回数などを記録しています。

こうして「量りと管理手帳」は、私の療養生活の大事な「友」となって、
今も活躍してくれています。


数字は嘘をつかない

2015-06-16 | 私の透析ライフ
血液透析を始めてから、もうすぐ1年になります。
2週間に1度の血液検査があり、月1回のレントゲン検査、心電図検査も
あります。
毎回透析を始める前に体重を測って、目標のドライウェイトまで、
どれだけ落とさなければならないかが判明します。
この体重測定では中1日で3%、中2日では5%までが増加制限の目安です。

問題は毎日、朝と就寝前に体重を測っているので、透析日の朝、計った時点で
どれぐらいオーバーしているのかが判明します。
朝食前に既に限界近くになっている場合、この時点で「あぁ・・どうしよう」と、
自分でしでかしたことなのに、体重計を見てショックを受けます。

体重が増え過ぎていても、勿論食べないわけにはいきません。
透析中に低血糖になるかも知れないからです。
朝食をきちんと食べで、水分を200g飲むと、あっという間に500g位は、
体重が増えてしまいます。
こうなることは前日の夜には分かっているのに、あぁ今回も誘惑に負けて
水分を取り過ぎたなぁと・・残念・・という感じです。

私の一日分の制限水分量は、800gです。
これ以上飲むと確実に足にむくみが出るようになりました。
足のくるぶしにむくみが目に見える形で、すぐに現れるので体も正直なものです。
それを見るたびに、もっと体を労わってあげねばと反省します。

とにかく水の飲み過ぎが、如実に体重に反映されているのです。
特に夏場は氷が問題で、100gの水分を取ろうとした場合、
氷を含めた分で飲まなければなりません。
もし氷の分を計算せずに100gの水に氷を入れたら、氷の分がそっくり
そのままオーバーすることになります。
我が家の氷は1個15g位なので、2個カップに入れただけで30gに
なってしまいます。

看護師さんからは、特に透析の後は水分はいくら飲んでも、
スグに体が吸収してしまうから要注意だよと教えられているのですが、
私は元々自分に大甘の人間で、それを分かっていながらも失敗し、
反省しながらも、ついまた同じ失敗を繰り返す・・・
もうどうにも救いようがありません。

看護師さんに話したら「冷たい水はやめて、お湯を飲んだらいいよ」と
教えられました。
「冷たい水は飲みやすいので一気に飲んでしまうのに対して、
お湯にすれば熱いので少しずつしか飲めない分だけ、
水分量が少なくなるよ」とアドバイスを受けました。
熱いお湯を飲んでみると、確かにその通りだね。
でも暑い夏は冷たい水が飲みたいんだよ・・・オットトまだ梅雨の季節だった。
確かに氷入りの冷たい水は飲んでも構わないのですが、問題は分量だけ。
こんなことで毎日葛藤するなんて・・・トホホです。

透析治療は毎日、自分で体温・血圧・体重を測定し、
食事ではカロリー・蛋白・塩分・カリウム・リン・水分などを
自己管理する生活です。
他にも運動量と睡眠の質も重要です。

透析患者の日常生活では自己管理が基本。
しかも年寄りでは誰も叱ってくれません。
日々の管理を怠けたり、いい加減にしていたり、曖昧にしていると
透析日の検査でそれが全部バレてしまいます。

そして血液検査や血糖値検査などで、全ての数字が把握され医師に
管理されます。
クリニックに行くのは週3回、しっかりと診断され調整してもらえます。

「数字には絶対に嘘をつけないのです」

体重の加減だけではなく、基本データの数字を把握して経過観察をしている
医師・看護師・管理栄養士さんは、あまり厳しいことを言いませんが、

「全てお見通しなんだよね」

出来の悪い患者=私をいつも愛情をもって許しながら、
いつも適切な指導とアドバイスを下さり、暖かく見守っていて下さる
先生とスタッフに心から感謝します。
これからもご指導ください。



透析講演会に参加

2015-06-11 | 私の透析ライフ

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6月7日(日)に板橋区で行われた
腎臓病講演会に患者会の先輩に誘われ行ってきました。
私にとってこのような講演会に参加したのは初めてでしたので、
とても新鮮な体験でした。

講師の横山先生は医師で長瀞の介護老人施設で施設長をしておられます。
講演は「透析患者が安心して老後の生活を送るには」と題して、
介護施設における透析患者の現状を詳しく話してくださいました。
透析患者の「安心できる老後生活」の解決策として、ご自身が運営しておられる
介護老人保健施設を例題にして、透析と介護と診療などを含めて、
安心して住める環境を提供しているそうです。

最近の報道でも後期高齢者数がピークを迎える10年後(2025年)には、
必要なだけの介護が受けられない、介護難民の数が全国で43万人、
しかもその3割は首都圏に集中するのだそうです。
溢れてしまう介護難民に、不足する施設と人材の解決策として、
地方移住が提案されていました。

このような状況下にあって、とりわけ透析患者には厳しいい環境が、
待ち受けていると言わざるを得ません。
「安心して住める場所」即ち、透析・介護・診療を一緒にまとめて受けられる
環境と施設を、横山先生が先駆けて運営しておられること知りました。
更に今後のニーズを先取りして、既に次の準備に着手していることも知り、
とても頼もしく思いました。

穏やかな口調でやさしく話される横山先生の講演を聞き、
是非とも先生の運営しておられる、自然環境豊かな長瀞の施設見学を
してみたいと思いました。、

とてもいい講演会でした。(^O^)/

ヘルプマークご存知すか

2015-06-10 | 私の透析ライフ

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最近ある患者会の先輩がバックに、十字とハートマークがついているストラップを
付けているのを見かけました。
聞いてみますとそれはヘルプマークと言って、障害者や妊婦の方、難病の方など
援助や配慮を必要としている人のためにあると、教えてもらいました。
透析患者などで必要な人には、都営の地下鉄駅やバスの営業所などでも
簡単にもらえるので行ったらいいよと教えてもらいました。

私は足が弱く毎日杖を使っています。
早速近くのバスの営業所に行き尋ねてみました。
営業所の方はとても親切で、丁寧に説明をしてくれました。
ヘルプマークをもらって家に帰ってからは
スグに通院で使っているリュックに付けました。 

説明書に書いてあった内容を読んでみると
「援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない方々が、
周囲の方々に配慮を必要としていることを知らせることで、
援助を得やすくなるよう「ヘルプマーク」を作成しました」
と記されていました。

更にシールもついていて、
・必要に応じてカードの片面に、付属のシールを張ることが出来ます。
・シールには伝えたい情報を記入することが出来ます。とありました。

その記入例は下記の通りです。

 私は皆さんの支援が必要です。
 ・下記に連絡してください
 ・私の名前
 ・連絡先の電話
 ・呼んで欲しい人の名前
 ・連絡先の電話
 ・呼んで欲しい人の名前

私が障害者になってから、かなりの年月が経っていますが、
ヘルプマークについては全然知りませんでした。
こんなに便利なものを作っていたなんて、東京都もやるね。
今回先輩から教えてもらったことは、本当に有難い情報でした。

このヘルプマークが拡がれば、東京都が今よりもっと「やさしい街」に
なるような気がいたします。
私も「次の人に教えてあげよ」と思いました。

慈愛のまなざし

2015-06-08 | 私の透析ライフ
ちょうど透析を終了した私が、タオルなどのかたづけをしている時に、
たまたま見かけた看護師のNさんが、ロビーで患者の女性と
話しているのを見かけました。
長椅子に一緒に座って話している様子を見て、
その雰囲気がとても好かったのです。
写真に残したいと思うような一場面でした。
残念ながらカメラを持ち合わせていませんでしたし、許可なく撮ることも
出来ませんから、ただ見かけただけで終わりました。
それでも何か残したいと思い、ポエムにしてみました。
その書き残したいと思った一場面です。

たまたま看護師のNさんが患者さんと
ロビーで話しているのを見た
その姿が実にほほえましく
「慈愛のまなざし」を感じた
見かけた者までも暖かい気持ちに
させてくれる光景だった
きっとNさんの持っている
「心の優しさと温かさ」が
にじみ出ていたのだろう