日本人は真面目だし、ノルマをこなすのも嫌いじゃない。
だから、大学受験までのルートを示されれば、それに則って頑張る。
でも、そこから先は誰も示してくれない。
日本社会が「大学受験がゴールです」って、子供たちに教え込むことで成立してきたから、その先を示せない。
医学部,薬学部,看護学部は国家試験がある。けれど、その「国家試験の先」に関しては、「あなたの人生」になる。
もちろん、正解なんてないけれど、子供のころから「正解のルート」を示されて進んできた子供たちは「正解がないなら何もしなくて良い」と勘違いしてしまう。
なぜならば、「示された正解ルートを進むことで成功体験を積んできた」から。
余計なことはせずに、正解とされる道を進むことで、みんなに認められ、褒められてきた。そうやって、子供の頃から「正解ルートを進むことによる成功体験」を積み重ねてきた子供に、「さぁ、ここから先はあなたの人生です!」って言われたってどうしようもない。
なにもないFreeから、どうやって、どこに逃げれば良いのか。
目指すところもなく、何をしたら良いのか。
そもそも、大学に入学し、卒業したら、そこで全て完結するんじゃないのか。
政府が管理しやすい国民を望むなら、最後まで管理しなければ破綻する。
国民の自主性を重んじるなら、管理を諦める。
国民の人生を、子供たちの人生を、老害の思い通りにしようとしてきた結果が、いまの日本国の姿だ。