約20年前に初めて、今は無き原宿の『ブラッセルズ』という店でベルギービールと出会って以来、ビールの奥深さに魅了されている。
近年、日本でも様々なエリアからクラフトビールが発信され、都内でもそれらをタップで楽しめる店も増えてきて、ベルギービールもクラフトビールもちょっとお高いけど、たいへん嬉しいことだ。
私は古い友人と飲むのが好き。
幼稚園の頃に知り合いそのまま社会人になってお互いが新しい家庭を築く前まで、なんだかんだと一緒に過ごしてきた友人らがいる。その後少し疎遠にはなったがお互い子育てが落ち着くようになると FBをきっかけに何となく連絡を取る様になった。又、たまたまスーパーで買い物中に声をかけられた見知らぬオジさんが、かつての友達だったという再会もあった。男性は、体型、髪型と見た目が激しく変わる為、青年の頃の面影がない人も多く、声を聞くと、あ?あーあ!!と分かる事がある。
そんな友人らとは、お互いの家庭事情や環境、過去の出来事など含め己を形成しているベースを理解し、最高な所も残念な所も知った上で一緒に過ごしてきた同士なので、楽だし、リラックスでき、何があっても許されるという安心感を持って飲む事ができる。
そんな友人らとTGIFの夜に笑笑(わらわら)ビールを飲みながら、今年30歳を迎え結婚に踏み切らない彼氏を持つ私の娘の話をした。彼女の周りは既に子宝に恵まれた知人も多く、コロナ規制緩和の今年は、ほぼ毎月1〜2度ほど結婚式に招かれており「ご祝儀貧乏」という言葉が刺さると云う状況にある。そんな今年の彼女は自身の結婚について考えない日はない様で、ある日、彼女の部屋から聞き漏れてきたのは、
「私は貴方といて幸せを感じる。でも、それ以上に私は貴方を100%幸せにする自信がある」
と言う、珍しく大きめな娘の声だった。
「へ?エ~~~~~~~~~~~~~~」と、驚いた。私、この歳まで生きてきてもそんなことを言える自信を持てた事はなく当然発した事ないセリフであったし、逆に言われた事もない。
一体、彼女は何者?私の娘なのだろうか?苦労させたことで、恐ろしく気が強い女に育ててしまったのか?というのが素直な思いだった。
しかし、その話を聞いてくれた私の古い友人らは、口を揃えて私を褒め称えてくれた。
それは、私が十分な愛を娘に与えた証だと。娘は愛に満たされ愛を学んだからこそ、自分が他人(ひと)愛することに恐れもためらいもなく、自信があるってことだと。愛を知っているからだよと。
「偉かったね」とその夜は、友人らが口々に褒めてくれた。ビールって最高!!
この夏、娘は彼氏と同棲を開始し、母子家庭にピリオドを打った。年内に入籍する予定だとLINEが来た。
今年は、私達母娘のそれぞれのネクストステージがはじまる。
忘れられない年になるだろう、2022年。
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