Shincheの屋根裏部屋

by宮大好きアジュマです。

あったかも知れない話17 夏の思い出 8完

2019-10-21 17:07:04 | あったかも知れない話
待ちに待った海♪♪

アクシデントのせいで
泳げる時間は短くなったけれど
そのお蔭で日差しは少し和らいでいた

陽が少し傾き始めた海岸には
ビーチパラソルが立てられて周りには人影も無く、
遠くで翊衛士が配置されているだけのプライベートビーチ

なだらかな岩場の前には真っ白な砂浜が広がり
沖には小さな島が浮かんでいる


さすがは皇室のプライベートビーチね?
とっておきの海を二人占め♡って感じだわ♪
あの島も皇室のものなの?

そうだよ!
僕が宮に上がる少し前に
あの島に父上と行ったことが有るんだ☆
子供が探検するにはちょうどいい大きさで楽しかったな~♪

私も探検だとか冒険だとか大好きよ
子供の頃は秘密基地なんかも作ったりしてね☆

秘密基地って?

私が昔住んでいた家の裏に行き止まりの細い道があったの
其処に古い破れた畳みとかシートなんかを持って来て
友達やチェジュンと子供だけの隠れ家を作ったの
合言葉が言えないと入れなかったりしてね(笑)

ちょっとジメジメした所で虫や蛇が来て
大騒ぎしたけれど
子供の頃って創造力が豊かでしょ?
だから汚くても狭くても居心地が良くて
暗くなるまで遊んでいたものよ
シン君にはそんな思い出はないの?

うん。
子供の頃からいつも姉上と二人だけだったから
そんな基地を作るなんて想像もしなかったよ。。寂
精々、屋根裏部屋に引きこもって空想する位だったかな?
それにしても、お前らしい遊びだね♪
夏の間中真っ黒になって遊んでいたのだろうな~?
子分を沢山引き連れたりして(笑)

どうして判るの?

聞かなくても判るさ
日ごろの行動を見ていればね♪

ねえ、私もあの島に行けるの?

勿論だよ☆
テントも張れるしバーベキューも出来るよ
子供の時は探検するだけだったから今度はキャンプもしてみたいな?
ボーイスカウトでも泊まる事は出来なかったからね。。

そうなの。。
じゃあスケジュールを合わせて絶対に行こうね☆
お姉さまもお誘いしなくちゃ♪
きっと楽しんでくれると思うわ?

姉さんも呼ぶの?

あら、イヤなの?

嫌じゃないけど、色々煩そうだし、、、

いいじゃない?
世界中を飛び回って来られたんだから
面白い事もご存じなんじゃない?
ターザンごっこも出来るかも♪♪

お前ね、、世界中を飛び回っては居るけど、
一応皇女だからお前達とは違うよ。。汗

そうだったわね、(笑)

でもそうなるとスケジュールを早めないと!

何のスケジュール?

折角キャンプするのに大人ばかりじゃ詰まらないだろう?

じゃ友達とかチェジュンも誘えばいいじゃない?

そうじゃなくって、、汗
皇太后陛下も首を長くして待っておられるし♂

あぁ、、、赤ちゃんの事?
赤ちゃんは欲しいけど、やっとラブラブになったばかりだから
もう少し二人の時間も楽しみたいな?

どうしてもって言うのなら考えるけど、
もし赤ちゃんが出来たら赤ちゃんの事ばかり気になって
シン君の面倒は見れないと思うけど?
それでもいいなら・・・

ダメダメ、絶対にダメ!!
判った!!この話は終わり!
赤ちゃんの事はもっとらぶらぶ♡した後にしよう☆

うん♡
ねぇ、少し陰ってきたから泳ごうよ?

水が冷たくないか?

ううん、ちょうどいいわよ☆

お風呂みたいな言い方だな(笑)

気持ちいいから
シン君も泳いでみれば?

なんだ?●~*
お前の泳ぎ方はまるでカエルだな(笑)

蛙はお嫌い?(笑)

本物の蛙は苦手だけど、
チェギョンカエルなら大好物さ♪

ホラ!
浮き輪に掴まれよ、引っ張ってやるから☆

う~~、気持ちいい~♪
こういう波の揺れが1/fの揺らぎとか言うのよね?

難しい事を知っているんだな?

そうよ、馬鹿に出来ないわよ♪(笑)

馬鹿になんかしていないよ
お前は僕の知らない事を沢山知っているじゃないか?
これからもっともっと知りたいな~?

私もシン君の事をもっともっとよく知りたいわ
これからもずっとず~っとね♡

ダメだよ。。汗
こんなところでそんな可愛い顔すると
理性が利かなくなるだろう♂?●~*

だって、持って生まれた可愛さなんだもの
隠すことなんて出来ないわ~♡(笑)

お前ってやつは♂
でもその3割位は僕のおかげだと思うのだけど♂

どうして?

フェロモンがタップリ出るように夕べしっかり・・・♂♡

それ以上言うと今夜は別べつに寝るわよ☆

判ったよ!(笑)
そろそろ戻ろうか?

うん!
また、絶対に来ようね?

あぁ、必ず♪♪



楽しい思い出を胸一杯詰め込んで僕らは宮に向かった。

僕は車の中で眠る事は滅多にない!
僕の為に運転したり警備してくれる翊衛士に対する
礼儀として子供の頃からそうしてきたから

でもお前はそうではない様だ
慣れない宮の生活の中で僕の腕の中と移動する車の中だけが
息を抜くことが出来る空間だと思っている
だから眠る事は勿論、感情の儘に泣いたり怒ったり。。

でも車を降りる時には必ずあの笑顔で感謝の気持ちを表しているから
それでいいと思っている、僕には出来ない事だけれど

お決まりの様に僕の膝を枕に眠るチェギョン(笑)
ほんとにお前は不思議なやつだな?

母の様な包容力で僕を包んだかと思えば
妖精の様にきらきら輝いて僕に微笑を思い出させてくれる
でも時々妖艶な女の顔が見えるのは僕の気のせいかな♂

そろそろ到着するのに起きる気配が全くない。。
仕方ない、今夜はこのまま寝かせるか(笑)

安心しきって眠るお前をそっとベッドまで運び
お休みの♡kiss♡をして、
僕らの小さな旅は終わった。

完☆