僕の宝物131 ジンと蟻とキリギリス♪♪

ミーン・ミーン・ジージー♪♪って...

その鳴き声を聞くだけでも
暑さが3割増しになる。。汗

暑さに負けない様にしっかり食べてしっかり寝て、
出来る限り頑張っているけれど
さすがの僕も少々バテ気味

大学の前期試験も終わって夏季休暇に入ると
途端に公務の量が増えて毎日目の回る様な忙しさ
だから今日も朝から大忙し

でもあと少しこの忙しい日々を乗り切れば
少しの間だけど避暑にも出掛けられるから
もうちょっとだけ頑張ってみるか～♪　

な～んて(笑)
ギラギラと照りつける太陽に恨み言を言いながら
書庫から戻る途中、
書筵堂の近くの大きな木の下で
父上付きの内官が立っているのが見えた

珍しい事もあるものだと声を掛けようとすると
腰まで伸びた草むらの中に小さな麦わら帽子と
大きな麦藁帽子が小刻みに揺れるのが見えた

そっと近づいてみると
朝から父上と虫取りに出かけたジンが
同じ一点をみつめながら楽しそうに話している

何か特別な物でも有るのかと覗くと
小さな蟻が行列を作っていた

急に日陰になって僕に気が付いたジンが
額に汗を掻きながら
キリギリスを探していると言う

蟻を見ているんじゃないのか？と聞くと

キリギリスさんにお仕事しなさいと言う為に
蟻さんの家を探していると言うんだ

でも蟻の巣は土の中だから見えないだろう？
と言うと

赤いドアのお家じゃないのって？●～*

え～！！
思わず父上と僕、同時に驚きの声が出た

一緒に蟻を見ていた父上もまさかのジンの言葉に
大笑いされながら

蟻の巣の入り口は小さな穴が空いているだけだよ！と
ショックを受けたジンを慰める様に語りかけて下さって

後で資料室にある蟻の巣の標本を見ることで
やっとジンも納得したようだった

子供ってほんとに素直なんだな☆
夕べママに読んで貰った絵本が
こんなにも影響を与えるとは・・

怠け者のキリギリスがこんな炎天下に
出てくるとは思わないけれど
蟻の巣の前でキリギリスにお説教するジンの姿を想像すると
思わず笑いが込み上げる(笑)

いつまで続くのか判らない気長なキリギリス探しに
付き合って下さる父上に感謝して
もうひと仕事頑張って来るか

それにしてもジンの事だから
見つかるまで帰らないと父上を困らせるかもしれないな？

誰に似たのか知らないけれど
アレで結構頑固だから(笑)