時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

育児休職中の学び直し

2023年02月01日 | 時のつれづれ・如月 

多摩爺の「時のつれづれ(如月の22)」
育児休職中の学び直し

いやぁぁぁ・・・ どうしちゃったんだろ?
この国はいつから、メディアが主観的に捉えた切り取り報道に踊らされ、
自ら確認して判断することを忘れてしまった、心の貧しい国になったのだろうか?

先週の国会答弁だったと思うが、総理が育児休職中のリスキング(学び直し)を応援すると言ったら、
「育児休職中に、そんな暇があるか!」と、どこかの誰かが、SNSで批判の口火を切ったらしい。
すると・・・ 「そうだ。そうだ。」となり、
「育児をしたことがない人の発想だ。」と決めつけてしまったんだから、いやはやまいった。

メディアは、その答弁の真意を確かめることもないまま、
街角インタビューを行い、主観的な問いかけで偏った返答に誘引し、
野党は鬼の首を取ったかのような論調で・・・ 国会の内外で批判し、世論に訴えかけている。

ここんとこ、野党が弱すぎると言われ続けて久しく、
なんでもかんでも政権批判に結びつけたい気持ちは、分らんではないものの、
煽られて、反射的に応じてしまう、国民の思考力の低下も・・・ ここまでくると、
もはや情けないの域を超えてしまい、非常事態に陥っていると言っても過言ではないだろう。

問題になった総理の答弁を・・・ 文字で読んでみると、以下の通りであった。
「育児中など様々な状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押しする。」
この答弁の、いったいどこに問題があるというのだろうか?
申し訳ないが、私にはその問題点が分らない。

総理は、学び直しに取り組む方々を
応援すると言ってるだけであって、
けっして、育児のさなかであっても時間を作って・・・ 先々の職場復帰や、転職を見据えて、
学び直しをしなさいとか、学び直しを推奨するなんて言ってるわけではない。

そりゃそうだろう。
育児がいかに大変で、休職中の多くの方々は、学ぶような時間的な余裕がないことは、
だれもが知ってることであって、そんな状況下に学び直せなんて言ったら、
集中砲火を浴びてしまうのは必然であり、
普通に考えても・・・ そんな決めつけるような発言をするわけがない。

あくまでも、状況はさまざまであり、生活環境だって人それぞれである。
そういったなかで、環境が整ってる方がいれば、
それはそれで「応援するよ。」と言ってるだけであり、それ以上でも、それ以下でもないはずだ。

私は昔から数学が好きで、いまでも計算は速くて強い方だと思うが、
応用問題(文書問題)になると、つまらぬミスが多かったことを思い出す。
そのとき、決まって先生に言われたのは・・・ 「問題をよく読め。」であった。

まさに、そのとおりなんだと思う。
しっかり読めば(聞けば)・・・ 間違ったことを言ってるわけではない。

一部には「誤解のないよう、もっと丁寧に答弁すれば良かった。」なんて声もあるようだが、
答弁の内容に誤りがなければ、聞いた側がその意味を正しく理解たうえで、
情報発信すべきことがあれば、発信すれば良いだけのことである。

ところが、これが主観的な思考で切り取られて「育児休職中に学び直せ!」となるのだから、
「そんなこと・・・ 言ってないじゃないか?」であり、
「いったい、どうしちゃったんだろう?」って、ことになってしまう。

この国は民主国家だから、さまざまな意見を、それぞれが発信することは、
けっして悪いことではなく、普通にあって良いことだと思っている。

とはいえ・・・ 論調のどこかに、悪意が垣間見えるような「切り取り」や、
言葉を選ぶこともなく、嫌みったらしい「揚げ足取り」を、
本来は中立であるべきメディアが・・・ 平然とやらかしてしまうんだから、がっかりを隠せない。

一部の野党は、批判することでメシ食ってるので、なにを言っても無駄だが、
そもそも国会質疑における判断は・・・ 国民が託した1票を持って決めるものであって、
メディアがなにかしらの意図を持って誘因し、判断を下すようなことは断じてあってはならないし、
賛否双方の意見を、偏ることなく報道すべきだと思っている。

よって、SNSで個人が切り取り、自らの責任で発信するのは自由だし、
それを「封じてしまえ!」なんて・・・ 乱暴なことを言うつもりなど全くもってないが、
いまや絶対的な権力をもってしまったメディアが、そういった切り取りに同調して、
世論を誘引することだけは・・・ あってはならないと思うが、如何なものだろうか?

この国のメディアが、劣化をし始めて久しく、
増上慢(ぞうじょうまん)に陥ってしまった時代だからこそ、
自らの判断基準を、さらに磨き、高める続けることも、学び直しの一つだと捉えたい。
(注)増上慢とは、自負してえらそうに振る舞うことを意味する仏教用語である。

追伸
ここに述べたことは、あくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、勝手で申し訳ないがご容赦願いたい。


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6 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2023-02-01 07:35:50
おはようございます。

>論調のどこかに、悪意が垣間見えるような「切り取り」や、言葉を選ぶこともなく、嫌みったらしい「揚げ足取り」を、

これはメディアに限らず、今の日本にまん延している空気ではないでしょうか?

日本人の質が低下しているように思えてなりません。
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Unknown (多摩爺)
2023-02-01 08:55:55
水仙さん、おはようございます。

全くもって同意します。
水仙さんの心痛は、察するにあまりあります。
ネット社会で顔が見えなくても、一定のルールとマナーがあるはずです。
それが守れない愉快犯は、退場させるような仕組みがあればと願っています。
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Unknown (sr1007)
2023-02-01 12:57:28
今日の話
本当にその通りだと思いました。政治や宗教に関して勉強不足の為〜
コメントも自分のブログに書くことも控えていますが関心はおおいにあります。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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Unknown (多摩爺)
2023-02-01 13:39:57
sr1007さん、こんにちは

女房相手にボケをかましてる、しょうもない爺さんのブログですが、
時々面白いことを喋りますので、長い目で見てお付き合いをいただければ幸甚です。
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Unknown (孔明)
2023-02-04 19:25:39
最近仕事が忙しく、ブログを拝見するのが遅れ気味になっております。
本件については、全くの同意見です。総理は何も間違った発言はしておらず、一体何のための批判なのか…
自分の理解力や読解力の無さを棚に上げて他者にイチャモンをつける人達には嫌気が差します。
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Unknown (多摩爺)
2023-02-04 20:36:01
孔明さん、こんばんは

お疲れでしょうが、お仕事が忙しいのは良いことだと思います。
週末はしっかり体を休め、英気を養ってください。
また、最近は切り取られたイチャモン記事が多いので、注意しなきゃならないですね。
お互いに気をつけましょう。
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