ジョブズすげ～！！！
『Steve Jobs 氏は29年前に無線ネットワーク時代の到来を予見し、iPad、App Store の実現を目指していた
1983年、Steve Jobs 氏は米国コロラド州アスペンで開催された「International Design Conference in Aspen」でハイテク業界の未来について語った。「The Future Isn’t What It Used To Be」と題されたその講演は、現在の IT の状況と、現在の Apple 社の戦略を驚くほど正確に予見したものだった。
10月2日、この講演の詳細が Marcel Brown 氏によって明らかになった。Brown 氏は、カセットテープに録音されていた Jobs 氏の講演の模様をデジタル化し、同氏の Blog で公開している。
Jobs 氏の講演が録音されたカセットテープ
29年前の Steve Jobs 氏は、どのようなビジョンを抱いていたのだろうか？Brown 氏は、 Blog で Jobs 氏の講演を次のようにまとめている。
・Jobs 氏は講演の中で、人々は将来自動車よりも、パーソナルコンピューターによる交流により多くの時間を費やすようになるだろうと述べている。
・Jobs 氏は、パーソナルコンピューターは人々の新たなコミュニケーションツールになるだろうと自信を持って語っている。
1983年には、Apple によるパーソナルコンピューター Macintosh はまだ発売されておらず、インターネットも一般にはほとんど普及していなかった。その時代に、このようなビジョンを持ちえたことは驚異的だ。
・Jobs 氏は E メールシステムについて語り、それが人々のコミュニケーションをどう変化させるかについて言及している。
人々が携帯可能な端末を持ち、それを無線で接続して、どんな場所でも E メールが読める時代がやってくると、当たり前のように語っている。
・Jobs 氏は、現在の Google のストリートビューによくにたアプリケーションがマサチューセッツ工科大学で実験されていることに触れている。
・Jobs 氏は、Apple の戦略についても語っている。
「Apple の戦略は至ってシンプル。非常に優れたコンピューターを、単行本のサイズに押し込んでしまうことだ。利用者は、それをどこにでも持ち運ぶことができる。また、そのコンピューターは、20分以内に操作を学べるものでなければならない」
これは、2010年に発表された iPad のコンセプトに他ならない。
・Jobs 氏は、ソフトウェアの販売方法にも言及している。
将来、ソフトウェアは電話回線で電子的に配信され、支払いはクレジットカードを利用するようになると述べている。ラジオで音楽を試聴できるように、ソフトウェアも試用が可能になるべきだとも述べている。
このコンセプトは、現在の Apple の App Store に近いものだ。1983年、ソフトウェア販売はまだオーダーメイドの時代だった。その後、パッケージソフトの時代を経て、現在のアプリストア全盛の時代が 到来する。Jobs 氏は、29年前にすでに App Store のビジョンを抱いていたことになる。
Jobs 氏の講演の録音は、Brown 氏のブログからダウンロードして聞くことができる。』