たろおの小屋

昼間は「聖職者」を演じる永遠の若造「たろお」のつぶやき。
仕事,家族,後遺症・・・。感謝の日々を綴っています。

敬語の適齢期

2008-06-16 18:12:56 | お仕事
ちびまる子ちゃんの敬語教室
関根 健一
集英社

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今日,
職場の生徒指導会議で
「子ども達が敬語を使えない」
ということが話題になりました。

「教師に対してタメ口だ!」
と,当の教師が問題視しているのです。
「子どもは敬語を知っているのに,
 私に対して使わない。」
と,話し合っているのです。
何かおかしいですよね。

「敬語は,6年生になってから
 国語の教科書に出てきます。」
と,ちょっとだけ反論したのですが,
肝心のことを伏せておいたので,
「何を,甘いこと言ってるの?」
という目で見られてしまいました。


さて,
私が感じた違和感,
そして,
「肝心のこと」というのは……

教師の側から,
「子どもは私を敬いなさい」
と強制するのはおかしい

ということなのです。

もっと踏み込めば,
「敬語を使いたくなるほど,
 敬ってもらえるようなことをしているの?」

と言いたくなります。

うわべだけ敬語で話して心は距離を置き,
腹の底で教師を嘲笑っているような子ども達もいます。
私は子ども達のレベルに立って話をしてきたので,
(当然,タメ口ですけど,)
「教師への愚痴」や「本音」を話してくれました。


私自身は,
今までの教え子達に「敬語」を強要したことはありません。
しかし,
卒業間近になると,
自然と敬語を使ってくれるようになってきます。

それは,
彼らが「恩師」として認めてくれたからなのだと自負しています。
「恩」も与えていないのに「奉公」を求めるのは,
「押しつけ」でしかありませんよね。

そして,
中学生になると,
見事に敬語で声をかけてくれるようになります。
それが中学校の生徒指導の役割であり,
社会が見えてくるからだと思います。


だから,

(1)敬語の使い方は教える。
(2)授業中や(敬語に厳しそうな)他の職員の前など,
   公の場では敬語を使う。
(3)中学校や将来に向けて,
   卒業までには使いこなせるようにする。
(4)普段は,自分の言葉で話しても良い。
   言葉に気を遣って肝心なことを話せなくなるよりも,
   気軽に,何でも相談して欲しい。

という指導をしています。
小学校教育の段階は,
それで良いと思っています。


ただし,
会議の席で力説しておきました。
「敬語を教えるのは家庭の躾。
 我が家では,
 子ども達は親に対しても敬語。
 当然,
 学校の先生方にも敬語を使わせている。」
と。

最初に,
私を「甘い」と思った先生方も,
「たろお先生の躾は素晴らしいですね」
と讃えてくださいましたが,
(そんなの,親として当然でしょ?
 人様の子どもの文句を言う前に,
 自分の子どもの姿を見直してください。)
と,密かに苦笑い。


親が教師にタメ口を聞き,
あげくに,
「あの先生,
 しょんないねぇ。」
なんて家庭で話しているのに,
それを見ている子どもが,
心から敬語を使えるわけありませんよね。

子ども達に,
「ぼくの先生の悪口を言わないで!」
くらいのことを言わせてこそ,
本物ではないでしょうか?
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