家庭訪問

もうすぐ家庭訪問です。
ますます減っていく学校行事の中で，
最も賛否両論で，
学校によってまちまちなのが，
この家庭訪問です。

主な目的は
・個別面談
　（保護者の顔を覚え，
　　子どもを伸ばすための情報交換と密約を交わす。）
・家の位置と家周辺の環境の確認
・家庭内環境の確認
・帰宅後の活動状況の確認
・地域パトロール
　　　　　　　　　等です。

「個別面談と校外パトロールだけでも十分では？」
と，実施しない学校が半数程度。

実施する学校でも，
「授業時間の確保や出張等への配慮」
と，夏休みに実施する学校もあります。

本校は込み入った事情のある家庭が多いので，
「少しでも早く，
　子どもの生活環境を見て，
　保護者との約束事を決める。」
という目的で，
５月末に行います。

同様の理由で，
４月に行う学校もあります。


ちなみに真面目な私は，
初任の時は１件１件上がって，
お茶もお茶菓子も頂いていました。
しっかりと座りこんでお話しを聞いていたら，
最後のお宅に着いたのが夜の９時・・・・・・（苦笑）
保護者同士で
「たろお先生，
　今出ましたよ。」
と連絡を取り合って下さっていたそうです。
懐かしいけれども，
何とも無謀な若造でした。
保護者に育てられた教師です（汗）


あれから１７年。
今では私は
「玄関先で失礼させて頂きます」
ということにしています。

「せっかくお掃除したのに・・・・・・」
なんて言われたこともあったので，
予め子ども達を通して
「玄関先で失礼するから，
　家の中の片付けなんてしなくて良いことを
　伝えておいてくださいね。」
とお断りしておきます。

何年かすると，
「たろお先生は上がらないみたいよ。」
なんてお母さん方の口コミで広がるので，
随分とスムーズに進みます。
充実した話をしつつ，
１件１０分で時間通りに終えることができます。


家庭訪問は緊張するけれど，
教師側にとっても様々なメリットがあります。
・子どもたちは「早帰り」にして，
　お昼過ぎから校外に出られるのは新鮮。
・順調に回れば，
　早めに直帰できる。
・保護者の「素顔」が見られ，
　（化粧をしてないというわけでは無いですよ（笑））
　腹を割って話が出来る。
・地域での子ども達の「たまり場」と
　交遊状況が見られる。

授業は詰め詰めで５時間でやるので忙しくなるのですが，
楽しみでもあります。

しかも，
今年は持ち上がりの６年生。
「先生が早く帰れるように」
「お忙しでしょうから」
なんていうお心遣いも含めて，
お断りくださった家庭が３０／３８件。
ノンビリとした１週間です。



＊　検索したらこんな本が・・・
　実際の家庭訪問は，
　そんな色っぽいもんじゃないっすよ。
　むしろ「針の筵」です（苦笑）

危険な家庭訪問 担任教師と三人の母 (フランス書院文庫) 夏島 彩 フランス書院 このアイテムの詳細を見る