新装版『マイ・フェア・ネイバー』あらすじ・ネタバレ感想。
森野萌さんのデビュー作の新装版は、その後を描いた17Pの描き下ろしも収録。
小学生だったモモはアパートのベランダから転落したところをお隣の高校生・ユキちゃんに助けられた。
10年後、高校生になったモモは、ユキちゃんに会いたくて……。
森野萌さんのデビュー作の新装版は、その後を描いた17Pの描き下ろしも収録。
小学生だったモモはアパートのベランダから転落したところをお隣の高校生・ユキちゃんに助けられた。
10年後、高校生になったモモは、ユキちゃんに会いたくて……。
『マイ・フェア・ネイバー』
My Fair Neighbor
著者:森野 萌
カバーデザイン:名和田耕平デザイン事務所
発行:株式会社講談社
発売日:2019年3月13日
著者:森野 萌
カバーデザイン:名和田耕平デザイン事務所
発行:株式会社講談社
発売日:2019年3月13日
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『マイ・フェア・ネイバー』あらすじ・ネタバレ感想
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『マイ・フェア・ネイバー』登場人物
●萩原百子/モモ(はぎわら・ももこ)
高校入学を機にひとり暮らし開始
ユキちゃんの隣室へ引っ越してくる
高校入学を機にひとり暮らし開始
ユキちゃんの隣室へ引っ越してくる
●佐久良行成/ユキちゃん
(さくら・ゆきなり)
現在28歳
高校3年からひとり暮らし
(さくら・ゆきなり)
現在28歳
高校3年からひとり暮らし
●モモの母
もの凄い教育ママ
もの凄い教育ママ
●萩原千理(はぎわら・ちり)
モモの姉
モモの姉
●井河(いがわ)
モモのクラスメイト
モモのクラスメイト
●行成の父
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『マイ・フェア・ネイバー』あらすじ
金髪、ピアス、喧嘩三昧の高校生だった佐久間行成は、28歳の現在、真面目に社会人生活を送っている。
行成の隣人・萩原百子は、高校入学を機にひとり暮らしを始めたばかり。
百子は10年前、アパートのベランダから転落し行成が助けた女の子だ。
事故から萩原一家は引っ越したのだが、百子は行成が今も住み続けているアパートへ単身戻ってきたのだ。
行成の隣人・萩原百子は、高校入学を機にひとり暮らしを始めたばかり。
百子は10年前、アパートのベランダから転落し行成が助けた女の子だ。
事故から萩原一家は引っ越したのだが、百子は行成が今も住み続けているアパートへ単身戻ってきたのだ。
百子は何かと行成の世話をやこうとまとわりついてくる。
行成は、百子の行動を10年前の罪滅ぼしのつもりだろうと考えていたが……。
行成は、百子の行動を10年前の罪滅ぼしのつもりだろうと考えていたが……。
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『マイ・フェア・ネイバー』ネタバレ感想
これがデビュー作とは思えない。
絵はデッサンがしっかりしているし、書き慣れた感じで綺麗だ。
ストーリー構成も、読者の予想を裏切る意外な展開に驚かされる。
と言っても強引ではない。
自然な流れのコマ感覚、ページ感覚で違和感なく読ませるのが凄い!
何となく、作者の森野さんは子供の頃からたくさん本を読んできた人なのかもしれないと思った。
絵はデッサンがしっかりしているし、書き慣れた感じで綺麗だ。
ストーリー構成も、読者の予想を裏切る意外な展開に驚かされる。
と言っても強引ではない。
自然な流れのコマ感覚、ページ感覚で違和感なく読ませるのが凄い!
何となく、作者の森野さんは子供の頃からたくさん本を読んできた人なのかもしれないと思った。
進路に悩んでいた時に、隣に住んでいた高校生・ユキちゃんのことを思い出したモモは、吐くほど勉強して県内一の進学校を受験し、子供の頃に住んでいたアパートでひとり暮らしを始める。
高校生の頃はやさぐれていたユキちゃんも今では28歳の立派な大人だ。
だけど、モモはユキちゃんのことが心配でたまらない。
モモが、まるで押しかけ女房のようにユキちゃんの部屋を訪れてはかいがいしく世話をやくのは贖罪ではなく、ユキちゃんがベランダから飛び降りないよう見張る為でもあった。
高校生の頃はやさぐれていたユキちゃんも今では28歳の立派な大人だ。
だけど、モモはユキちゃんのことが心配でたまらない。
モモが、まるで押しかけ女房のようにユキちゃんの部屋を訪れてはかいがいしく世話をやくのは贖罪ではなく、ユキちゃんがベランダから飛び降りないよう見張る為でもあった。
母親が家を出た後、父親も家を出た。
2度も親に捨てられてユキちゃんは、当時かなり傷ついていた。
でも、大人になったユキちゃんは正社員を目指して真面目に働いている。
10年間会わなかったモモにとってユキちゃんは高校生のユキちゃんのままだ。
仮にユキちゃんがまだ10年前のままだったとしても、高校生になったばかりの女の子に何ができるだろうか。
2度も親に捨てられてユキちゃんは、当時かなり傷ついていた。
でも、大人になったユキちゃんは正社員を目指して真面目に働いている。
10年間会わなかったモモにとってユキちゃんは高校生のユキちゃんのままだ。
仮にユキちゃんがまだ10年前のままだったとしても、高校生になったばかりの女の子に何ができるだろうか。
ユキちゃんを心配する一方で、モモにも母親に対する悩みがあった。
モモの母親はとにかく教育ママで、子供の頃はテストの点が悪いとベランダに閉め出されていた。
モモの母親はとにかく教育ママで、子供の頃はテストの点が悪いとベランダに閉め出されていた。
モモの母親が娘達に厳しく接したのは、自身のコンプレックスが原因だった。
子供のモモにはケンカに明け暮れ不良にしか見えないユキちゃんの側にいる方が心地良いと思えるくらい、母親が恐ろしかったのだから、自分と同じ思いを我が子にはさせたくないという親心は、エゴでしかなかったのだろう。
子供のモモにはケンカに明け暮れ不良にしか見えないユキちゃんの側にいる方が心地良いと思えるくらい、母親が恐ろしかったのだから、自分と同じ思いを我が子にはさせたくないという親心は、エゴでしかなかったのだろう。
ユキちゃんには迷惑がられてもつきまとえるモモだったが、自分の母親に対しては怖さで緊張してしまいろくに喋れない。
テストの点数が芳しくなかったことを知った母親はモモを実家に戻そうとする。
せっかく母親の支配から逃れひとり暮らしをしているのに息ができない実家に戻るなんてできそうにないが、とにかく怖いから母親と話し合えない。
母親なりにモモに対して愛情はある。
だが、幼少期の体験から萎縮している娘には子を思う母の気持ちが伝わらない。
この母親も相当不器用なタイプだと思う。
テストの点数が芳しくなかったことを知った母親はモモを実家に戻そうとする。
せっかく母親の支配から逃れひとり暮らしをしているのに息ができない実家に戻るなんてできそうにないが、とにかく怖いから母親と話し合えない。
母親なりにモモに対して愛情はある。
だが、幼少期の体験から萎縮している娘には子を思う母の気持ちが伝わらない。
この母親も相当不器用なタイプだと思う。
『マイ・フェア・ネイバー』は、約1年間の物語だ。
モモが高校1年生のうちに、ユキちゃんは正社員になり、転勤が決まる。
年齢差ゆえか、モモに「大好き」と言われてもユキちゃんがモモを女性として扱う瞬間はほとんどない。
どちらかと言うと保護者目線で見ている。
そこは大人の男性として、よく知っている近所の子ポジションに留めておきたいのかもしれない。
モモが高校1年生のうちに、ユキちゃんは正社員になり、転勤が決まる。
年齢差ゆえか、モモに「大好き」と言われてもユキちゃんがモモを女性として扱う瞬間はほとんどない。
どちらかと言うと保護者目線で見ている。
そこは大人の男性として、よく知っている近所の子ポジションに留めておきたいのかもしれない。
196ページのユキちゃんのモノローグ。
「かすかな予感を
心の内に残して
俺は最後まで
立派な大人で
いられただろうか」
「かすかな予感を
心の内に残して
俺は最後まで
立派な大人で
いられただろうか」
大人として距離を保ったユキちゃん。
ユキちゃんのことが心配でたまらなかったモモ。
どちらも安らぎがほしかった。
その後のお話も描き下ろしで描かれていて、ちょっと泣けた。
どちらも安らぎがほしかった。
その後のお話も描き下ろしで描かれていて、ちょっと泣けた。
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ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)
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