NHKラジオ深夜便の2017年7月〜9月の「深夜便の歌」はKiinaの「碧し」でした。7月2日、配信限定でリリースされました。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COKM-40125.html
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/231965/
作詞・作曲はGreeeeNです。福島県の大学の歯学部に在籍する4人の学生(この時点では既に4人とも歯科医師免許あり)が結成したグループで、「愛唄」や「キセキ」といった若い世代の共感を呼ぶ大ヒット曲を持つポップスグループです。
そんなGreeeeNと「演歌のプリンス」の組み合わせ。仕掛けたのはNHKさんでした。
「氷川きよしで音楽ジャンルの枠を超え、
幅広いリスナーが共感できるような楽曲を 」という提案がGreeeeN側にもたらされたのです。
http://greeeen.co.jp/news/7009.html
翌年に出された「ラジオ深夜便ファンブック2018」というムック(「深夜便のうた」CD付き)の中にKiinaのインタビューが載っています。
※ 僕にとっては初めての挑戦でした。年齢とともに大人の歌が歌えるようにならないとと思っていましたが、全く違うジャンルに挑戦するのも大切だと考えたんです。中学生くらいの多感な年頃の子が聴いて何かを感じてくれたらいいなと思います。
※歌詞に出てくる「2月2日」は僕がデビューした日です。GreeeeNさんが織り込んでくださって、僕にとって特別な歌になりました。「僕 一人じゃなかったよね」というくだりで、本当にそうだったなあと気づかされて、レコーディングの時泣きそうになっちゃって、GreeeeNさんのマジックにかけらたような感覚があります。
※ 演歌でもポップスでも、歌うのが僕ならどちらも「氷川きよし」の作品です。色々な表現方法で、僕の思いを伝えることができたら。
この時点では配信限定でしたが、きっとKiinaにとっては歌えば歌うほどこの歌の深い意味に共感し、Kiinaの中でどんどん大切な曲になっていったのではないでしょうか。
2017年後半に出されたアルバムのタイトルにも「碧し」を使い、更に2020年にリリースした初めてのポップスアルバム「Papillon(パピヨン)」にも収録しました。
コンサートでこの歌を歌いながらKiinaが涙ぐんだり声を詰まらせるシーンを何度も目撃しました。
2000年2月2日から歌手人生をスタートさせ、沢山のファンと一緒に歩みながら積み重ねた日々の先に、これから自分自身で挑戦していくべき道があると。
「自分らしく、自分の伝えたいものを伝えていく」と、Kiinaに既成概念の壁をぶち破る決意をさせたのは「限界突破×サバイバー」との出逢いだったかもしれませんが、その決意に「それでいいんだよ」と背中を押し続けてくれたのは「碧し」という歌の存在だったと私は思っています。
2017年、同じ年に「限界突破×サバイバー」と「碧し」が同時にKiinaにもたらされたこと。
これこそまさに「キセキ」のようだと思えてなりません。
余談ですが、ニュースでご存じの方も多いと思いますが、GreeeeN は3月で前の事務所から独立して、グループ名もGRe4N BOYZ(グリーンボーイズ)と変更されました。
「GreeeeN」という名前とあの特徴的なそら豆のような歯のようなロゴマークは、前の事務所が商標登録しているので使用出来ないのです。法律的には音楽活動に使用出来ない訳ではないらしいのですが、何かとややこしい問題があるのでしょう。
何だか他人事でない案件です。