夜汽車の客

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なぜかフィリピン その8

2019-12-18 16:53:00 | 日記
異国での滞在も今日で11日を数える。そろそろ望郷の念が湧いてきたかといえばさほどでもない。生活環境の劇的な変化に身も心も対応出来るかが心配ではあったが、思いのほかなんとかこなしているように感じる。とにかくこの非日常の世界をエンジョイしよう。それが基本姿勢である。だか現実はそう生易しいものではない。まずここは語学スクールである。それもさまざまな規則の遵守をかせられたセミスパルタ教育が売りの施設である。門限から外部との出入り等、厳しい制限下にある。違反したものは顔写真つきで廊下の壁に張り出されるほどだ。
私の場合は、眼と鼻の先にあるホテルに滞在のため門限まではないが、IDカードがなければゲートにいる恐ろしく怖い顔した女ガーディアンに通行を拒絶される。
母国語も禁止され、粗食に耐え、日々のハードスケジュールをこなし、その上、真夏の厳しい暑さにも耐えといった、宮澤賢治の雨にも負けずのような境遇にあれば、私ならずとも知らず知らずのうちにストレスが高じて来るのもあながち責められたものでもなかろう。
そんな訳で今日は午後からの授業を全てキャンセルした。一応、病欠と届け出たが、さぼったということだ。

なぜかフィリピン その7

2019-12-16 22:12:00 | 日記
ここでフィリピンという国について、私の知る限りの知識、更には現地の教師たちから得た情報を記しておきたい。
まず、日本と同じく、三つの大きな島と、200以上の小さな島によって形成された島国である。言語は英語とタガログ語、1946年にアメリカより独立、人口は約一億、首都はマニラ。マラカニアン宮殿で知られる大統領府には、ドゥテルテ大統領が就いている。ちなみにこの人は、国民の間では大変人気があるそうだ。個人的には
40年以上前ではあるが、この国を訪れたことがある。その時と今の印象はさほど変わりはないように思う。それは他の東南アジア諸国にも言えるように、資源や産業に恵まれておらず、税収が乏しい為、インフラの整備が遅れている印象は否めない。車でざっと街を走っても、直視しがたいほどの貧富の差は未だにそこかしこに見られる。加えて治安の悪さもこの国の大きな問題の一つらしく、警備の為の要員もいたるところで見られる。更には慢性的な交通渋滞。この国では、歩行者などはむしろ邪魔者扱いされる。試しに街角の数少ない横断歩道に立ってみるがいい。下手をすると跳ね飛ばされる危険を覚悟が必要である。彼らは人を見てもスピードを緩めたり、渡り終わるまで待つなどの気はさらさらない。むしろ苛だたしそうに警笛を鳴らしながら、さっさとどけとばかりに吹っ飛んでくる。いやはやなんとも凄まじい。その上、信号など無いに等しい。たまに見つけても左折車(右車線通行)がターンし終わるまで歩行者はわたれない。
フィリピン名物のジープニーは市民にとって最大の移動手段であるらしく、どれも満席の状態。それもそのはずで一回一人7ペソというから、15円くらいか。
街中では市民のみならず犬や猫さえも、厳しい生活を強いられているらしく、彼らも生きるのに健気に頑張っている。
そして今、フィリピン社会は日本よりも韓国が主導権を握っているように見えた。

なぜかフィリピン その6

2019-12-15 08:09:04 | 日記
スクールの朝は早い。毎朝6:40には学生食堂が開き、7時には学生が順番待ちの長い列を作っている。なんでも約250名ほどの学生が、常時
在籍しているそうだ。国籍は韓国South Koreaが最も多く、次いで日本、台湾、中国、ベトナム、その他、アラブ系、ロシア系などもいる。スクール内では常に英語オンリーを義務付けられているが、さまざまなレベルの学生がいる為、なかなか徹底しきれないようだ。但し、あまり無視するとペナルティを科され、翌週の外出禁止の措置が、脅しではなく本当に実行される。基本的に必要な費用さえ払えば誰でも入学できるため、ザルで水をすくうような、救いようのない学生もいるようだ。
ここへ来て気づいた事の一つに、日本人学生と他の学生の違いは何かについてだが、外見からすると韓国人は髪をブロンドに染めたり、タトゥーを入れたり、西洋化思考が強く、それに比べ日本の学生はやや地味な印象を受ける。スクール内での生活態度も真面目な学生が多い。そうした背景は何によるものか、明確な答えはないが、それぞれの置かれた、社会的、文化的、さらには、政治的相違によるものかもしれない。日本人はどちらかと言えば、日本人の日本人による日本人の為の環境を望む、内的思考性があるのも否定できない。
ともあれ、ここでは多数派でもない日本人も、知り合いになった彼らは誰もが意欲的でフレンドリーなナイスガイ、ナイスレディであると言っておこう。


なぜかフィリピン その5

2019-12-13 22:05:00 | 日記
どうにか、スクール初日の全行程を終わらせることが出来た。渡航前、体調不良が長く続いていたため、果たして体力が耐えられるか心配していたが、カラダが本能的に戦闘モードに切り替わったせいか、現地に来て以来、すこぶる好調と言える状態である。それより冬のさなかの日本から僅か数時間のうちに真夏のフィリピンに飛び、圧倒的多数の若者の集団にいきなり投げ込まれるという、隠居の年寄りがいきなりニューヨークのディスコへ紛れ込んだような、倒錯的 かつ劇的カルチャーショックを経験したことが、細胞の隅々まで刺激を与えたようだ。 ともあれ現役の学生とほぼ50年ぶりに机を並べるなど誰が予想したであろう。近年これ程エキサイティングな話はない、と自分で勝手に思い込んでいたのが、後々、現実の厳しさを強烈に味わわされる事になるのだが,,,.。

なぜかフィリピン その4

2019-12-12 21:38:00 | 日記
12月のフィリピンは真夏そのものである。汗がとめどもなく吹き出る。そして時折、スコールに見舞われる。
今日からいよいよ特訓の日々が始まった。朝食をとることさえももどかしく、各自指定されたブースをみつけ授業がはじまる。最初の対面は、キュートでセクシーなフィリピンガールである。どこかのフィリピンキャバクラにでも迷い込んだような気もしないでもない。だがはじまってほどなく、そんな不埒な気は、たちまち吹き飛ばされることになった。見た目に反して、授業内容は殊の外厳しい。甘く見るととんでもないことになる。後で気づいたことだが、さぼったり、テスト結果が水準に満たない生徒は、容赦なくスクールの壁に名前と顔を貼り出される。教師たちによると、それでもナンパしてばかりいたり、真面目に勉強しない若者が後を絶たないらしい。
ともかく、ランチタイムの1時間の休憩を除き夕刻6時まで、息つく暇もないほどの忙しさであった。ふー,,,やれやれ。It’s been a hard day and night.