雍正帝が甄嬛の宮を出ると、外に衛臨が待っていた。「こんな遅くにどうした?」と聞く雍正帝に「熹貴妃が眠れぬとのことで、薬をお持ちしました」と答える衛臨。雍正帝が、熹貴妃は心の病だと言うと、衛臨は衝撃を受ければ当然でしょうと返す。それだけでなく傷心でもあると雍正帝は言うが「ええ、玉福晋(玉隠/浣碧)が亡くなりました」と衛臨は言う。うなづいた雍正帝は「熹貴妃を頼むぞ」と言い、帰って行く。
「こんな夜更けに何か用?」と衛臨に聞く甄嬛。衛臨は午後、寧嬪娘娘(葉瀾依)に媚薬を求められたと話す。鸝妃(安陵容)の残した例の香だと。そして辰砂も必要だと言われたと言う。即位以来、雍正帝は長寿のために丹薬を服用していた。甄嬛が戻る1年前から服用量は増える一方だったが、丹薬には硫黄と水銀が含まれ、辰砂を一緒に服用すると、健康に見えても少しずつ衰弱してしまう。さらに媚薬入りの香が体を蝕むため「寧嬪に渡していいものか…」と聞く衛臨。甄嬛は「不安なら与えないで。どうせ必要なら勝手に入手するはずよ」と言う。
葉瀾依の宮で居眠りをしていた雍正帝が目を覚ます。「さすが張仙人の丹薬ですね」と言う葉瀾依。雍正帝は「たしかに効果が見られるようだ」と返す。
「この香りは?心が温かくなってくる」と言う雍正帝に葉瀾依は「陛下がお使いの龍延香に私めの好きな香を加えると、更によい香りがするのです」と答える。
雍正帝は自分の近くに葉瀾依を座らせる。午後の政務を終え、ようやくお休みだったのに、なぜ、また、お起きに?と葉瀾依が聞くと「国事となれば政務は永遠に尽きぬ。だが人生は短い。政務ばかりにいそしんでどうする」と言う雍正帝。「そうですよ。短い人生なら存分に楽しみませんと」と葉瀾依は言う。
第四皇子の元へ甄嬛は弘曕と一緒に行く。勉強をしていた第四皇子に「弘曕も勤勉になるといいけど」と言う甄嬛。第四皇子は「きっと私以上ですよ」と言う。「2人とも私の息子よ。差はないわ」と甄嬛が言うと、第四皇子はうれしそうに笑い「私なんて、とても…」と下を向く。「お前は頼る母もおらず、円明園で育った。早く皇宮に迎えられなくてごめんなさい」と甄嬛は謝る。「でも親子の縁を結べました。母上のことは私が絶対に守ります」と言う第四皇子。弘曕と霊犀は幼いため「私の希望はお前に託すわ」と甄嬛は言う。
大臣たちは皇太子の擁立を急ぐように雍正帝に言う。
第四皇子が年長のため、皇太子に立てれば立派に補佐するでしょう、という意見が出れば「清は年の順で皇太子を立てたことはない。大切なのは能力である」と雍正帝は告げる。すると別の者から、第四皇子は皇宮外で育ったため、学も浅い、もっとも聡明なのは第六皇子でしょうという意見が。しかし第六皇子では幼いと言う声も上がる。さらに張廷玉が「熹貴妃は天下の母に値する身分ではありません」と言い出す。第六皇子が幼いため、朝廷を我が者にするのは必至、皇宮以外で修行していたなど皇太后の器ではないと。
「では、第六皇子の擁立に意義はないが、熹貴妃が心配なのか?」と聞く雍正帝。張廷玉は「主が幼く母が強ければ漢の呂后のように朝廷を乱します。慎ましい妃嬪でしたらし修行の必要などありましょうか」と答える。「言ったはずだ。熹貴妃は国のために祈祷していたと。そちたちは第六皇子が利用されると決めつけておる。3人の皇子のうち、2人は熹貴妃の子だが、もう1人の皇子、第五皇子にはとても国は任せられぬ」と雍正帝は言う。それでも第六皇子を皇太子に立てたいなら、漢の武帝のように先手をお打ちにと言う張廷玉。先手とは母親を排除することだと。
「最近、お食事が進まぬようですね」と琴を弾きながら甄嬛は雍正帝に言う。「だから美しい琴の音で食欲を増進させておる」と返す雍正帝。「私めなど未熟ですから、持ち上げないでください。"朝廷を我が物にする"と疑われたあげく、白絹で自害させられます」と言う甄嬛。「白絹は高価だ。与えてはもったいない」と雍正帝は言う。
雍正帝は皇太子擁立の件が悩ましいと話す。第四皇子は年長だが、朕は第六皇子が最も愛おしいと。それに第四皇子の生母を思い出してしまうと言う雍正帝。甄嬛は「幼い皇太子は危険だと論じる者は罰当たりです。陛下の治世はまだまだ続くのですよ」と言う。たしかにいい気分はしないと言う雍正帝は「では、そなたも我らの子が一番だと思うか?」と甄嬛に聞く。甄嬛は「弘曕は凡庸で皇太子には適しません。長い目で見れば第四皇子が最適でしょう」と答える。
そなたの実子ではないぞ、と言う雍正帝に「大切なのは皇太子の器かどうかです」と返す甄嬛。「では第四皇子にそなたより高貴な養母を与えたら?」と雍正帝は言うが「国の未来のためですから異論はありません」と言う。
帰り道、甄嬛は偶然、葉瀾依と会う。凝暉堂の合歓の木を大臣たちが切っていたと話す葉瀾依。秋に花が落ちると陛下が疎ましく感じるからだと。合歓の木は果親王が15歳の時、先帝より幸あれと賜ったものだった。葉瀾依は「実は娘娘に代わってこの私めが嘆願しました」と話し、甄嬛に近付くと「娘娘に送られた祝いの木ゆえ、お心が痛むはず。幸いお許しがあり私めの宮に何本か移植できました」と小声で言う。「ありがとう」と甄嬛が言うと「簡単に許さぬことです」と言い葉瀾依は行ってしまう。甄嬛は「焦らないで」とつぶやく。
第四皇子が親王に封じられたと、嬉しそうに甄嬛に報告に来る。「長子なのだから当然、皇子で最初の親王よ」と甄嬛も喜ぶ。「でも六弟はまだです」と言う第四皇子に「弘曕はお前から親王に封じてほしい」と甄嬛は話す。「母上?」と第四皇子が言うと「私の言う意味が分かるわね?」と言う甄嬛。甄嬛は、今後は喜怒哀楽を読まれては駄目だと告げる。
雍正帝の誕生日。雍正帝は不老不死の丹薬を処方され、服用後は決して無理をしないように言われる。
衛臨は葉瀾依が頻繁に辰砂を使っているため、雍正帝は元気そうに見えて虚弱になっていると甄嬛に報告。他の侍医が見極められないことを知り「ならいいわ。寧嬪の好きにさせて」と甄嬛は言う。こなたは関与しないと。
甄嬛は衛臨を連れ、九州清晏へ。しかし中には2人の答応がいた。「では明日来ます」と言うと甄嬛は戻ることに。陛下に老いを感じさせないよう衛臨に言う甄嬛。衛臨は「あれは鸝妃が調合したものですし、寧嬪が巧みに薦めるので、陛下も頻繁に試用を」と話す。甄嬛は「気をつけさせて」と言う。
2人の答応と楽しそうに話していた雍正帝は、咳き込み茶の中に血が。
雍正帝が病床に伏し、半年が経つ。静養中だが回復しないと崔槿汐は甄嬛に話す。
御花園で弘曕は玉嬈と元澈(果親王の子)と一緒にいた。そこに雍正帝が通る。挨拶をした玉嬈に、時間がある時は弘曕と元澈を遊ばせるように言う雍正帝。二人を並べ「よく似ておる」と笑う。乳母が「お二人はまるで実の兄弟のようです」と言うと、雍正帝は2人を並べ見比べる。「確かに」と言った雍正帝に疑心が生まれる。そして雍正帝は倒れてしまう。
倒れた時の様子を玉嬈から聞く甄嬛。弘曕と元澈の目とあごが似ていると話している最中に倒れたと玉嬈は話す。甄嬛は、今後は元澈を連れての入宮は控えるように言う。
甄嬛は寝ている弘曕の元に来る。弘曕と元澈がますます似て来て陛下も驚きのはずだと話す甄嬛に「従兄ですから当然でしょう」と崔槿汐は言う。そんな崔槿汐に、雍正帝が疑い初めていると話す甄嬛。甄嬛は「万一に備えないと」と言う。そこに後宮で問題が起きたという知らせが。
病に伏せている雍正帝は夏刈を呼ぶ。皇族の血脈に関わると、調査しろと命じる雍正帝。
甄嬛が雍正帝の元へ行くと、皇貴妃が看病をしていた。孫答応の件を敬貴妃から聞いた?と言う皇貴妃。どうするつもりか聞く皇貴妃に「事が事だけに陛下にご報告しませんと」と甄嬛は答える。「では興奮させないよう、やんわりと伝えて」と皇貴妃は言う。皇貴妃を見送るために甄嬛が外に出ると、蘇培盛が「先ほど夏刈が来て皇貴妃さえ外させていました。どうやら娘娘と第六皇子のことを話されていたようです」と伝えて来る。「そう」と答えた甄嬛は、みんなを下げるように言う。
目の覚めた雍正帝を起こす甄嬛。この手のことは太監たちに任せておけ、と言われ、甄嬛は「陛下のおかげで私めがあるのです。ご恩に少しでも報いるため心を尽くしてお仕えいたします」と言う。「熹貴妃。そなたが美辞麗句を並べるとはな」と言う雍正帝に「陛下こそ2人きりなら"嬛嬛"と呼ぶのでは?」と甄嬛は返す。
雍正帝が手を伸ばし甄嬛が体を寄せると、雍正帝は甄嬛の髪飾りに触れる。「そなたの髪を触ろうとしたが、触れたのは冷たい髪飾りだ」と言う雍正帝。そして甄嬛と円明園で過ごした夏を思い出すと言う。夜、優雅に涼を取ったものだ、そなたの髪が風になびき…そなたは朕の膝で横になっており、髪飾りをつけずともとても美しかったと。
甄嬛は「実は困っております。皇貴妃や敬貴妃とも相談しましたが、決められません」と言う。処分は簡単だが、皇族の体面に関わるためご指示いただきたいと。そして「孫答応が侍衛と私通を」と話す甄嬛。後は陛下の処分を待つだけだと言うと、雍正帝は「病の間に私通だと」と怒り出す。
後宮に知れ渡っているため、ごまかすのも困難だと話す甄嬛。雍正帝は「殺せ」と言うと「車裂きの刑にせよ」と激怒する。
外で雷が鳴り出す。「このような陰気な日だった。帳に隠れていると、母上と隆科多が抱き合っていた。父上は天子なのだぞ。朕とて天子だ。なぜ皆、朕に歯向かう」と言うと雍正帝は頭を下げ倒れてしまう。
雍正帝の容体が急変し、妃嬪たちは九州清晏に集まる。涙を流す妃嬪たちに「まだ、ご健在なのに何を泣くの」と叱る甄嬛。甄嬛は各自自分の宮で待機するように言い、陛下に召されたら付き添うように告げる。葉瀾依はその場にいなかった。
夏刈は乳母たちを眠らせ、弘曕の足の指に針を刺し、血を採取。出て行く所を葉瀾依が見かける。不審に思った葉瀾依は乳母たちが眠らされ、弘曕の足の指から血が流れていることに気付く。
甄嬛が戻ると葉瀾依が侍女と一緒に弘曕と霊犀を抱きかかえていた。「なぜあなたが?」と聞く甄嬛。「私が守らなかったら子はどうなっていたか」と葉瀾依は言う。
弘曕と霊犀は寝殿へ運ばれて行く。
葉瀾依は夏刈が全員を眠らせ、弘曕の血を採ったと話す。「夏刈は陛下の懐刀よ。陛下はまた血液を調べさせたのでは?ただ、その理由が分からない」と葉瀾依は言う。そして「弘曕は誰の子?」と言う葉瀾依。甄嬛は「感謝します。あなたは恩人よ、允礼の子を救った」と言う。
ーつづくー
丹薬は練り薬みたいなので、噛んで飲むのかな?
もう見ただけで飲みたくないような薬なんだけど(@_@;)
甄嬛が衛臨を連れて九州清晏へ行った時の外套がすごく可愛い~と思いました。
黒いやつ。
葉瀾依は復讐に動き始めていますね。
それは甄嬛も同じかな。
葉瀾依には果親王の子だと話してほしかったから、これは嬉しかったです(*´ー`*)
いよいよ残りもあと1話です!!
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その丹薬に葉瀾依が色々混ぜてる~じわじわ弱らせる!?
確かに毎日飲むなら時間はかかっても確実だし、あんな色形なら味とかは分からなそう・・・安陵容の香も混ぜるのね・・・
それにしても雍正帝ってワーカホリックじゃなかったの?これじゃただの女好きじゃ(^^;)
甄ケイも復讐に動くのかと思ったけどはっきりとは行動してませんね・・・
ただ葉瀾依の好きにさせてるし、“焦らないで”ってつぶやいてるってことはやっぱり考えてる?
皇太子に第四皇子を推した辺りは足元固めてるのかなぁ?
夏刈に血液を取られたことは心配ですが、葉瀾依に双子は果郡王の子供と話せてよかったですね(*^_^*)
後1話です(*^_^*)
終わるのは寂しいけれど納得のいく結末を期待しています。
うさ娘娘、あと1話、よろしくお願いします(*^_^*)
復讐だ~葉瀾依も復讐に燃えますよね~じわじわと弱らせる♪(´ε` )
動けなくなって~喋れなくなって~とどめは靖子さんのパンチ!!(≧∇≦)
雍正帝、弱ってるの自覚もしないで、応答らとイチャイチャ~女好きだね(^_^;)
うささん、その時の甄嬛の外套ですよね?黒に白のふちが映えていましたね(o^^o)
似合っていました~
元澈と弘U+66D5を見て、雍正帝倒れた時はo(^_^)oちょっとスッキリ~
あの、丹薬も大きいですよね(≧∇≦)うんうん噛み砕かないと喉に詰まらせそう~詰まって亡くなったと言っても通用しそう~すぐに溶けるのかな(≧∇≦)雍正帝より薬見ちゃうね(≧∇≦)
後1話ですね( ; ; )うささん宜しくお願いします~
乳母と玉嬈の一言で表情が変わりましたね。
折角和やかだったのに。。。
とうとう、雍正帝が倒れたということは
かなりの歳月が流れているはずですね。
相変わらず薬を飲みつづけているみたいですが、
延命=病気が治癒すると思っているののでしょうか???
病は気から、猜疑心や自己中心的考えを止め、
周囲との融和をすることで、
少しは病が和らいだりしないのでしょうか?
そんな雍正帝はさておき、
衛臨、蘇公公、寧嬪といい、甄huanの周りが
固まって来ていますね。
二人の子ども達の命も守られますように(祈)
噛まずに飲めば高齢の方はかなりの確率で喉に詰まりますね。
個人的にはチャングムで医女チャングムが皇太后に丸薬と称して大蒜団子(?)を用意しましたがあれと同じように噛み砕いてたと思いたい。
同じ含有量なら黒い正露丸サイズを3~4個飲む形にしてあげた方が飲みやすいのにな~と思いました。
この頃になると温実初は完全に不在ですね。
皇后を追いつめる為に騒ぎを起こした時の診療を最後に引退しちゃった設定なのかな?
衛臨が侍医の長になった事から隠居したか紫禁城を出たのか…と妄想します。
同じいなくなるでもできたらお別れの言葉を言って去って欲しかったかも。