傅九雲(ふ・きゅううん)…ジェン・イェチョン(鄭業成)
覃川(たん・せん)…チャオ・ルースー(趙露思)
燕燕(えんえん)…ジアン・イーイー(蒋依依)
左紫辰(さ・ししん)…リウ・イートン(劉怡潼)
玄珠(げんしゅ)…ワン・モンリー(王萌黎)
眉山(びざん)…リー・ルーチー
靂渊(れきえん)…ダイ・ユンファン(代云帆)
「公子斉の正体」
仮面をつけたまま傅九雲は靂渊と会う。そなたの絵を見たが実に素晴らしい、どうしても顔が見たくて参った、と言う靂渊。
靂渊は香取山に興味がないか聞く。「あの山か」と傅九雲が返すと靂渊がじっと見る。傅九雲は「行ったことはありません」と言いながら笑う。私はこれまで仙山とは縁がない、絵を描くだけで大した仙術は使えず大仙人の目に留まることもないと。
靂渊はその仮面を外してほしい、そなたが旧友に似ているからだ、と言う。仮面を外した傅九雲は眉山に変わる。「そのひげは…」と聞く靂渊。眉山は「簡単な仙術で変装できるのです」と答える。「友人とは似ても似つかぬ」と言った靂渊は「わびのしるしに、このあばら家から皋都の広い屋敷に越してくればよい」と話す。さらに、花創大会にも賓客として招こう、と言って靂渊は帰っていく。
靂渊を仙界の弓で射ろうとしていた覃川。その時「お姉ちゃん、絵を描いてもらうの?」と覃川に三児が声をかける。覃川は薬草を採っていたと嘘をつく。三児が薬草の場所を教えると言うが、覃川は「いいわ、知ってるから」と断る。その間に靂渊は馬車に乗って行ってしまう。
部屋に入ると三児は傅九雲の姿に変わる。「危ないところだったぞ」と怒る眉山。眉山は都に来いと誘われたことや花創大会に招かれたことを伝える。「狙いどおりか」と眉山が言う。覃川を探すのが目的だろ、太子を殺すなら花創大会が好機、絵も覃川を引き寄せるためだな、と。違う、と傅九雲は無理して言う。
傅九雲は「あの太子から出ている妖気は、私の2つの力と同じものだ。間違いない」と話す。眉山が「妖王も皋都に?」と聞く。傅九雲は「そのとおり。天原国太子の背後にいるのかもしれん」と返す。「まずい。俺の封印術は未熟だ。一時的に抑えてはいるがやつが本当に皋都にいるなら用心してくれ。油断したら封印を破られる」と眉山は動揺する。傅九雲は「お前がいるだろろう」と言う。
「鳳眠山の絵師を訪ねたが、大した力はなかった」と妖王に話す靂渊。仮面の下の素顔を見た、少し脅かしたら震え上がっていた、と。妖王が紫辰の様子を聞く。靂渊は「私に従っているが、相変わらずの堅物でつまらない奴だ」と言う。「詹事になったのは香取山と傅九雲に関わりがある」と言う妖王。靂渊は「父親を殺したのが傅九雲だと?」と言う。妖王は「違う。傅九雲は左相国に恨みはない。傅九雲から霊灯を奪った者だ」と答える。そして妖王は「次に狙われるのはお前だ。奴を使って傅九雲をおびき出せ」と言う。
紫辰を呼んだ秋華夫人は、言いにくそうに「太子は…玄珠を…。分かっているのよ、これは…」と言う。「陛下の命令で屋敷を用意します。李君侯府の隣です」と話す紫辰。秋華夫人は喜ぶ。
帰り際、紫辰は玄珠に呼び止められる。立ち止まるが、行きそうになる紫辰。玄珠が「左詹事」と言い、紫辰は玄珠のもとへ行く。玄珠が何を考えているのか聞く。靂渊の言いなりになるつもりなのかと。紫辰は「詹事として太子に従うのが務めだ。やるしかない」と言う。「あなたの学問は美人を見繕うためのもの?それともあの女たちに興味があるの?」と言う玄珠。紫辰は「疲れた」と言い、その場を後にする。
紫辰は「花創大会に選ばれた22人の美女を万花楼に集めております」と靂渊に報告する。そして「花創大会は他国との国交を結ぶためですか。それとも本当に太子妃をお選びに?」と尋ねる紫辰。靂渊は「太子妃は身分が高く容貌も美しくなければならぬ」と言う。そして「玄珠殿はどうだ」と言う靂渊。紫辰は「出身も容貌も問題ありませんが、驪国は滅んだので少し不吉かと」と話す。
靂渊が「故国に対して随分、冷静だな」と言う。「詹事として陛下のために申し上げました。最終的に太子妃になられる方は殿下がお決めください」と言う紫辰。靂渊は「父の死は悲しいだろう。何者かに命を奪われ魂まで吸い取られた。お前ほどの者が一月余りも調べさせて、なぜ手がかりがないのだ」と言う。本当に誰の仕業か知らないのか、と。
紫辰はひざまずき「知っていたら落ち着いていられましょうか。私が傲慢で妖神を拝まなかったため父とは不仲でした。だから父の遺志を継ぎ陛下のため妖神に忠誠を尽くします」と言う。「私が案じているのは奴が花創大会で事を起こすことだ」と言う靂渊。紫辰は「ご安心を。全て私が手配しております」と言う。
買い物をした覃川が郭と帰ってくると、女将が興奮しながら公子斉が来たと言う。女将に手を引かれ、署名をもらいに行く覃川。公子斉は人に囲まれながら歩いていた。
万花楼。太子妃候補の娘たちに食事を持ってきた覃川は、公子斉に姿絵を描いてもらった娘を見かける。その娘にこっそり西域の料理を渡し、絶対に頑張ってね、と言う覃川。
女将と郭は覃川に甘酢炒めを作らせ公子斉の屋敷へ行かせる。しかし屋敷の前には大勢の娘が料理を持って待っていた。
銀1銭を納めたものから料理を受け取る、公子斉が全ての料理を召し上がり気に入った料理には素晴らしい賞品が贈られる、と屋敷から出てきた使いの男が言う。覃川は娘たちと並ばず、裏門へ行き座りながら甘酢炒めを食べ始める。
しばらくして公子斉が出てくる。甘酢炒めは私の好物だと言う公子斉。覃川は美味しそうに甘酢炒めを食べた傅九雲を思い出す。
公子斉は「それを頂こうと」と言って、覃川を屋敷の中へ入れる。
甘酢炒めを公子斉が食べていると張太尉が来る。「初めてですよ、この寂しい太尉府が娘たちでにぎわうのは」と言う張太尉。そして覃川を見ながら、ただ…料理を作る美女が既にいるのですね、もし外にいる娘たちが見たら悲しむでしょうな、と言う。公子斉は「それは誤解です。彼女は、最愛の侍女ですよ」と話す。その言葉を聞いた覃川は驚き公子斉を見る。
張太尉が部屋を出て行き、覃川も行こうとする。公子斉が止めると覃川が「傅九雲」と言い、公子斉は返事をしてしまう。仮面を取り「川、ひどいじゃないか。最初は虎、次は宿に置き去りか。そなたは1人で皋都に来て何をするつもりだ」と言う傅九雲。覃川は「驪国で私をからかったのも、あなただったのね」と言う。傅九雲は「そうだ。私は心が狭い。私の曲を書き換えても許されるのは1人だけだ。公主殿下」と返す。
覃川が「私が皋都にいると…」と言う。傅九雲は「知っていた。鳳眠山で公子斉をのぞいたこともな。当ててみよう。異色の瞳とかつらで変装し西域の舞の代わりに驪国の舞を?」と言う。「私のことに関わらないで」と言う覃川。傅九雲は「安心しろ。ここに来た目的はそなたでも霊灯でもない。皋都では私は公子斉。そなたは料理人。我々は無関係だ」と話す。
覃川はなぜ皋都に来たのか尋ねる。傅九雲が答えず「分かったわ、目当ては美女ね」と言う覃川。傅九雲は「もちろん、そなただ。そなたの力でどんな騒ぎを起こせるのか見たい。力尽きて底知れぬ深淵に落ちる時、信念を唱えるのか、それとも“九雲大人助けて”と言うか」と言う。覃川は「残念だったわね。たとえ深淵に落ちても私は自分で生きていける。今日の話を覚えておいて」と言って帰ってしまう。
「傅九雲も公子斉もただの名前だ。前回はそばにいられなかった。今度はそなたを放さない」と傅九雲はつぶやく。
部屋で紙人形を見つめながら、傅九雲の額に口づけした時のことを思い返した覃川。覃川は伝言が書かれていた紙人形を燃やしてしまう。
彼女が私に気づいたのだ、と言う傅九雲に、眉山は「お前が気づかせたのだろう」と返す。関わらないと言うくせに、なぜ覃川に居場所を知らせたと。「傅九雲は面倒だ。気ままな公子斉はよい。芝居を見て美人を愛でる。川も気楽だろう」と言う傅九雲。眉山は「よせよ。仙人たるものが女のために顔を隠すのか」と言う。
花創大会は3日後だった。「覃川は必ず動くぞ。本当に助けないんだな」と言う眉山。傅九雲は「言っただろ、好きにすればいい。私は高みの見物だ。私なしで何ができるのか見てやるさ」と言う。眉山が「つまり行くってことか」と聞く。「行く」と言う傅九雲。眉山は傅九雲か公子斉のどちらで行くつもりだと言う。傅九雲が仮面を投げ、眉山は花創大会では動かないでくれと頼む。笑った傅九雲は「分かった、何もしない」と言う。
花創大会の日。万花楼には靂渊の他に、紫辰、玄珠、公子斉も来ていた。玄珠は後から来た亭渊を見て、香取山で鎖に繋がれた自分を覃川と一緒に助けに来た男だと思い出す。
妃候補の娘たちは舞を披露する。隣に座っていた玄珠が杯に酒を注ぐと「酒はよい。共に見よう」と言う靂渊。靂渊は玄珠の手を引き寄せて握る。
よい女がいるか靂渊は玄珠に尋ねる。「殿下の心を引こうとしても、皆、殿下の威厳に圧倒されております。小賢しいだけですわ」と答える玄珠。靂渊が「そなたは容貌と舞には関心がないのか」と聞く。玄珠は「容貌は人により評価が異なります。舞は驪国のにも女子には及びません」と言う。「胆力はそなたに及ばない」と言い、靂渊は玄女を自分に引き寄せる。
ーつづくー
紙人形が(。>ㅿ<。)
可愛かったから燃やされてしまったのは残念。
三児は眉山だったんだ!?(≧▽≦)
やっぱり傅九雲と眉山のやりとりが面白い。
でも妖王のことを聞いた時の眉山は、ちょっといつもと違った感じ。
大丈夫かな(;´д`)ノ
靂渊は玄珠が気に入ったみたい。
紫辰はそんな玄珠が気になるみたいだけど…。
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