【登場人物】
白浅(はくせん)/司音(しいん)/素素(そそ)…楊冪
夜華(やか)…趙又廷
白鳳九(はくほうきゅう)…迪丽热巴
東華帝君(とうかていくん)…高偉光
素錦(そきん )…黃夢瑩
連宋(れんそう)…李东恒
折顔(せつがん)…張智堯
白真(はくしん)…于朦朧
司命星君(しめいせいくん)…王骁
天君(てんくん)…蒋恺
央錯(ようさく)…牟鳳彬
「消えた素素」
咳をする東華帝君に、部屋に入ってきた天君が「つらそうだ」と言う。「帝君は青丘の姫君を2度も仙力で救い、擎蒼に異変が生じた際、仙術で抑えたので…」と言いかける司命星君。止めた東華帝君は「夜華を救おう。結魄灯に火を灯せ。3日後には夜華の元神が回復する。その間、火が消えないよう見守れ。だが、仙術で守ってはならない」と話す。
東荒の地で、夜華と誓い合った言葉を思い返す白浅。白浅は「夜華、あなたとこれほど深い縁があったとはね。でも結局はただの悪縁にすぎなかった」とつぶやくと、記憶を消す薬を一気に飲み干す。
夜華は阿離を抱いた楽胥、央錯、天君、連宋、素錦に見守られながら目を開ける。
天君は「私は夜華に対して厳しすぎたであろうか」と連宋に聞く。ここ数万年、夜華は私の意に従って生きてきた、座れるようになると書斎に連れて行かれ半日以上も勉学に励んだ、あの頃、夜華は幼すぎてまだ経文を読めず母親の前で1度だけ涙を流した、夜華の母親に泣きつかれ私は子に甘い母親だと激しく立腹した、その後、夜華は2万歳で上仙になるまで母親に会えなかった、と。
「それでは正直に申し上げます。夜華はこう評されています。“慈航真人や元始天尊に師事し、わずか2万歳で上仙に。墨淵上神をはるかに超える”と。しかし私から見れば哀れな子にすぎません。幼い頃から独りぼっちで友さえいなかった。実を申しますと男女の情さえ知らなかった夜華のことを、私はあざ笑っていました。まさか素素に出会い心から愛した結果、こんなことになるとは」と話す連宋。
眠っている白浅の寝台の傍に座り「昔から誰より義理堅い子だった。2万年、師事しただけの墨淵に、毎日己の心の血を飲ませて墨淵の仙体を守った。今度は上神に昇格するため愛の試練に遭うだなんて」と言う母。折顔は「白浅は悲しげに記憶を消す薬を求めた。目覚めた時に、全て忘れているのも悪くない。われらは素知らぬふりを。ただ白浅の目は強い光を見られません」と話す。
嘘をつけない母は、白真に説明させることにする。「では擎蒼と戦って傷を負い眠ったことに。目については…生まれつきの病で負傷がきっかけで発症したと」と言う折顔。皆もそれで納得する。
折顔は白浅に使わせるため、白浅の父・白止に「黄泉へ行き、玄光で目隠しを作ってください」と言う。
歩きながら「私の両親はあなたの言いなりだな。そういえば、両親とはどう知り合ったんだ?」と白真が折顔に尋ねる。「お前が生まれる前、私は母君を見初めたが、母君は野暮な父君を選んだ。私と父君は数日戦ったあと、気が合うことに気づき友となった」と話す折顔。だから私に感謝せよ、私が母君を諦めたからお前たちがいる、と。「母上が“老いた鳳凰”を慕うものか」と言い返す白真。折顔は「老いた鳳凰?お前は1歳の時、無理やり私に口づけしたんだぞ」と言う。
目覚めた夜華だったが生気がなかった。寝台で座る夜華に「生ける屍にはならないで。胸が潰れる思いだわ」と言う楽胥。楽胥は薬王からもらってきた記憶を消す薬を差し出し「飲めば素素を忘れて以前のそなたに戻れるわ。大業を成さなくても構わない。そなたには、しっかりと生きてほしいだけなの」と涙を流す。しかし夜華は「素素を忘れたくありません」と言う。
桃の花弁が頬に落ち、目を覚ます白浅。白浅が体を起こすと、白真が部屋に入ってくる。
白浅が「兄上、何だかあまり、よく見えないわ。すごくまぶしい」と言い、白真は「折顔が手当てしたから、じきよくなる。ただ強い光は見られない」と話す。生まれつきの病だと。白浅は「目の病なんてなかったわ」と言う。
「十数万年体に潜んでいたが、こたびの風邪がきっかけで発症したのだ。父上はお前のために黄泉の玄光で目隠しを作ってくれた。明るい所に行けば自然に現れる。光は遮るが物は見えるぞ」と目隠しを渡す白真。白浅は受け取った目隠しをする。
「私はいつ風邪をひいたの?」と白浅が聞く。白真は「擎蒼と戦ったあと数年も寝ていたから、その間のことは知らないのだな、白浅上神」と言う。「上神?」と白浅が聞き返す。白浅に己の元神を見せ「上神に昇格したのだ」と言う白真。白浅は「こんなに楽な試練で上神になれるの?私は擎蒼と戦ったあと、数年眠っただけでしょ?」と言う。白真は「お前は運がいい。天の慈悲だな」とごまかす。喜んだ白浅は、墨淵のことを思い出し急いで駆けていく。
白浅が行くと、炎華洞から折顔が出てくる。「師匠は?」と聞く白浅に「見てこい」と折顔が言う。中へ入っていく白浅。折顔も後に続く。
墨淵を見た白浅が「私は数年も寝ていたのに、師匠の仙体に何の異変もない」と言う。「お前の心の血がなくても大丈夫と言うことは、墨淵はじき目覚めるのやも」と言う折顔。白浅は嬉しさがこみ上げてくる。
狐狸洞へ行った白浅は、迷谷から「鳳九様は天宮から戻ったあと、お父上に打ち据えられたので私が密かに救出を。鳳九様は打たれていた時、涙ひとつ見せず、狐狸洞に来てからはお酒ばかり飲んでます」と聞く。
白浅が鳳九のもとへ行くと、白真が慰めていた。「お酒は一時、心を楽にするだけで、実のところ何ひとつ解決できないのよ」と鳳九に話す白浅。鳳九は泣きながら「叔母上、それくらい分かってます。お酒を飲んでも悩みは減りません。でも飲まないとつらくて仕方ないので、飲んでるだけです」と言う。帝君の前ではもちろん、他の者の前でも泣けないからここで泣くしかない、泣く場所さえ選ばないといけないなんて哀れでしょう、と。
白浅は鳳九と2人で話すことにし、白真と折顔、迷谷が部屋を出て行く。
鳳九に「たった数年の間に、何があったの?東華帝君とのことを教えて。私が整理してあげる」と言う白浅。鳳九は「叔母上が私を崑崙虚に置いて去ったあと、帝君が来たんです」と話し始める。
泣き止まない阿離をあやす奈奈。奈奈も泣きながら「泣いてる訳は分かるわ。お母様の目を失わせ死なせた者が、今夜お父様に嫁ぐ。お母様が生きてたら、今日、花嫁になるのはお母様だった。あの女ではなくね」と話す。
白浅の胸にもたれながら「なぜ私は帝君が好きなのですか?」と鳳九が言う。「私に聞かれても困る。こっちが聞きたいわ。狐帝の唯一の孫娘であるあなたが、よりによって東華帝君を好きになるなんて。帝君は天君より年長で、かつて四海八荒を治めてた。あなたの父が生れる前から四海八荒の主だったのよ」と話す白浅。鳳九は「知ってます、司命から聞きました」と言う。白浅は「なのに諦めないの?」と聞く。「理屈では分かっても、諦められません」と答える鳳九。
鳳九は「叔母上、誰かに恋したことは?私みたいに、みっともなかった?」と尋ねる。「あるわよ」と返す白浅。「本当?叔母上の心を奪った殿方って?聞かせてください」と鳳九が言う。うつむき「やめましょう。崑崙虚にいた頃のことよ。恥ずかしい話だわ」と言う白浅。
座っている夜華の前に置かれた机の上には玉清崑崙扇があった。「その玉清崑崙扇は、もともと崑崙虚の神器でしたが、持ち主が次々と変わり、詳しくは私も存じません」と言う司命星君。隣に立っていた連宋が「なぜ墨淵上神の行方を調べる。天君の命で天族は7万年も調べているが、まだ手がかりさえない」と言う。夜華は「この件には必ず裏があります。司音は師匠の仙体を、天族の聖地・無妄海に葬らないどころか逆に仙体を盗んだ。恐らく天に背き、墨淵を生き返らせるためでしょう」と話す。
「私もそう考えたことがある。だが今、焦って調べることはない。まずは療養しろ」と言う連宋。夜華は「墨淵を生き返らせる方法を司音に聞きたいのです」と言う。連宋が「素素を生き返らせる気か」と言い、夜華はうなずく。司命星君が「司音の行方でしたら、ある者に聞けば分かるやも」と話す。「誰だ」と聞く夜華。司命星君は「白鳳九です」と答える。何か知っているようだと。立った夜華は「青丘へ行きます」と連宋に言う。連宋が「今か?今日は素錦を娶る日だろう」というが、夜華は「忘れていました」と言うと行ってしまう。
狐狸洞に来た夜華は「天君の皇太子・夜華だ。白鳳九に会いたい」と迷谷に告げる。驚いた迷谷はすぐに呼びに行く。
鳳九は「私は叔母上の破雲扇を取り戻しましたよ」と白浅に話す。白浅は「知ってるわ。あなたは帝君とのつらいことを忘れるために、北海でひと暴れしたとか」と返す。「そうじゃありません。天宮から戻って心が死にかけた時、叔母上のために何かしようと思ったら元気が出て」と言う鳳九。白浅は「あなたは私に一番、孝行よね。いつも私のことを忘れない」と言う。「はい」と笑顔で鳳九が返事をした所に、迷谷が「皇太子殿下がお越しです」と知らせに来る。
「皇太子の叔父とは破談になったはず」と言う白浅。鳳九が「薄情者の皇太子に嫁いではなりません」と言い、白浅が「嫁ぐって?」と聞く。「白浅様が擎蒼と戦い療養のために眠っていた頃、狐帝たちが縁談をまとめました」と話す迷谷。桑籍殿下とは破談にして、皇太子殿下と婚約を、と。白浅が「何も聞いてないわ」と言うと、迷谷が「白浅様はまだ目覚めたばかりですから」と話す。
白浅は「破談にしたとたんに婚約ですって?取り消してもらうわ」と夜華のもとへ行こうとする。しかし迷谷が「なりません。皇太子殿下との縁談はただの婚約ではないのです。天君と狐帝が皆の前で取り決めたので、もし本当に断れば青丘と天君の面目は丸潰れになります」と止める。「皇太子に帰ってもらって」と言う白浅。しかし迷谷は「殿下が会いに来たのは、白浅様ではなく鳳九様です」と言う。白浅は鳳九に皇太子と親しいのか聞く。
「いいえ、私は大嫌いです」と答える鳳九。白浅は「皇太子が訪ねてくるなんて、何かやらかしたの?」と言う。鳳九は「何もしてませんが、皇太子の従妹も帝君に好意を。従妹に代わって私を懲らしめに?」と話す。とにかく会ってくるという鳳九に、白浅は「私がここにいることは内緒よ」と言う。
外に出た鳳九は「どのようなご用でしょうか?」と夜華に尋ねる。「司音上神について、何か聞いたことはあるか?」と言う夜華。“帝君と同じ問いだわ。司命が何か言ったのね”と思った鳳九は「司音?折顔上神は昔、崑崙虚に野狐を送ったとか。その野狐のことですか?」と言う。夜華は「いかにも。司音上仙の居場所を知っているか」と聞く。鳳九が「いいえ」と答え、夜華はじっと見つめたあと「そうか、失礼」と言って帰って行く。「それを聞くために来たの?」と鳳九はつぶやく。
花嫁衣装を着た素錦は、嬉しくてたまらない。しかし「私が天君の側室だったことを、夜華は気にするかも」と心配になる。「殿下もあんまりです。天君の命で嫁ぐ素錦様と婚儀を行わないばかりか、花嫁の素錦様を迎えにも来てくださいません」と言う辛奴。素錦は「ささいなことだわ。肝心なのは今夜から私が洗梧宮に住むことよ。夜華の側室になるの」と笑顔で言う。
素錦の輿が洗梧宮の前に着く。背を向けて立っていた夜華が出迎えてくれたと思い喜ぶ素錦。素錦は“あなたは私にとって、ずっと唯一の家族だった。私を信じて。この世のいかなる女よりも、私はあなたに尽くすわ”と思いながら夜華に近づき「あなた」と礼をする。しかし振り返った夜華は剣を出し、素錦の胸に刺す。素錦は胸を押さえながら座り込み「なぜなの?」と言う。夜華は何も言わず洗梧宮へ入って行き、入り口の扉を閉めてしまう。
机に置いた2つの銅鏡と玉清崑崙扇を見つめる夜華。夜華は玉清崑崙扇を手に取る。
その頃、白浅は崑崙虚の酒蔵にいた。持って来た酒を置き「私は擎蒼を封印する前にここのお酒を勝手に飲んだけど、これでお返しができた」とつぶやく白浅。白浅は昔を懐かしみ、いつも酒蔵を掃除していた令羽のことを考える。そして、ふと白浅は「私の玉清崑崙扇は?」と思い出す。
夜華の持っていた玉清崑崙扇が消える。“玉清崑崙扇が突然消えた。主の命を受け、どこかへ行ったのか。崑崙虚の神器が一体どこへ?もしや司音が姿を現したのでは?”と思い、ハッとする夜華。夜華は崑崙虚へ向かう。
戻って来た玉清崑崙扇を見ながら「危うくあなたをなくすところだった」と言う白浅。
崑崙虚に来た夜華だったが、2人はすれ違い、結局、会うことができない。
天界。夜華は天君のもとへ行く。「待っておったぞ、どこへ行っていた」と言う天君。夜華は「崑崙虚です。先ほど玉清崑崙扇が突然消えました。司音上仙が現れたのやも」と話す。天君は「墨淵は父神の嫡子だ。その仙体の行方が知れず、私も気がかりだった。司音が見つかれば何か分かるやもしれぬ」と言う。「ただ崑崙虚にはいませんでした」と言う夜華。天君は「7万年も昔のことだ。焦ることはない」と言う。
「今夜は素錦のことでそなたを待っていた。素錦は結魄灯を献上した功があるゆえ、洗梧宮への嫁入りを許した。素錦はすでにそなたの側室だ。そなたが承諾しなくとも、私の命は変えられぬ」と言う天君。夜華は「結魄灯の功で命じたとあらば私も従うまでです。ただ洗梧宮のうち一攬芳華と紫宸殿を除き、素錦がどこに住もうと私には無関係です」と言う。
夜華が洗梧宮に戻ってくると辛奴が駆けてくる。「素錦様にお会いください」と言う辛奴を無視し行こうする夜華。しかし辛奴が「素素様を取り戻す方法があるそうです」と言うと、夜華は立ち止まる。
ーつづくー
記憶を消す薬を飲んだら、家族のことも忘れてしまうんじゃ?と心配だったけど、人間だった時のことだけ忘れてしまったのねヾ(・ω・`;)ノ
白真たら折顔に無理やり口づけしたって(*´艸`*)
折顔も本当にいい人。
恋敵だった人と、仲良くできるなんて。
その子供たちも大切にしてる。
帝君は天君より年長って( ̄▼ ̄|||)
全然、上に見えない。
帝君より上の人っているのかな…。
青丘でも崑崙虚でも白浅と夜華はすれ違って…(;д;)
会っても白浅は分からないと思うけど、夜華は何か感じるはず!!(たぶん)
早く会ってほしい。
そして素錦、今度は何をするつもりー!?
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上神になったので、それも受け止めることができたような気もしましたが、
そうはいかないですよね。。。
これで、夜華との縁が切れるのかと思いきや、
扇は手元に戻ってきて、
姐姐も書かれているように遭遇しないところはもどかしいですが、
やっぱりつながっていますよね。
この回は、折顔上神大活躍でした。
本当にいいキャラですねー
そして、孤族と仲良しなバックストーリーもわかって
その内容もよくて、流石でした♪
白真のエピソードも微笑ましくてよかったです!!!