「大切な耳飾り」
【登場人物】
莘月 …狼に育てられた娘
衛無忌 …皇帝の妃の甥
九爺 …医学の知識も高い御曹司
秦湘(湘夫人) …秦元棋の妹。皇帝の側室
紅姑 …落玉坊の元女将
石風 …石舫の見習い
石謹言 …莫循の側近
秦元棋 …琴師
秦元超 …秦元棋の弟
莘月は後宮で秦湘と会う。秦湘の「李将軍(李佶)が落玉坊で騒ぎを起こしたとか」という言葉に「何でも筒抜けね」と莘月は返す。そして「李殿はある方との良縁を私に壊されたとお怒りだったわ」と言う莘月。
莘月は「利用するのね」と秦湘に言う。後宮に入り、後宮は万皇后の天下、その後ろ盾は万将軍と司馬将軍で、そこに衛無忌が加わりつつある、寵愛を得ていても私の地位なんてもろいものだと秦湘は話す。そこに秦湘の薬が運ばれてくる。莘月が何の薬か聞くと、私は幼い頃から体が弱い、皇子を生むために養生してる、私が母の願いをかなえるように、この子が私の願いを成就するの、と秦湘は答える。
秦湘は「あなたは自分の寄る辺を見つけたの?」と莘月に言う。相手がいなければ嫁げないと言う莘月。でも、私は好きな人に嫁ぎたいと。本当の私はあなたに似てる、母の願いさえなければきっと私も…と秦湘は言い、薬を飲む。
新年の挨拶のために石舫へ行った莘月は、九爺の決めてくれた誕生日を九爺が忘れていると思い怒っていた。楽しそうに謹言や慎行と年越し料理を食べた時の話をする九爺に「私に尋ねてよ。"何か怒らせることをしたか?"って」と言う莘月。九爺は言われたとおり「何か怒らせることをしたか?」と莘月に聞く。女心がわかってない、と思った莘月は、自分でも考えが読めない九爺のどこがいいのか分からない。「尋ねたのに、なぜ何も答えない」と言う九爺。莘月は尋ね方に心がこもってないと返す。
九爺は小箱を手に取り、ふたを開く。君の言う"心"だ、と言い、差し出す九爺。箱の中には耳飾りが入っていた。九爺は「君の名にちなんで月の形にした」と言う。小さいのに手が込んでいる耳飾りを見て、腕利きの職人が作ったと思う莘月。莘月は手に取った耳飾りを右耳につける。はこの中にはもう片方の耳飾りが残っていた。莘月は自分の左耳を九爺に向け、戸惑いながら九爺は莘月の耳に耳飾りをつける。
九爺は耳飾りだけではなく、麺料理も用意していた。「何も言わないから忘れたのだとばかり」と言う莘月。九爺は「忘れるはずがない。毎年、この日は必ず君を喜ばせよう」と言う。「じゃあ、私を好きになって」と小さい声で莘月は言うが、九爺には聞こえない。
九爺は九嶷山の竹で笛を作っていた。その笛が出来たら、九爺は莘月に贈る事にする。
莘月が石舫から帰ろうとした時、石謹言と出くわす。莘月のつけている耳飾りを見て「九爺様はそれを作られるのに忙しかったのだな」と言う謹言。九爺様は玉の加工に心得がある、だが久しぶりの上にかなり技術が必要な品ゆえ、職人を呼んで教えを請われたと。莘月は耳飾りが九爺の手作りだったと知る。
自分の部屋に戻った莘月は、いつか九爺様を捕まえてみせる、彼は私を好きなはずよ、と思う。
翌日。芸妓や紅姑たちが出かけてしまい、落玉坊は莘月だけになる。そこに衛無忌が来る。「一緒に街へ行こう」と衛無忌に誘われ、退屈だった莘月は行くことに。
神廟で祈った後、占いをする莘月。それには"遥遠なる天の川に双星を追う。漠々たる黄砂の中、傷心の影あり"と書かれていた。商いなら莘月の性格上、神頼みはしないと思った衛無忌は、良縁について占ったと気づく。莘月は解を聞かない事にする。
神廟を出ると香りのいい槐花が咲いていた。「芳香に誘われ、心が晴れやかになる」と衛無忌が言う。そんな楽しい話しをしている時、石風が御者をする馬車が通りかかる。
「もう行くわね」と慌てて行こうとする莘月。衛無忌はそんな莘月の腕をつかみ「駄目だ」と言う。それでも莘月は「日を改めて埋め合わせる」と言い、衛無忌の手を無理やり自分から離すと駆けて行ってしまう。
石風に声をかけ「九爺様ね」と嬉しそうに言う莘月。馬車の窓を開けた九爺は、莘月に乗るように言う。それを衛無忌がじっと見つめていた。
莘月は衛無忌へと振り返り、衛無忌は無理に笑顔を作る。衛無忌が気になりながらも九爺の馬車に乗る莘月。
九爺が向かった所は青園だった。馬車から杖を使い歩いて降りる九爺。その姿に莘月は驚く。「どこか変だろうか」と九爺に言われ「いいえ、違うの。ただ…あなたが歩く姿を見たら、誰もが驚くわ」と莘月は答える。
莘月はなぜここが青園と言うのか聞く。九爺は「私の祖母の姓は石、名は青だ。祖父は祖母のために、この庭園を造った」と話す。「ずっと不思議に思ってたの。なぜ莫姓なのに石舫と称し、使用人に石姓を付けるのかって。お祖母様の姓を残すためね」と言う莘月。
九爺の祖父は鉱泉を求めてここに庭園を造っていた。莘月が温泉に入りにきたのか聞くと、九爺は「ここの温泉は血行を改善し万病を治す」と言う。その時、ふと莘月は残してきた衛無忌のことを思い出す。
屋敷に戻ってきた衛無忌は、戻りが早かった事を陳に問われ「偶然、莘月の想い人に会ってな」と話す。陳は「まだ言ってないのですか?若様が莘月さんに会おうと、どれだけ苦労したか」と言う。初めから身分を明かすべきだった、と言う衛無忌。「確かに一品居で待たずに済みましたな」と陳は言う。
肝心な時に捜し出せず、九爺に先を越された事を衛無忌は後悔していた。倍の努力をしないと莘月を取り戻せまいと。それでも衛無忌は諦めず、誠意で莘月の心を動かしてみせると言う。
莘月が金銀花のところにいると紅姑が来る。花が咲いたら莘月が九爺と一緒に愛でるつもりでいると分かっている紅姑は、一途に想いを寄せている衛無忌が可哀想だと言う。「彼は大切な友人よ」と返す莘月。とにかくどちらを選ぶかは、あなたの自由だと紅姑は言う。
莘月は石舫へ行くが、九爺は石風の祖父の所へ行っていた。すぐ戻ると言う謹言。
謹言は九爺の足は片方だけ動く、だから杖でも歩けると莘月に話す。莘月は九爺がどんな子供だったのかを聞く。幼い頃の九爺様は足が悪くても活発な子供だった、だが足の自由がきかない九爺様を私たちは煙たく思っていた、それに気づいた九爺様は内向的になり書物に没頭し始めたと謹言は答える。孤独な子供時代を送ったのね、と莘月は思う。
内向的になったのは謹言たちの心のしこりとなったが、もっと許せないことが起きたと謹言は言う。ある日、九爺様は杖を手に先々代を背負い1人で外出をした、戻られた頃にはすでに空が真っ暗で衣がズタズタに引き裂かれていた、手や足もあざだられで血まで出ていた、屈辱され殴られていたのだ、と。
謹言は、君は自分の物差しだけを信じている、他人の事など意に介さない、九爺様は青園から戻られると杖を使い始めた、長年、頑として杖を拒んでいた九爺様を君が変えてくれたと莘月に感謝する。そんな話をしていると、杖をつきながら九爺が帰って来る。
謹言が仕事に戻り、九爺は約束していた笛を莘月に贈る。落玉坊にいる秦元棋に手ほどきを受けるといいと話す九爺。莘月は元棋の弟・元超が気がかりだと言う。九爺は余計なことまで思い悩まないように言うが、莘月は「でも元超は湘夫人の兄なのよ」と返す。
莘月が商いを拡大し、娼妓坊を買っただけではなく、陰で別の商いをしていることも九爺は知っていた。「君の目的は一体、何なのだ」と九爺は言う。「考えがあってのことよ」と莘月は答える。
九爺は外で杖を使わないのは車椅子に乗っていれば皆は私が病弱だと考えるから、たしかに足は悪いが見かけほど重症ではないと莘月に話す。「つまり誰かに自分は虚弱だと印象づけているのね」と莘月は言う。「その相手は陛下だ」と言う九爺。畢皇太后の縁者だった私の母は宮中で陛下と共に育った、皇太后が健在の頃、石舫は畢氏と蜜月関係を築いた、しかし畢氏が権勢を失うと陛下は石舫を脅威と見なし始めた、だから私は病弱を装い商いを縮小した、そうしていなければ建安の石舫は徹底的に潰されていたと。さらに九爺は「陛下は深謀遠慮に長け果断に富むお方だ。必要とあらば容赦なく手を下す。決して皇家には近づくな」と言う。
落玉坊に帰ってきた莘月は、紅姑と一緒に食事をしようとする。しかし料理に槐花が使われると知り、顔を曇らせ「私は要らないわ」と席を立つ莘月。理由の分からない紅姑は、槐花を箸でつまみ「可哀想な槐花ね。こんなに嫌われて。一体、何をしでかしたの?」と言う。衛無忌のことを思い、莘月は胸が痛くなる。
夜。眠れずに莘月が部屋の外に出ると衛無忌がいた。「なぜ、ここにいるの?」と気まずそうに莘月が聞くと「嘘つきめ。"日を改める"と言ったのに会いにも来ない」と衛無忌は答える。ばつが悪い莘月は、金銀花の花が一輪咲いていることに気づく。
そこまで駆けて行くと「見て、花が咲いたわ。今年の一輪目よ」と嬉しそうに話す莘月。衛無忌がなぜ金銀花と言うのか尋ねるが、莘月は「これからのお楽しみよ」と言う。数日後に来たら分かると。「それは私への招待だな。承った」と言う衛無忌。
衛無忌は面白い場所へ行こうと、建安の城下の半分を見渡せ、美しい星空も堪能できる神明台へ莘月を連れて行く。しかし、そこには陛下と秦湘がいた。除き見た莘月は、2人が一介の民のようで、純粋に愛し合う夫婦に見える。陛下を思いやる秦湘に「秦湘、それは演技?それとも本当の愛情?」と思う莘月。
莘月はちょっかいをだしてくる衛無忌を振り払おうとし音を立ててしまう。「誰だ」と言う陛下。
ーつづくー
衛無忌ったら、莘月に噛まれても嬉しそう(≧∇≦)ノ彡
これが九爺だったら、莘月に噛まれてどんな顔するのかなぁ?
あ、その前に噛まれるようなことを九爺はしないか(〃∇〃)
九爺がこんなに歩けるようになっていたなんて…。
あれからもずっと練習していたってことだよね(;_;)
九爺頑張ったよね。
それに莘月に贈った耳飾りがすごく綺麗。
私も月が大好きだから欲しい!!
あ、穴がなかったんだった…_(:3」∠)_
今回、衛無忌は可哀想だったかな…取り残されて。
でも、莘月も衛無忌のことを気になり出していると思う。
本人はまだ気づいていないけど。
金銀花にも意味があるような気がする。
そして、すごく気になる所でつづく!!
衛無忌と莘月はどうなるの!?ヾ(・ω・`;)ノ
さすがに衛無忌、あんなところであんなことしちゃ駄目だったよね( ̄▼ ̄|||)
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九爺ちゃんと考えていますね。
姐姐仰るように、歩く練習もちゃんと実っていて!
无忌にとっては大きな壁になりつつありますが、
金銀花は一緒に見れて良かったですよね。
ラストがちょっと心配。
次回はどうなるのでしょう???
姐姐、ピアス台から換えれば着けられますよー
「女心が分かってない~」ってシン月の心の呟きにうんうんって全て納得したけどやっぱり九爺素敵~(*´∀`)
私も穴はないけど九爺に耳飾り付けて欲しいなぁ~(*≧∀≦*)
杖をついてるけど歩けるようになってるし。
石謹言の話してくれて子供の頃の九爺の話は悲しかったけど石謹言って怖い人だと思ってたけどそうでもなかったのね(*^^*)
一方、衛無忌…
せっかくシン月とデートしてたのに九爺を見つけた途端においてけぼり…
舞散る槐花の下で気丈に笑顔を作った衛無忌がさすがに可愛そうでした(;△;)
でもシン月も悪いことしたと思ったのかな?
シン月が衛無忌に謝りに行くかと思ったら…衛無忌がいた!(*≧∀≦*)
このドラマでは耳飾りと金銀花に意味がありそうですよね(*^^*)
その金銀花、九爺と見るつもりだったのを初咲きを衛無忌と見たのは何か暗示するものがあるのかな?
ラストは続きが気になりますね~
紅姑は衛無忌派ですよね。
槐花の花吹雪、きれいでした。
衛無忌の悔しい想いで、よりいっそう鮮やかにみえました。
かわいそうだったけど、その後シン月が温泉や槐花の料理を見て、衛無忌を思い出していたのは、気になってきている証拠ではないでしょうか。
金銀花もうそうだけど、珍しいお花が効果的ですね。
そうそう、白い寝間着姿?のシン月が外に出ると、衛無忌にばったり。ストーカーと間違えられるよ!
九爺は小さい頃に悲しい心の傷を背負ってたのね。
シン月のおかげで変わったと本人以外から聞くのは嬉しいね。
でも、私も衛無忌の方が気になるなあ。
のぞき見のときの衛無忌のシン月へのくっつきぶりったらありません。されてみたいです。はい。