【登場人物】
白浅(はくせん)/司音(しいん)…楊冪
墨淵(ぼくえん)…趙又廷
折顔(せつがん)…張智堯
離鏡(りけい)…张彬彬
擎蒼(けいそう)…連奕名
白真(はくしん)…于朦朧
東華帝君(とうかていくん)…高偉光
司命星君(しめいせいくん)…王骁
天君(てんくん)…蒋恺
央錯(ようさく)…牟鳳彬
「夜華の初恋」
見つけた場所に黒蛇を置いた白浅。白浅は「私はここであなたを拾ったの。あなたは弱り果てて全然目覚めないから死んでるかと思った」と話しかける。黒蛇は“ここで3日眠れば傷は癒えたはずが、そなたに腐草を塗られまだ治っていない”と思う。白浅は「行きたければ行きなさい。でも私の話し相手がいなくなってしまう」と言う。その時、鳥の鳴き声が聞こえる。
白浅は傷を負った川蝉を家に連れて帰ることにし、黒蛇に「手当てをするから先に帰るわね」と言う。
鳥かごに入った川蝉と寝台で眠る白浅。白浅が掛け布団を引き、鳥かごが落ちそうに。その鳥かごを夜華が受け止める。
夜華は寝台に座り「そなたにとって私は、この鳥と同じなのか?」と寝ている白浅に話す。白浅の頬に触れ微笑む夜華。
夜華はいつものように白浅の隣で横になる。“嫁入り前の娘が天族の皇太子と三月(みつき)も共寝した。私が娶らねば嫁のもらい手がなくなるな”と夜華は思う。
臙脂の前に金猊獣が現れる。「まだ生きていたのね。この7万年どこに?」と聞く臙脂。金猊獣は「翼界を離れ暮らしていました」と答える。臙脂がずっと離怨を捜していたと知り、金猊獣は「7万年前、離鏡様が離怨様を極寒の地に監禁したのです」と話す。離鏡様は母親を離怨様に殺されたのです、と。「何ですって。それは本当なの?」と臙脂が驚き、金猊獣は「お静かに。天族のにおいです」と言う。
窓の外を見た臙脂たちは、街を歩いている白浅を見る。
白浅の持っていた籠から、黒蛇の尻尾が見えた道士。道士は「あれは、もしや黒蛇では?中栄国では最も忌むべき存在だぞ」とつぶやくと、ニヤリと笑う。
玉清崑崙扇のことで恨めしく思っていた道士は、白浅の前に立って行く手を塞ぐと、白浅の持っていた籠を奪う。
道士は籠を掲げ「よく見ろ、また妖女が出だぞ」と大声で言う。先日の騒ぎを知っている民から「数日前は扇子を奪い別の美女に懲らしめられた。その腹いせで、こんな騒ぎを?」と笑われる道士。しかし道士が「この籠の中身は何だと思う?最も邪悪なもの、黒蛇だぞ」と言うと、民たちは怖がりだす。さらに白浅が「ただの蛇よ、怖がらないで」と言い、黒蛇を焼き殺せと言い出す民たち。
道士は松明を出し、白浅を縄で縛ってしまう。そして黒蛇を焼き殺そうとする道士。白浅は道士に体当たりし、それを阻止する。
黒蛇がかけてあった布から顔を出すと、民たちは野菜を黒蛇に投げ始める。そんな黒蛇を体を張って守る白浅。見ていた臙脂が術で助けようとする。それを金猊獣が止め「あれは何だと?」と言う。黒蛇をよく見た臙脂は竜だと分かる。
黒蛇は籠から竜神となって舞い上がる。驚いて「お許しください」と跪く民たち。黒竜は口から出した水を道士に向かってはくと、白浅の周りを回る。そして白浅の前へ来る黒竜。
白浅は「あなたは黒蛇じゃないの?」と聞く。黒竜は“私を蛇だと思うのは、そなただけだ”と思うが、白浅には分からない。「そんなに大きくなったら、もう飼えないわ」と言う白浅。黒竜は“正体を現した以上、天宮に知られる。数日、待っていてくれ”と思うと空高く飛んで行ってしまう。白浅を縛っていた縄が解け、消える。
民たちは白浅に謝り、今夜は街に泊まってくれと口々にいう。しかし白浅は全て断り、その場を後にする。
白浅がいなくなるのを見届けてから「離怨兄上が離鏡兄上の母上を殺したと?」と金猊獣に聞く臙脂。金猊獣は「間違いありません」と答え「信じられねば、極寒の地へお越しに。真相が分かります」と言う。しかし兵符がない臙脂は近づけない。金猊獣は兵符を盗み出すように言う。そうしない限り、離怨様は救い出せないと。
夜華は司命星君を呼び「先日、玉清崑崙扇の話をしたな」と言う。「はい、ある人間が持っているはず」と答える司命星君。夜華は、調べたところ扇子は再び消えていた、捜し出せるか?と尋ねる。神器は詳細な記録が残らないが、殿下がその人間に興味があれば、その者の運命簿を見てみましょう、と司命星君が言う。少し考え「無用だ、知る必要はない」と言う夜華。
夜華は「ある用事を頼みたい」と司命星君に言う。
紫宸殿に夜華が戻ると素錦がいた。「じき天君に嫁ぐはず。二度と来るな」と言う夜華。素錦は「最後にもう一度世話をしたかったの。あなたが1万歳の時から、毎日、一緒に勉強した。朝晩、付き合ったわ。一度くらい私の願いを聞いて」と言う。しかし夜華は冷たく「下がれ」と返す。素錦が夜華の腕にしがみつき、夜華は「では従者を呼ぶ。そんな様子で私の宮殿にいれば、どれほど弁解しても天妃にはなれぬぞ」と言うと、素錦の手を振り払い行ってしまう。素錦は座りこみ「私は娘盛りの女子よ。あなたのためでなければ、天君に嫁ぐわけがない」と涙を流す。
「その娘と一緒になりたいのか?」と夜華に聞く連宋。夜華が「ええ」と答え、連宋は「そなたも、ついに女子とは何かを知ったか」と言う。夜華は「そうではありません。あの娘はまるで“かつて失い、ようやく捜し当てたもの”のようです。分かりますか?」と話す。夜華が恋に落ちたと連宋は言う。
娘の心をつかむ方法を聞きたい夜華。連宋は“美男の計“に続き「山に妖怪を放ち、娘が度肝を抜かれた頃に青冥剣で妖怪をひと突きで倒す。娘は恩返しのため、その身を捧げるだろう」と話す。「叔父上もその手で成玉をだましたので?」と夜華が聞く。「成玉とは3万年前に縁が尽きた。もう過ぎたことだ」と言う連宋。夜華は、それにその手は通用しません、あの娘は黒竜を見ても怖がりませんでした、と言う。
連宋は「では、いっそ苦肉の計は?」と提案。夜華は「それなら、何とかいけそうです」と言う。
寝台で「絶対にあり得ん」と苦しむ道士。司命星君は「殿下の命で、お前を懲らしめる」と告げる。そして運命簿を見た司命星君は「寿命は今年、尽きる。わざわざ来たなら、何を書くべきか」と言う。
家の外で怪我をして座り込んでいる夜華に気づく白浅。白浅が声をかけると、夜華は吐血する。
夜華を支え寝台へ運んだ白浅は、泣きながら傷を拭き、薬を塗る。
白浅が水を換えに行き“ひょっとして、やりすぎたか?まさか泣くとはな”と思う夜華。夜華は傷口を術で少し治す。
戻って来た白浅は「なぜ、そんな大怪我を?」と聞く。夜華は「妖怪がいたから戦ったんだ」と答える。幾月も住んでいる白浅は妖怪を見たことがなく不思議に感じるが、夜華が咳き込んだため、すぐ横にさせる。
白浅が食事の用意に行き、夜華は微笑む。
夜華にお粥を作った白浅は、自らの手で食べさせる。いつも鳥たちを世話しているし、面倒じゃないと言う白浅。夜華が「優しいんだな」と言うと、白浅は「この山には私しか住んでないから、鳥たちには私の相手をしてもらってる。独りぼっちじゃ寂しすぎるもの」と話す。そして夜華に、あなたはしばらくここで体を休めては?と白浅は言う。
夜華が「そなたは私の恩人だ。名を聞いても?」と言う。自分が誰なのか忘れている白浅は、少し困った顔をしながら「私に名はないの」と答える。名がなくて、家族もいないと。夜華は「それならば私が名を贈ろう」と言い、衣が素朴で上品なことから「“素素”がいいだろう」と名付ける。白浅は「じゃあ、素素にするわ。ありがとう」と言う。
素素が果物を取りに行こうとし、夜華は「私の名を知りたくないのか?」と聞く。素素は「うっかりしてたわ。あなたの名は?」と尋ねる。「夜華だ」と夜華が答えると、素素は「どういう字を書くの?書いてくれる?」と手を差し出す。その手の平に、夜華は指で自分の名前を書く。胸が高鳴り、素素は急いで外へ行く。
卓で寝てしまった素素を、抱きかかえて寝台へ運ぶ夜華。夜華はその隣で横になる。
翌朝。煮炊きをしようとした素素は、煙が充満した厨房から咳き込んで出てくる。あまりの煙から、火事だと思った夜華。いつもこうなると素素が言い、夜華は「一体、どう暮らして来たんだ」と聞く。「特に好き嫌いはないから、果物を採ってきたり獣が捕れたら炙って食べるわ」と答える素素。
夜華は「肉は火を通すものだと知っていたのか」とつぶやく。それを聞き、素素は「生肉を食べるとおなかが痛くなるの。でも、私が飼ってた黒蛇は生肉が大好きで、毎日食べてた」と話す。さらに素素は「あの黒蛇はひ弱で、毎日、私と一緒に寝たわ。寒くないように布団まで用意したの」と言う。夜華は「蛇は寝床がなくても平気だし、布団も必要ない」と教える。素素は「じゃあ、あの蛇は特別だったのね」と言う。ある日、突然大きな黒竜に変身したもの、飛んで行ったきり二度と戻ってこない、と。
素素が薬草を摘みに行っている間、薪を割っていた夜華。しかし、いつまでも素素が帰らないため、捜しに行くことにする。
素素を見つけた夜華は、木を拾い、杖の代わりにして歩いて来たふりをする。夜華が名を呼ぶと、駆けてくる素素。素素は道に迷ったことを話す。「この前は、ここを出るのに7日かかったわ」と。驚く夜華。
夜華の回復していない体を心配した素素は、休むために座ると「私は小さな生き物を飼う事しかできない。どうりで、あの黒竜は二度と戻ってこないわけね。私を嫌ったのよ」と迷子になったことを落ち込む。「会いたいか?」と夜華が聞くと、うなずく素素。夜華は「やむなく去ったのだ。竜は上古からの神族で、魔物を退治するために人間界へ現れる。神族の竜は人間界に長くはいられない。人間の運命を変えてしまうからだ」と話す。素素は黒竜が去った時、民たちが何かを倒したと話ていたことを思い出す。夜華は「金猊獣だ」と教える。
野宿をすることにした夜華と素素。素素が話の続きを聞きたがり、夜華は金猊獣が10年前、東荒の俊疾山に来て、山のふもとの中栄国に大干ばつをもたらし、民は皆、流浪したと話し始める。そして10年目、増長した金猊獣は皇帝の妻を見初めてさらった、と。「それから?」と素素が聞き、言いにくそうに夜華は「手をつけた」と答える。気まずくなった素素は「あなたったら、私が恥ずかしがる前から顔を赤らめちゃって」と言う。
「それから、そなたが飼っていた黒竜が金猊獣を倒した」と言う夜華。「黑竜は金猊獣を倒す時、かすり傷を負った、そして…」と夜華が話を続けていると、素素が眠ってしまう。カクンとなった素素の頭を支えながら、夜華は「黒竜はそなたに出会った」とそっと告げる。
ーつづくー
臙脂は離怨を助けに行くのかな…。
離怨が離鏡の母を殺したと聞いて、どう思ったんだろう。
夜華の初恋は連宋も嬉しそう。
「その娘と一緒になりたいのか?」と聞かれて「ええ」って夜華は答えていたけど、そしたら白浅との縁談はどうなるの?
白浅が正室で、素素が側室ということ?
同一人物なので考えるのも変だけど、夜華は知らないからヾ(・ω・`;)ノ
そして、やって来ましたよ、みなさん。
ドキドキがやって来ました(≧▽≦)
もうね、夜華と素素のやり取りが楽しくて面白くてたまらない(*´艸`*)
確かに素素は天界には絶対いないタイプ。(と、思う)
生肉には夜華は突っ込みたかったはず!!
そして7日も迷子になるって・・・それで戻れることが奇跡(*≧ω≦*)
とにかく共寝するたびに夜華は嬉しそうで、何だかこっちもニヤニヤしちゃう。
↓ポチッと押していただけると嬉しいな。
よろしくお願いします。
にほんブログ村
#ヤンミー #マークチャオ #三生三世十里桃花 #あらすじ
苦肉の計なら蛇でも優しかった白浅だからいい考え!
添い寝のシーンはニヤニヤしてしまうくらい、いいですね。
二人のやり取りも楽しいです。
黒蛇=夜華、白浅=素素だと分かるときがあるかな?その時が楽しみ。
ところで、黒蛇さんをここで拾ったのよ、と置いたままで小鳥を拾って来たけど、あの後は黒蛇さんは、ひとりではって小屋に辿り着いたんだろうか、、、。
夜華は、好きになったのは、優しくお世話してくれるとこかな?それとも、あの、キスでかな。怪我が治らない薬や嫌いな生肉をたべさせられたら、普通はきらいになっちゃうよね、、
苦肉の策、、とはどういものか知りませんでした。怪我して登場!黒蛇さんと同じ、、
経験談は役に立つ???
それにしても、夜華は素素に首ったけですね。
墨淵上神もきっと司音にそうしたかったのでしょうか
本当に微笑ましいです。
添い寝しているときは幸せそうですね~
その一方で、臙脂は衝撃の事実を知りました。。。
こちらも複雑な家庭ですが、
姐姐が書かれているように大丈夫でしょうか?
本当に心配です。