司衣司で白蟻が衣を食い、数百に及ぶ被害が出る。陸貞は被害の少ないものはつくろい、それ以外は全部消却することに。
内侍局で陸貞は王璇に被害の報告をする。怒った王璇は陸貞の責任として、今日から10日以内にすべて元通りに揃え、それにかかる費用も陸貞が負担するように告げる。指示に従う陸貞。
期限までに衣が揃い、早く王璇に届けるよう陸貞に言う沈碧。沈碧が疲れたようにこめかみに手をあてたため、陸貞は帰って休むように言う。
衣を見た王璇は「宮女の夏着には蘭を刺繍するはずが、桃の花とはどういうことだ」と怒鳴り、衣を床に叩き付ける。謝る陸貞に、宮廷規則を何と心得る、と言う王璇。そこに青薔が来る。青薔は規則とはなんの関係もないと陸貞をかばってくれるが、王璇は厳罰処さねば下の者に示しがつかぬと、すべて己の手で刺繍をし直すよう陸貞に命じる。その間は停職とし、司衣司の業務は玲瓏と沈碧にまかせると。
帰り。青薔は衣を青鏡殿に持ち帰り、誰かに手伝わせればいいと陸貞に話す。しかし陸貞は己の過ちは己で償うと言う。
陸貞はここのところ失敗ばかり、刺繍も前もって図案を確かめておけばこんなことにはならなかったと落ち込む。
縫い直しの衣は20枚だった。1日2枚がせいいっぱいだと思った陸貞は、沈碧と玲瓏に10日間はあなたたちが頼りだと話す。「私の責任だわ。私がしかと調べていればかような大事にはならなかったのに」と言う沈碧。陸貞は碧の責任ではなく、自分が確認を怠ったからだと返す。
陸貞が帰る頃には夜もすっかりふけていた。疲れすぎていた陸貞は、いつの間にか自分が静心院の前にいることに気づく。静心院の門を叩く陸貞。
ずっと順調だったのに、このところ失敗ばかりだと陸貞は杜司儀に言う。「浮ついているからに決まっておろう。人というものは上に立てば立つほど、次第に周りが見えなくなっていくものなのだ」と返す杜司儀。常に精進し、部下の扱い方を覚えなくてはいけないと。さらに司衣司の部下が己の職務を全うしていれば、蟻害にあうこともなかったし図案の誤りも事前に発見され見逃されることもなかったと杜司儀は言う。
「部下は悪くない。私の責任です」とかばう陸貞。そんな陸貞に人の上に立とうとするなら、部下を掌握するよう杜司儀は言う。そして五彩の衣を部下と共に考えたことを、なぜ皇太后に言わなかったと言う杜司儀。そなただけ昇進して褒美もなしとなれば部下も良い気はしないと。陸貞は「まさか。碧と玲瓏はさような者たちではありません」と返す。
「信頼しておるのなら何ゆえその者たちに懲罰を与えないのだ」と言う杜司儀。杜司儀は人を動かすには信賞必罰を徹底するべきだと話す。しかし陸貞は上の者が部下を守るのは当然、自分と一緒に部下に罰を受けさせるわけにはいかないと言う。そして「真心で接すれば、部下も真心で応えてくれます」と言う陸貞。杜司儀はとたんに笑い出し「帰れ。この静心院には真心なぞない。そなたのような聖人は場違いだ」と言うと、陸貞を追い出してしまう。
高湛から陸貞への届け物を元禄が青鏡殿へ届けに来る。陸貞が寝ていため、それを丹娘が受け取る。
翌朝。殿下からの贈り物だと丹娘は陸貞に渡す。丹娘はありきたりのかんざしだと思っていたが、それを見た陸貞はハッとする。驚きながらも嬉しそうな陸貞に、それが何なのか聞く丹娘。陸貞は「九鸞釵よ。母上の唯一の形見なの。宮中に上がる際、人に売ったのよ。なれど湛が買い戻してくれたのね」と言う。涙を浮かべ「湛、ありがとう」とつぶやく陸貞。
阮娘は沈碧に「貴妃殿下が白蟻と刺繍のことでこの上なく満足されていた。そなたから沈司珍に伝えておいてほしい。例の計画を実行に移すゆえ、準備をせよとな」と話す。必ず伝えると返す沈碧。阮娘は蕭喚雲が沈碧を八品女官昇進にさせると言っていたことも伝える。
玲瓏は不注意で失敗をし、しばらく謹慎をすることになる。玲瓏の仕事は沈碧がすると聞き、安心する陸貞。
陸貞が内侍局に呼ばれる。それは王璇の抜き打ち試験だった。己の部所の規則や責務をきちんと頭に入っているか確かめると話す王璇。用紙に回答を書くことになるが、就任したばかりで仕事も忙しく、規則に目を通す時間のなかった陸貞は、七律八規ののうち三つしか答えられない。司衣司を仕切っているのに、そこの規則すら頭に入れていないと激怒した王璇は、陸貞を八品に降格させてしまう。さらに規則を暗唱できるまで司衣司の前でひざまずくように言う王璇。
試験に立ち会っていた陳典侍は、今、陸貞を降格させれば司衣司が混乱してしまうと王璇に訴える。それを聞き、陳典侍にも一理ある、陸貞一人では荷が重いと、沈碧を八品女官にすると言い出す王璇。沈碧と一緒に司衣司の管理にあたれと。
歩きながら、沈碧と同格にするなんておかしいと陸貞に言う丹娘。そこに高演の輿が通る。
ひざまずいた陸貞だったが、輿が通り過ぎて立ち上がるとすぐに倒れてしまう。驚いた丹娘が大声で陸貞の名を呼び、それに気づいた高演が輿から下りて来る。陸貞の額に手をあてる演。ひどい熱があることが分かり、高演は自分の輿で青鏡殿まで陸貞を運ぶように命じる。
高演が陸貞を自分の輿に乗せたと報告を受けた蕭喚雲は、弾いていた琴を投げてしまう。宮中も高演が輿に乗せたことや、陸貞の額に手をあてた話で持ち切りに。
王璇は今のうちに司衣司の実権を握るよう沈碧に言う。
高演が昭陽殿に戻って来ると、蕭喚雲が待っていた。「心よりお祝い申し上げます、陛下。また一人、私の妹が増えたようで」と言う蕭喚雲。陛下の美談が後宮中に知れ渡っていると。陸貞を尚儀か別の妃にするつもりか聞く蕭喚雲に「違う。陸貞は湛の」と言いかけてやめてしまう演。
演は喚雲が自分を恨み、湛を忘れられないでいることも分かっていると話す。「されど湛には慕う女子が」と言う演は、陸貞を見るたびにあの2人が結ばれたら、喚雲も諦めがつく「さすれば朕に目を向けてくれるのでは」と言う。そして倒れた陸貞を助けたのは、父君崩御の知らせを聞き、自分の目真前で気を失った喚雲を思い出したからだと言う演。
「万が一、朕が陸貞を好きになったとしても、それはきっとそなたに似ているからだ」と言い、演は喚雲を抱き締める。
丹娘は陸貞に薬を渡すと、陛下がご自分の輿で送ってくれたと話す。驚く陸貞。宮中に広まることを不安に思う陸貞に、丹娘は「私がついているゆえ、何も心配する必要はない」という高湛からの伝言を伝える。
床を共にした高演と蕭喚雲。「側にいてくれて、まこと嬉しいよ」と言う演に、喚雲は冷たく「身支度を整えたいのです。出て頂いてよいですか」と言う。横に寝ている喚雲の額に口づけをすると「今宵は帰らず、こに留まるがよい」と言い、演は出て行く。
演が出て行った後、体を起こした蕭喚雲は"今日はどうかしている。何て馬鹿なことを"と思う。そして湛もきっと陸貞が私に似ているから陸貞を好きになったのよ、と考える。
前殿へ向かった演が元福と話ていると、阮娘が蕭喚雲の補薬を持ってくる。その補薬をじっと見つめ、つらそうな表情になる演。
お薬はどうされますか?と聞く阮娘に、一瞬動きを止めた蕭喚雲は「飲むわ。当然でしょ」と言う。薬を飲み干した蕭喚雲に、まだ続けますか?と尋ねる阮娘。「ええ、もちろん続ける。今、私ができることはすべてやったわ。しかも堂々とね。陸貞がどう出てくるか、まこと見物というもの。帝王の女になるにはそれなりの覚悟が必要とされるのよ」と蕭喚雲は返す。
己の輿で陸貞を青鏡殿に送ったと思えば、蕭喚雲を昭陽殿に泊めた高演。婁昭君は演が何を考えているか分からなかった。青薔は陛下が少なからず陸貞に心惹かれているのは分かった、陸貞を八品に降格させた王璇に仕返しをしたのではないか、たとえ陸貞が好きでも蕭貴妃を説得する自信がなく、それゆえに妃にすることができないのではと話す。青薔の話に一理あると思った婁昭君は、演に自分は味方だと知らせるため、陸貞を連れてくるように言う。
回復した陸貞が司衣司へ行くと、机の物はすべて沈碧の物に変わっていた。怒る玲瓏に、碧とは姉妹同然、問題ないと言う陸貞。しかし沈碧の許可が出るまで陸貞を仕事に戻してはならず、規則の暗唱も沈碧の前で行なうようにという王璇の指示が出ていることを知り陸貞は愕然とする。"何かあった時は、いつでも頼りなさい"という青薔の言葉が陸貞の頭によぎる。
青薔と一緒に陸貞は仁寿殿へ行き、婁昭君と会う。「私ならそなたを七品に戻してやることもできるが、そなたはそうしてほしいか?」と聞く婁昭君。「いいえ、結構です」と陸貞は断る。婁昭君はじきにある女官の試験で優秀な成績をおさめることができたら、元の七品に戻すことを約束し、邪気から守ってくれるはずだと腕輪を陸貞に渡す。
陸貞が自分の部屋に戻ってくると高湛の姿が。久しぶりに会え嬉しい陸貞は、高湛の胸に飛び込む。しかし、陸貞が身につけている腕輪が誰からもらったのかを知っている高湛は、婁氏に近付いたことを怒っていた。婁一族が高湛の母の仇だとは分かっていたが、権力争いは熾烈で婁氏に背を向けては生きていけないと話す陸貞。陸貞が仁寿殿で婁氏に昇進をねだったと誤解した高湛は「君には心底失望したよ」と言う。
陸貞は高湛の言葉で結局自分を見下していたと思った陸貞は、高貴な人には私の気持ちなど分からない、結局大事なのは自分だけなのね、と言い「帰って」と言う。そんな陸貞に「自力というが、陛下や私の後ろ盾なしに青鏡殿にいられると君は本気でそう思っているのか」と言ってしまう高湛。「そうね、ここにいる資格はない。出て行くべきなのはあなたじゃなく、この私だわ」と言うと陸貞は部屋を出て行く。
ーつづくー
今回の元禄は指が痛い痛いだったね。
また蹴っ飛ばしが見たいなぁ。(え?)
もうないのな?(*≧ω≦*)
陸貞のお母さんの形見が!!
良かったー(*´ー`*人)
九鸞釵のことはずっと気になっていたの。
丹娘にとっては食べ物の方が価値がありそうだったけど(*´艸`*)
昇進した沈碧はどんな顔をして陸貞と会うんだろう?
もう"姉妹同然"のふりは終わりかな?
元通り?…だよね、きっと(o´д`o)=3
Σ(T▽T;)
高湛と陸貞はまた喧嘩を…。
仲直りしたばかりだったのにぃぃぃぃぃぃ"(ノ_・、)"
蕭喚雲はもしかしたら自分が気づいていないだけで、少しずつ気持ちに変化があるのかも…。
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帰ってきてよかった~
やっぱり、高湛だよね(o^^o)気が利いてる!
なのに~( ; ; )喧嘩勃発( ; ; )
陸貞が嘘言っちゃったよねーーーーーーー
話せばわかって貰えると思うよー!
罠だよ( ; ; )
早く仲直りしい欲しい!
沈碧ーーーー( *`ω´) 絶対いい人にはなれないと思う
簫喚雲…うささんもそう思う?同じ意見です(o^^o)
あのシーン(^_^;)こっちが恥ずかしくて(≧∇≦)高演の裸!!キャ!!
簫喚雲の首の、首の、首の、キ◯マーク気になっちゃった(^_^;)
丹娘の蹴り!又みたいですね(≧∇≦)元禄かわいそうだけども(≧∇≦)
うささん、いつもありがとうございます。
あまりにも。。。
喧嘩の種になってしまいましたが、
皇太后とのやり取りを見ながら、
捨てる神あれば、拾う神あり
でしたね。
阿湛との関係はまた喧嘩になってしまいましたが、
復活してほしいものです。
この回は、高演と喚雲。
後宮と言う場所の切なさが垣間見えつつも、
高演が本当に幸せそうで、
ちょっとお裾分けしてほしいと思いながら、
またまた喚雲の××な行動に冷めてしまいました。
素直になってほしいものです。