「レシピ」
高校の時、必死にデートに誘っていたのは、君の何も恐れない強さに引かれたからだと辰巳千恵に話す達人。そして今の千恵は怖いものなしだ、いつでも覚悟ができてると言う。「そうよ。あなたも私には気をつけたほうがいいわよ」と言う千恵。達人は「どうして今のこの時を楽しまないの?怖いもんなしの人といると、僕までリラックスしてきたみたい」と言う。
ホワイトエンゼルケーキが上手く作れず、機嫌が悪くなった麦松奇は庭で花の世話をしていた。落ちた花を手に取り"瑪亜。なぜ、こんなワシを好きになってくれた?半日かかってもケーキひとつ作れないような男を"と思う松奇。そこに帰ってきた達人が。
「ホワイトエンゼルケーキを教えてください」と松奇に言う達人。
瑪亜のレシピを見ながら、この味を再現するためホテルのパティシエに特別指導してもらった、しかしレシピ通りに作っても思い通りの味にならないと達人に話す松奇。自分で作れないのに教えられないと。達人はレシピのノートを貸してほしいと松奇に頼む。
秦是吾と謝沢はひと目のない場所で2人きりで会う。「カンパニーが仕事を放棄したのは初めてだ」と言う謝沢。お前を殺すより割りのいい取り引きがあったと。それが松奇の"ご芳志"だったことが分かった是吾。謝沢は「空白の小切手と同じ。麦松奇にさせたいことを好きに書き込める」と話す。是吾は「おやじに代償は払わせない」と返すが、謝沢は「一度決心したことを翻すような男じゃないだろ」と言う。
ケーキ店の前で手に持っていた5円玉を見つめる是吾。それは教会で「願い事をして」と千恵から手渡された5円玉だった。目を閉じなくてはいけない、と是吾が言うと、千恵は「少しぐらい平気よ。私が見てる。私が守ってあげるわ」と言っていた。
店に入った是吾は目を合わせないようにしながらパンを運ぶ千恵とすれ違う。
皆が夕食を食べている最中、風呂から出て来た是吾が席に座る。「今頃、風呂か?」と聞く松奇に「メシ時なら風呂をのぞきにくる奴もいない」と答える是吾。「こんなことで私がびびって避けるようになるとでも思ってるの?私を避けてどうするの。私が襲うとでも思ってるわけ」と日本語で言う千恵。皆が修造を見ると、修造は「ただの愚痴だ」と通訳する。溜め息をついた千恵は、食事もあまりしないまま「ごちそうさま」と言って行ってしまう。
ホワイトエンゼルケーキ作りに夢中になっている達人は、その場にはいなかった。
部屋にいる千恵に食事を運んで来た松奇は「まだ22歳、人生は始まったばかりだ。あまり悩むな」と千恵に言う。そして瑪亜はいつもお前の結婚相手を気にかけていた、気だてがよく、優しくて、お前を大事にしてくれる男ならいいと、と話す松奇。「是吾はそんな男じゃないと言いたいんでしょ」と言い返す千恵。松奇は瑪亜のように自分の人生を犠牲にさせたくないと訴える。そんな松奇に「やめて。私は私よ、あの人とは違う」と千恵は言う。
松奇が是吾たちのいる居間に来て椅子に座ると、部屋から出て来た千恵が来る。そして皆の前で、私はあんたたちがヤクザもんだってことは分かってる、いつどこに危険が迫ってるかも分からないし、明日どうなるか分からない身だってことも是吾から百万回聞いた、だから私に何度も同じ事を言わないで、あんたたち一度でも私の考えを聞いたことある?、あんたたち皆ひとりよがりなのよ、大切な人を守る1番の方法は、その人の側を離れることだと思ってるでしょう、でもそれ大間違いなのよ、私のお母さんは怖がらなかった、私もそう、この家に住む人間の中で最も恐ろしいのはあんたたちヤクザじゃない、恋愛真っ最中の私なの!と日本語で言うと部屋に戻って行く。
稲重会会長は謝沢が是吾と会ったことを知っていた。「反応は?」と聞く会長に「答えなくてもお分かりのはずです」と言う謝沢。会長は事態がどう転ぶか、楽しみで仕方ないと言う。謝沢は「奴にあったことがご不満ですか」と言うが「お前のことは何も心配していない」と返す会長。
会長は「ところで俺の息子はどうしてる」と言いながら携帯を手に持つ。しかし謝沢が「詳しくお伝えしましょうか」と聞くと、右手を左右に振り「いや、いい。聞けば悩みが増える」と言う会長。会長は携帯に入っているケーキの画像を何枚か見た後「元気ならいいが、あまり俺の手を煩わすなよ」と言う。
達人もホワイトエンゼルケーキが上手く作れず、苦戦していた。夜遅くまで厨房にいる達人に、もう寝ろ、今すぐに作れなくてもいいじゃないか、ゆっくり時間をかけて研究しよう、と優しく言う松奇。しかし達人は「僕には時間がないんです。完成の期限を自分で決めてますから」と言ってやめない。
翌朝。一晩中、厨房にいた達人に、千恵は学校まで送ってほしいと頼む。しかし疲れている達人は、今日はムリだと言う。そこに是吾が来る。「俺が送る」と言う是吾。「結構です」と千恵は断わるが、是吾は「いいから」と言うとチェロケースを持って歩き出す。そんな是吾に「ヘタレ極道。私が頼んだわけじゃないからね」と言う千恵。
車内。千恵が言った日本語を修造に通訳してもらっていた是吾は、千恵にはっきり言うべきだと考えていた。
是吾は大学を通り越し、千恵を海まで連れて行く。
車から降りた是吾と千恵。
「恐れてるのは俺のほうだ。色んな危険を一緒に乗り越えた。俺がどんな奴か、もう十分分かってるはずだ。だから…その…」と口ごもる是吾。はっきり言いなさいよ、と千恵が言うと、真っ直ぐ千恵を見ながら「頼み事をするなんて初めてだが、頼みがある。俺に構うな、近づかないでくれ。俺を好きになるな、釣り合わない」と是吾は言う。目を潤ませながら「1つだけ聞きたいことが。正直に答えると約束して。本心を聞かせてくれたら頼みを聞いてあげる」と言う千恵。是吾が分かったと言い、千恵は「私のこと好きなんでしょ?」と聞く。
ホワイトエンゼルケーキを作っていた達人は、突然、心臓が痛み出す。薬の入った小瓶を取り出すが、倒れてしまった達人の手から小瓶は離れ、転がってしまう。
しばらく千恵を見つめていた是吾は、うなずいた後「好きだ」と答える。千恵が「すごく好き?」ともう一度聞くと「お前が思ってるより、ずっと」と言う是吾。涙が溢れた千恵は、その涙を拭うと納得し「これで十分」と笑顔を是吾に見せる。「散歩に付き合って」と言って、是吾の手を引く千恵。
千恵と是吾はふざけ合いながら、ひと時を過ごす。
必死で小瓶を手にした達人は、落ち着きを取り戻す。
ホワイトエンゼルケーキを諦めない達人を、次第に応援するようになる阿栗と修造。差し入れまでし励ます。
厨房に来た松奇に、達人はケーキの味見をしてもらう。そして「知ってましたか?これがウエディングケーキだってこと」と聞く達人。瑪亜が結婚式を夢みていたのでは?と。達人の話を聞いた松奇は、デザイン画を胸に抱きながら「すまなかった」と涙を流す。それを陰から千恵も聞いていた。
ホワイトエンゼルケーキがとうとう完成する。皆が喜ぶ中、一番最後に厨房に来た千恵。達人は千恵の元へ行くとキスをし「君のために作ったんだよ」と言うと行ってしまう。突然のことで避けられなかった千恵は、ハッとすると「無理やりキスされちゃった」と言うが、皆はケーキに夢中で気にも止めていない。しかし是吾は内心では気にしていた。
部屋でチェロを弾き始めた千恵は、そっと是吾に"さよなら"を告げる。
皆と食事をしている千恵に「今の僕に君をデートに誘う資格はありますか?」と言う達人。千恵は「私があなたを誘うべきよね」と言い、ホワイトエンゼルケーキのお礼を言う。
千恵と達人はデートをする。その様子を謝沢が見守っていた。
野外でお酒をがぶ飲みする千恵。そんな千恵に是吾と本当に別れたのか達人が聞く。千恵は「あいつとは、今まで付き合ったことなんてないの」と返すが、達人は「そうは思えないけどね。君たちは周りの人が思ってるより、ずっと愛し合ってると思うよ」と言う。何も言えなくなり、千恵はまた酒を飲む。
千恵の飲む手を止め「僕の言ってること、間違いないよね?」と言う達人。千恵は認めるが、でもこの世界では正しいことが正しいと認められないことが多すぎる、私と彼のことだけじゃない、と言う。言った自分がバカだったと、達人は「さっきのは、なかったことにしてください」と言い、帰ろうと話す。しかし今日誘ったのは私、私はまだ帰りたくないと言う千恵。だから達人も帰ってはダメだと。
酔ってきた千恵は、この世の中には私の話を聞いてくれる人なんていないの、ママは私を捨てたの、パパもそう、あの是吾だって、と言う。そして達人の襟元を両手でつかみ「私のことを好きなんでしょう?私のこと見捨てたら絶対許さないから」と大声で言う千恵。
デートに出かけた千恵と達人が、遅い時間になっても帰って来ない。落ち着かない是吾は厨房を片付け、隅から隅まで磨く。
厨房に来た阿栗と修造に、厨房のルール10か条を作ったという是吾。書かれた10か条の中には"厨房でキスは禁止"というものもあった。
厨房が綺麗になっても帰ってこない千恵たち。強がって「帰らないつもりなら勝手にしろ。知ったことか」とつぶやいた是吾は明かりを消す。
千恵がカラオケを始めると雨が降り出す。それでもやめない千恵は、涙を流しながら歌い続ける。達人も濡れながら、そんな千恵を見つめていた。
ーつづくー
カンパニーへの"ご芳志"が怖いですヾ(・ω・`;)ノ
いつか松奇がこの事で苦しみそう…。
千恵と是吾の海で過ごした時が、とっても楽しそうで…楽しそうでつらい…_(:3」∠)_
是吾が何を言われても千恵と離れないと決心すればいいのかな?
松奇に逆らってでもと…。
達人がホワイトエンゼルケーキを作りました。
でも、私としては瑪亜のケーキは松奇に作ってもらいたかったの…そのほうが感動したと思う。
もしくは是吾が千恵のために作るか。
瑪亜の叶わなかった夢を2人で叶えるみたいな?今すぐは無理でも。
達人は病気だよね(;_;)
会長は知っているのかな?
謝沢が見守っているのは、そのためなの?
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松奇の反応がナイス過ぎました(笑)
「ひとりよがりなのよー(叫)」の時のびくっとする反応、
そして、智恵が去った後、修造が訳そうとして「大体わかった」と言ったとことなどです。
達人、どんな感じかな?と構えていたのですが、
この回は好感が持てました。
恐れがなくても、迷いはあるのですけれどね~
会長の息子さんですけれど、自分の殻を破れているような気がしています。
変な落ちがないことを祈ります。
そして、ホワイトエンジェルケーキはそういう意味だったのですね、合点しました。
松奇が完成できなかったのは残念ですが、
今後何かの時に作ってほしいです。
そんな一方で、
姐姐の仰る心配も有りますが、
千恵たちは今後どうなるのでしょう???
でもうまいこと皆に伝えているなぁと、いつも感心しています。
困ったような顔が、個人的にツボです。優しそうですよね~(*^_^*)
ついに、是吾が千恵に「好きだ」と言いましたね。
いつから好きと自覚したのか、はっきりしないのですが、少しずつ・・かな?
この間まで奈奈一筋だったと思うんですけど、展開が早いですね。
それにしても千恵ちゃん、私のこと好きでしょ?と聞くなんて、勇気ある~!!
でもお互い思いあってるのに離れるなんて、切ないですよね。
そしてホワイトエンゼルケーキは、やっぱりウェディングケーキだったのですね。
マヤさん、結婚式を挙げたかったというよりも、ケーキを幸せの象徴のように思って、みんなの為に作っていたのかも?って気もしました。
また可笑しくなっちゃいましたー(≧∇≦)ノ彡
このシーンだけじゃなく、千恵にピシャリと
言われた時の松奇は面白いですよね(*´艸`*)
達人も千恵とはまた違う強さがありますよね。
自分が決めた事は絶対変えなくて。
それが人の心を動かしてます(*´ー`*)
ホワイトエンジェルケーキ、ぜひぜひ松奇にも
作ってもらいたいなぁ。
千恵も困るような日本語ばかり言ってて。
是吾はいつからスキだったのかなぁ…。
でも、奈奈一筋に見えて、実は本人も気づかないうちに
真っ直ぐな千恵に惹かれていたのかもしれないですよね。
奈奈もそれが分かったから、千恵のことを是吾に
言ったのかも?
確かに!
「私のこと好き?」と聞くのと「私のこと好きでしょ?」は
大きな違い!!
千恵ったらすごい!!
ホワイトエンゼルケーキ、くるみさんもすごーーーい!!
私はただ大きなケーキとしか思いませんでしたヾ(・ω・`;)ノ
真っ白で綺麗だなぁとは思いましたが。
達人の事、ちょっと~っと思っていましたが、あの雰囲気と丁寧な日本語の喋り方に好感が持てるようになりました。誠実な感じも。
千恵の日本語でまくし立てるところいいですよね~。timeさん、くるみさんと同じで松奇や修造の表情が好きです。私も特に修造の「目が点」みたいな固まった様子にハマっています♪そこを期待して見たりしています!
今回の是吾の「お前が思っているより、ずっと」には胸がキューっとキューっとなりました。
あぁ、切ないです。。。
うささん、お茶会の事、有難うございます。
コメントした後で…わぁ、変な事書いちゃったぁ、と反省してました。
お気遣い有難うございます。。。
達人は色々な人に色々な事を教えた感じがしますよね。
影響力大です(*⌒ー⌒*)
千恵の日本語でまくしたてるところ、私も好きです(*´艸`*)
そして是吾の言葉もすごくよくて。
だからよけい切ないですよね(;_;)
全然、変なこと書いてないですよぉぉぉぉ!!!
コメントもすごく嬉しいので、お茶会は無理しないで
下さいです(*´ー`*)