白素貞(はく・そてい)…ジュー・ジンイー 白蛇の妖怪
許仙(きょ・せん)…アラン・ユー 医者
法海(ほうかい)…ペイ・ズーティエン 僧侶
小青(しょうせい)…シャオイェン 青蛇の妖怪
「約束の宝珠」
李は許仙は義弟で妖怪とは無縁だと法海に話す。許仙も「妖怪は知らぬが、破廉恥僧なら見覚えが。先日、妖怪を追ってきたと騒ぐ僧侶が民家に侵入し不届きなまねをしたが、お知り合いか?」と言う。妖怪を追うたびにあなた方に会うのは偶然ではないと言う法海。十分ご注意を、と。許仙が出くわした破廉恥僧のうえ、家族に言いがかりをつけられた李は法海を役所に連行しようとする。しかし法海は“妖は人を惑わす”と言うと行ってしまう。追いかける李。
体を消してその様子を見ていた素貞と小青が姿を現す。「あの男には問題がある。距離を置いたほうがいい。奴はあの僧に目をつけられてる」と言う小青。素貞は「許先生に手厳しいのね。面白い人なのに」と返す。
法海に逃げられた李が家に帰ってくる。李の手には劉家の屋敷で息子が失踪前に買ったといううちわと匂い袋を確かめた時の匂いがついていた。「それは長生が残した匂い袋と同じ香りです。天龍の粉末の香りがしました」と話す許仙。天龍とは蜈蚣のことだった。匂い袋を詳しく調べた李は、どれも高価な錦が使われていたと言う。
祭りの混雑の中でも犯人は一人っ子の男児ばかり狙えていた。許仙は「犯人は天龍の粉末入りの匂い袋を作った者。恐らくとても鼻が利くのでしょう。香りで子供を見分けたのです」と言う。臨安の刺繍の技法は蘇繍だったが、犯人の刺繍は汴繍の高度な2本針刺繍法でお針子は少ない。子供達の家を訪ね、最近、行った店を確かめては?と許仙は話す。その中から汴繍の店に絞るのですと。
子分から蜈蚣はニワトリを恐れると聞いた小青。素貞と小青は李の家だと知らずに忍び込み、ニワトリを盗もうとする。ようやく小青がニワトリを捕まえたところに、鳴き声を聞いた許仙の姉が来る。ニワトリ泥棒を捕まえてもらおうと夫を呼ぶ姉。そこに、義兄さんなら出かけましたよ、と言いながら許仙が。
素貞を見た許仙が「白さん?なぜ僕の家に」と言う。白という名を聞き、勘違いしたと思った姉がなぜニワトリを抱いていたのか聞く。「ニワトリがお嬢様に向かって鳴くから、怖がらせぬよう抱いたの」とごまかす小青。長生の件がどうなっているか聞きに来たと。
朝食に誘われ小青が手伝いに行き、許仙は素貞を連れ庭を案内する。
壁に描かれた許仙の絵を見て、優れた医術だけでなく絵心もあるのね、と言う素貞。
長生を心配している素貞に許仙は「僕が必ず助けてみせる」と言う。素貞は関わってはだめだと言うが、妖怪の仕業だとは言えずお役人に任せたほうがいいと話す。「僕の義兄は巡査長だ」と言う許仙。それを聞いた素貞は「これを渡して」と言って包み紙を許仙に手渡す。許仙はそれが蜈蚣を退治するくすの葉とよもぎを混ぜた粉だと分かり、匂い袋の天龍粉に素貞も気づいたと知る。必ず義兄に渡すと言う許仙。
“猫耳”料理を食べた素貞は「前と同じ味ね」と言う。以前、許仙と素貞が料理を一緒に作ったことがあると知り「滅多に厨房には入らないのに白さんには特別なようね」と言う許仙の姉。姉は素貞の出身や家族について聞く。「こちらは蜀は芙蓉の都、白家のご令嬢。旦那様は大物武将で白家の名は地元では知れ渡っています」と話す小青。ご当主夫妻は早逝されお嬢様は遠縁を頼り臨安に、ですがその親戚は遠方へ移住していました、ゆえにやむなく清波門にいると。
素貞と小青を送ることにした許仙。許仙は船着場で蜀からここまで馬車で来たと言う素貞に、荊州や淮南、両浙のことを聞く。困った素貞は書物で学んだことを話すが、おかしなところを指摘されてしまう。ぼろが出ないよう術を使い船着場から浅瀬に落とし許仙の足を濡らしてしまう小青。素貞は許仙を家に帰らせる。
許仙が清波門に来たらどうすれば?と素貞は心配になる。荒れた屋敷を見つけ幻術で綺麗に見せる小青。しかし小青は「でも安心して住むために蜈蚣を倒さないと」と言う。「すぐに見つけ出すと言いたいけど…」と素貞が言ったところに「助けが必要か?」と景松が現れる。
蜈蚣の妖怪には関わるなと素貞に言う景松。しかし素貞は子供を見捨てたら修行の意味がないと言う。景松は「よし蜈蚣を見つけてやろう。だが私の言うことを聞くと約束しろ」と話す。
素貞は長生の宝珠を景松に見せる。景松は鼠に玉の持ち主を捜してくるよう命じる。
娘のことを思い返す蜈蚣の呉。「あなたが王子だったらよかったのに。父上にも大事にされたはず、宮殿にも閉じ込められずに」と呉が話すと、娘は母上と一緒ならどこにいても幸せだと言う。そして生まれ変わっても母上のそばにいたいと、生まれた時に口に含んでいた宝珠を見せ「この玉を持つ子を捜せば私を見つけられるでしょう」と言う娘。そこに笑いながら女が来る。妖の玉を持つ娘の呪いで王は逆賊と戦い苦戦を強いられたと、呉は娘を蠍の穴に投げ入れられてしまう。
「蜈蚣。私の娘を食べたお前を道連れにする」と言う呉。男の声で「お前は蠍の穴に飛び込み我らの魂を1つに縫い上げた。今やわしはお前で、お前はわしなのだ」と言う声がする。
呉は明日、1年で最も陰気が強くなる月食が始まったら祭壇を開きまじないを行うと言う。その時、子供たちを食べ、輪廻路を開いて娘を救うと。それを景松の鼠が聞いていた。
戻って来た鼠は、明日の晩、蜈蚣が子供たちを食べると景松に報告する。蜈蚣は街にある刺繍店の奥にいると。素貞と景松は蜈蚣の力が最も弱まる時間である午後に子供たちの救出に向かうことにする。
犯人は天龍粉を使うが街の薬店で大量に購入した客はいなかった。許仙は犯人が大量の蜈蚣を育てているはずだと言い、蜈蚣退治に効くくすの葉とよもぎを混ぜた薬を李に渡す。
部下を連れ李は汴繍に精通した刺繍店へ行く。店主の呉は2か月前、汴京から臨安に来たが、その直後から子供がさらわれていた。最も疑わしい店だと李が部下に話していると呉が現れる。呉を捕らえようとした李たちだったが、逆に蜈蚣を投げられ襲われてしまう。
李が呉に首をつかまれているところに素貞と景松が来る。投げ飛ばされた李は意識を失う。
呉が奥の部屋に入る。長生の泣き声が聞こえ、追いかける素貞。景松もあとを追う。
針のついた糸を操る呉と戦う素貞と景松。しかし激しく戦う中、長生が呉に殺されてしまう。怒った素貞が「殺してやる」と攻撃しようとした時、長生の宝珠が転げ落ちる。宝珠を手に引き寄せた呉はそれが娘の宝珠だと分かる。「なぜ、お前が持っている?」と素貞に聞く呉。素貞は「長生の物よ」と言う。呉が会わせるように言い、素貞は長生を見る。
長生が宝珠を口に含んで生まれたことを話す素貞。それを聞いた呉は月食前で力が不十分だが輪廻路を開く。その中に呉と一緒に入る素貞と景松。
意識を取り戻した李は蜈蚣に襲われたことを思い出す。青ざめた顔で「漢文(許仙)に…」と言いながら刺繍店を出て行く李。
魂の深い記憶を読み取る三生石を使い長生の前世と今生を知った呉は「あなたが男の子だったらと母が願ったから、あなたは何度も男の子として生まれたのね」と涙を流す。
景松に足手まといだと言われた小青は、法海の元へ行くと挑発し、自分の後を追いかけるよう仕向ける。
街まで来た法海は強力な妖気を感じ刺繍店に入る。さらに小青と奥の部屋へ入る法海。
素貞は長生の魂を救おうとする。しかし表情の変わった呉が素貞を襲って来る。そして蜈蚣が「子供の魂など散ってもいい。次は白蛇の妖丹を頂く」と言う。
ーつづくー
景松が来てくれてよかった!!
素貞にとっては心強いよね(⁎˃ᴗ˂⁎)
でも景松って鼠だったの?
リスだと思ってた(*´艸`*)
女の蜈蚣?は呉という姓だったのね。
そして長生が呉の娘の生まれ変わりだったなんて(✽ ゚д゚ ✽)
宝珠には何か意味があると思ってたけど…。
呉もずっと探していた我が子を自ら殺してしまうとは思わなかったはず(;д;)
それに呉も娘が殺されなければ妖怪にならなかったよね。
長生は生き返ることができないのかな?
小青が法海を連れて来たけど…どうなるの!?
いろいろ気になるところで続くヾ(・ω・`;)ノ
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長生親子のことはちょっと切なかったですね。
来世は、いい関係で過ごせしてほしいと思いました。
景松のネズミは私も驚きました!
サイズ的にもリスっぽかったですよね。
これで、素貞には助っ人が増えたのでよかったです。