「莘月を狙う敵」
【登場人物】
莘月 …狼に育てられた娘
衛無忌 …皇帝の妃の甥
九爺 …医学の知識も高い御曹司
石謹言 …九爺(莫循)の側近
黒石 …漠北王の息子
驪姫 …砂漠の芸妓
羯族を撃滅させるため、陛下は再び砂漠に出兵することを決める。万謙、衛無忌、李達、司馬瓚たちは陛下から出陣を命じられるが、その中に李佶は入っていなかった。「私にも従軍をお命じください」と言う李佶。しかし陛下は「そちは都で留守を預かれ」と言う。そんな李佶を見兼ね「私の軍には副将がおりません。可能ならば李佶の助けを借りたく存じます」と言う衛無忌。戦場で不意に勝機が訪れた場合、気脈を通じた副将がいれば勝算が高くなる、私と李佶は以心伝心の仲、李佶がいれば鬼に金棒だと。李佶も南朝のために兵を率いて戦うと言い、陛下は出陣を許す。
解散後、李佶に呼び止められた衛無忌は「礼など必要ないぞ」と言う。「例は言わぬが、戦場でこの恩に報いよう」と言う李佶。衛無忌は李佶に出陣命令が下らなかった理由を「湘夫人では?」と言う。彼女なら陛下の決定に口を出せる、恩を返すため出陣を阻んだのだろう、と。「もしそうだとしたら、ありがた迷惑だ。私は他人に戦を任せる臆病者になど決してなりたくない」と李佶は返す。
李佶は“ただの恩返しだろうか。出兵を阻んだのは無忌と私の関係を断つためでは?”と考える。
「李佶はあなたの指揮に従わないかもしれないわ」と莘月は心配する。衛無忌は、信用して使うまでだ、戦上手の李佶を使わぬ手はない、宮中では政敵であっても戦場では共に戦う仲間だ、李佶なら国の大事に政権争いを持ち込むまい、と話す。「あなたは度量が大きいわね。尊敬するわ」と言う莘月。
夜。寝台を整えた莘月は「明日に備えて早く休んで」と衛無忌に言う。衛無忌は莘月の両手を取り「1人きりにしてすまない。どんなに早くても戻るのは4か月後だ」と話す。「大丈夫よ。簡単にいじめられるような女じゃないわ」と返す莘月。それに陳さんや皇后様がいると。
莘月は身ごもってから4か月目に入っていた。「お腹が大きくなったら見栄えが悪いわ。子供を生むまではあなたに会わない」と莘月は言う。4か月後なら出産に間に合うはず、私は必ず君に付きそうと言う衛無忌。莘月は「じゃあ覚悟しておいて。出産て痛いらしいわ、とくに初産はね。痛い時はあなたを噛んでやる」と言う。よし、試してみろと衛無忌は手を差し出すが、莘月は衛無忌の肩に噛み付く。
寄り添いながら寝台で横になった衛無忌と莘月。莘月は“無忌、どうか無事でいてね。必ず帰ってきて”と思いながら、自分の額を衛無忌の額につける。
衛無忌のいない間、莘月は紅姑と住む事に。衛府だと監視がきついの、あなたといるほうが楽しい、と紅姑に言う莘月。紅姑も莘月といるとかつての落玉坊の賑わいを思い出し嬉しいと言う。
紅姑は丁玲がすっかり変わり、最近は私を避けているし、偶然会っても気づかないふりをすると話す。莘月は「許してあげて。秦湘の親戚だもの、義妹の敵である私たちと仲良くするわけにはいかないのよ」と言う。
秦湘の誕生日の宴に莘月も呼ばれる。寵妃とはいえ秦湘は単なる側室、宴に集まるのは宮中の女たちだけ、しかし規模が小さいからこそ不安に感じる莘月。莘月はすでに妊娠したことも秦湘が知っているかもしれないと考える。
莘月が宴に行くと、皇后の誕生祝いで黒石を選んだ砂漠の芸妓・驪姫がいた。黒石のお祖父様の形見の指輪をつけていた驪姫。それを見た莘月は、黒石が指輪を渡したのは“私に彼女を守ってほしいからだわ”と理解する。警戒するのも当然、秦湘は自分の命令に背いた驪姫を決して許さないはずだと。
陛下からの贈り物が届く。それは大きな玉塔だった。秦湘は皆に見えるようにと、玉塔を部屋の中央へ置かせる。
花籤を引いて遊ぶことになり、引いた江夫人は驪姫に踊りを見せてほしいと言う。
驪姫が踊り始めると、歩いてきた駢が玉を落とす。それが転がり、踊っていた驪姫はその玉を踏んで、転んだ拍子に陛下からの玉塔を割ってしまう。さらにその破片で駢が頬に傷を。
運の尽きだと思い、驪姫は“会えて幸せだった。忘れてほしい”と黒石への伝言を頼むと、莘月に黒石の祖父の指輪を渡す。お腹の子のために辛抱しようと思った莘月だったが、一部始終を見ていた莘月は、驪姫を放っておくことができず「驪姫に罪はありません。踊っていた時にこの玉が転がってきたのです」と玉を差し出す。それを見た宮女が「同じ玉を皇太子様がお持ちでした」と言い、「つまり玉塔を倒して駢を傷つけるために、皇太子がこの玉を投げたと言いたいの?」と言い返す皇后。秦湘は宮女の頬を叩き「無礼な。皇太子様を侮辱する気?」と怒る。さらに秦湘が「他に玉が転がる様子を見た者は?」と皆に聞くが、誰もが何も言えない状況に。
莘月は驪姫と一緒に投獄されることになる。牢に入った莘月は、驪姫に指輪を渡し「返したいなら、自分の手で返すべきよ」と言う。
莘月は衛無忌が出陣したとたん牢獄に入る事になり、お腹の子供に謝る。莘月を巻き添えにしたと思っている驪姫に「私を陥れるために周到に用意された罠よ。でも目的がよく分からないの」と話す莘月。皇太子様と皇后様を狙うにしては手口が甘すぎると。そして秦湘に対し、今日限り友情が完全に消えたと莘月は思う。
いつまでも宴から戻らない莘月を紅姑と陳は心配していた。そこに黒石が来る。
黒石は、踊っている最中に驪姫が玉塔を倒し、駢様を傷つけ、彼女をかばった莘月まで共に牢獄に捕われたと2人に説明する。驚いた紅姑は、昭陽公主と万将軍、お母君に連絡するよう陳に言う。
黒石は皇太子を屈辱した件はただの誤解だと陛下に釈明へ。
紅姑は九爺に助けを求めに行く。湘夫人の策略で牢獄に捕われた、手を尽くしても救えない、衛将軍の母君は“息子には知らせるな”と、万策尽き果てましたと泣きながら九爺に話す紅姑。九爺は起きたことを詳しく紅姑から聞く。
九爺は陛下に会いに行く。莘月は私の友人、私は身重の彼女が心配でならない、どうか釈放してほしいと陛下に頼む九爺。しかし陛下は「後宮で起きた事に関しては皇后に裁断を任せている。朕は口を挟めぬ」と言う。九爺が「天下を治める陛下の命令とあらば、皇后様も納得なさいます」と言っても、そちの望みを聞き入れて釈放すれば、後宮での皇后の威信は地に落ちるだろうと言う陛下。さらに、これまで何度、皇宮に呼んでも来なかった九爺に対し、陛下は「天下を治める朕が、なぜそちとはたやすく会えぬのだ?」と言う。
「病ゆえ…」と九爺は言うが、陛下は病を口実にすることを許さない。「かつて朕との謁見を拒み続けた罰は軽くはないぞ」と陛下は言う。九爺が「お許しを」と言うと「もうよい。そちは朕の縁者だ、多少の勝手は大目に見よう」と言う陛下。九爺はもう一度「莘月をお許しください」と頼む。「彼女は皇太子を侮辱した。簡単には許せぬ」と言いながらも、九爺を見た陛下は「朕は長年、羯族と戦ってきた。だが砂漠については知らぬ事も多い。そちは砂漠に対して強い影響力を持つ。朕に力を貸してくれぬか」と話す。砂漠の民に南朝への帰順を説いてほしいと。莘月のために九爺は「砂漠に平和をもたらすため、尽力しましょう」と答える。それを聞いた陛下は、今後は頻繁に皇宮へ来る事も要求する。
陛下は「莘月を許すためには納得できる理由が必要だ」と言う。「私自ら調査して、無実を証明してみせます」と言う九爺。陛下は九爺に一任し、無実と分かれば莘月を釈放すると告げる。
九爺が牢に入っている莘月に会いに来る。自分の脈を診る九爺に「私は大丈夫よ」と言う莘月。「衛将軍の母君は、この件を伏せろと」と九爺が話すと、莘月は「無忌には戦に集中してほしい。羯族の王と決着をつけることは彼の積年の夢よ。全力で戦えなければ一生後悔することになる」と言う。
莘月は「どうやって牢獄の中へ?」と九爺に聞く。「私は陛下の縁者だ。親類の情を利用した」と答える九爺。莘月は“簡単に言うけど、一体、どうやったのかしら。陛下に何を約束したの?”と思う。
あの日、何があったのかを聞かれた莘月は、秦湘は私と黒石の関係を知り驪姫を利用して私を陥れようとした、驪姫の足元に玉を投げ込んで陛下から贈られた玉塔を壊すところまでは秦湘の計画どおり、でも駢様のケガは想定外だったみたい、いずれにしても驪姫は死罪になる、見殺しにできなかった、と話す。だが君の釈明は皇太子への侮辱と取られた、と九爺が言うと、宮女の言葉を聞いて玉を見たなんて誰も言い出せなくなったと莘月は言う。九爺は莘月が何かを隠していると気づく。「確かに私は秦湘に恨まれてるわ。でも理由は秘密。正直、ここまで恨みが深いとは思わなかったの」と言う莘月。
九爺は「莘月の世話を頼む」と驪姫に言い、牢から出ていく。
驪姫は九爺と何度か会ったことがあった。砂漠の民は九爺様を“大善人”と呼ぶと話す驪姫。そして大善人は砂漠に薬草店を開き、疫病が流行した時や戦が起こった時に無償で薬草を提供してくださった、宴席で会った時は王太子様の抱擁を拒絶した、表情を変えない彼を見て冷淡な方だと思ったわ、足は不自由でも誰よりも気品があったの、微笑みを絶やさないけど自分が担う責任や重荷に疲れている様子だった、でも今日の姿は違ったわ、大善人でも怒ったり笑ったりするのね、と言う。孤高の存在じゃないんだわ、だけど彼の心の傷はまだ癒えていない、と。
九爺は秦湘に会いに行く。「こんな言葉をご存知ですか?“人に敬意なくとも虎に敬意あり”。敵意を持たない莘月を、いつまでも攻撃なさるおつもりなら万氏に加えて石舫も湘夫人の敵となりましょう」と話す九爺。「私が莘月を陥れたと言うのですか?」と秦湘が言うと、九爺は「お分かりかと」と返す。「私が陥れたと報告したところで、陛下はお信じになりません」と言う秦湘。そんな秦湘に九爺は「湘夫人は寵妃としての地位に自信をお持ちのようだ。しかし私は無位無官ながら陛下に調査の権限を頂きました。牢獄から莘月を救い出すことなど造作もありません」と言う。それでも「では朗報をお待ちしていますわ」と強気の秦湘に、九爺は「発端はしきり役の宮女です。吐かせるのは簡単だ。事が穏便に済むかどうかは湘夫人のご決定にかかっています」と告げる。
ーつづくー
やっぱり衛無忌と李佶は秦湘のことがなければいい関係。
“無忌と私の関係を断つためでは?”と李佶は考えていたから、少しは状況が変わるといいんだけど…。
信用する衛無忌を李佶は裏切らないでほしい。
九爺はずっと避けてきたのに…莘月のために陛下と約束を…。
陛下からしたら、こういう日を待っていた、しめしめって感じ( ̄^ ̄メ)
莘月の性格から黙っていることは無理だったよね…。
牢に入れられた莘月がすごく心配ヾ(・ω・`;)ノ
莘月1人だけの体じゃないから…。
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ヒステリーのように最近見えます。。。
Xin月、大丈夫でしょうか。。。
李将軍、随軍できることになってよかったです。
あの陛下の前でのやりとりの時の演技もよかったです~
Xin月と无忌の夜着の構造が興味深かったです。
後ろで縛っていましたね~
そうそう秦湘さえ絡まなければ無忌と李将軍は良い仲なのに…
そしてシン月を救うため秦湘を問いただす九爺もかっこよかった~
冷たく微笑んだり牽制したり~もっと見ていたかった( 〃▽〃)
シン月とお腹の子どもも心配だけど陛下に自ら近づいた九爺の今後も心配。
それにしても『大善人』って…他に例えようはないのかな?(*≧∀≦*)
今までのお話の流れで
九爺がいないところで衛無忌が
衛無忌がいないところで九爺が
シン月の力になって救うように思いますが
九爺は報われない愛のようで辛いです。