「広がる組織」
集まった幹部や兄弟たちに、ひとまず帰るように伝える阿栗。落ち着き先を見つけ待機してほしい、組の再興は焦っても仕方ない、総会を開く時は連絡すると。
その頃、秦是吾の携帯に辰巳千恵が電話をかけていた。「何でもないの。ただ伝えたかっただけよ、"私は元気"って。心配しないでね。たまには親分に会いに来て。話はそれだけ。安心して、あなたとはちゃんと距離をとるから。じゃあね」とメッセージを入れる千恵。千恵は頬をつたう涙を拭う。
解散をし部屋に戻ってきた是吾は、弁当も渡せずに帰らせた、情けないと自分に腹が立っていた。修造に集合の号令をかけたのは誰なのか、支部に確かめるように命じる是吾。そこに劉アニキが入ってくる。支部同士で話し合い、今回の兄弟たちの飯代と宿代は各支部で払うと言う劉アニキ。そして幹部たちの気持ちだと、封筒をテーブルの上に置く。修造は身内の厚意だから収めろと言うが「礼を伝えて返してほしい」と是吾は受け取らない。組長になる以上、カネは俺が作ると。
劉アニキが出ていくと「今のカネ…」と言いにくそうに言い始める修造。それをさえぎるように「本当に身内からか?」と是吾は言う。さらに「血連の掟を知り抜いた幹部が組長にカネを?おかしいだろ」言う是吾。
黒い車に乗った是吾は、大学から帰る千恵をそっとつけながら"千恵、俺だ。後ろにいるぞ。狭い町なのに、お互い別世界にいるみたいだ。千恵、お前が恋しい。心から"と思う。
バスに乗った千恵は、そんな是吾に気づいていた。バスの後ろを走っている黒い車を見つめ"あなたでしょ、分かってるわ。ちゃんと分かってる。あなたは私を捨ててなかった"と思う千恵。
しばらくすると、車がバスを追い越し行ってしまう。
三星建設の呉会長、華仲電子の李社長、宝旺銀行の林頭取と是吾は会う。
それを知った稲重会会長は「誰かと思えば麦の資金源だった連中だ」と側にいた河合社長に話す。
3人と握手をして別れた是吾は「今朝、兄弟たちを動員したのは誰だった?」と修造に聞く。修造は「オババだ」と答える。オババが血連組の再興にそこまで入れ込むのが奇妙だと思う是吾。
是吾は「さっきの3人が出資するかな」と修造に言う。「多分な。血連組が消えて、稲重会に冷や飯を食わされてた」と返す修造。「カネのことはまるで分からねえ」と言う是吾に、修造は「再興は本心か?」と言う。本気でかかればカネの調達なんか楽に片付くはずだと。是吾は「俺も苦しいんだ。組長(おやじ)を守るための再興だ。強引なやり方で資金集めはできない」と言う。
厨房で麦松奇の手伝いをしていた阿門は「アニキたちに会いたいよ.親分も?」と言う。それには答えず、飯を作っている千恵を手伝うように言う松奇。阿門が行ってしまうと、手を止めた松奇は「どうしてることか」とつぶやく。
千恵の作った晩飯を食べるため、3人はテーブルの席に着く。お祈りで「ママさん(千恵)は是吾アニキと結婚してもきっと幸せです。神様ありがとう」と言う阿門。千恵は一升瓶の酒を持って来て、松奇や阿門と一緒に飲む。
謝沢が是吾に会いに来る。2人きりになれる場所で、昔カンパニーでヘマをし消されかけた、その時、会長が大金で救ってくれた、会長はお前にとっての麦と同じだ、と話す謝沢。謝沢は「お前とはいずれ戦うしかない」と言う。それは是吾も分かっていた。「残念だが、お前は勝てないぞ」と謝沢は言う。手を引き、辰巳千恵と町を出ろ、裏社会に戻るなと。是吾は「お前には千恵も俺も恩がある。勝負しないか?負けたら話を聞く」と言う。
3人で一升瓶の酒をすべて飲んだ千恵たち。松奇が酔うと詩をうたい出すと知り、千恵は「今やって。すぐやって」とねだる。そのリクエストでうたいだす松奇。それは是吾がケンカの前に必ずうたっていたうただった。松奇は「古詩を参考にワシが書いた」と言う。「私にも教えて」と言う千恵。ご機嫌になった松奇は、阿門に「酒を買ってこい」とカネを渡す。
酒を買った帰り道。阿門の首の後ろに吹き矢が刺さる。そして数人の少年たちに襲われる阿門。一度は全員を倒した阿門だったが、吹き矢の薬が効いてきた阿門は倒れ込んでしまう。それを見た少年たちは立ち上がり、次々と阿門を殴り出す。そして阿門はバットで頭を殴られ、動かなくなる。
謝沢と殴り合って決着をつけようとしていた是吾。そんな是吾に阿門のことを知らせる電話が。
千恵は是吾とどうやって知り合ったのか松奇に聞く。14歳の是吾は敵対する組で殺し屋を目指していた、名を上げようとたった1人で温泉にいたワシを襲いこうなった、と腹部の刺し傷を見せながら話す松奇。その後、失敗して行き場のなくなった是吾を子分にしたと言う。そこに松奇にも阿門のことを知らせる電話がかかってくる。
是吾が謝沢の車で駆けつけると、現場には知らせを受けた修造と阿栗が先に来ていた。ストレッチャーの上で頭まですっぽりと布をかけられている阿門。その布を是吾がめくると、阿門の顔はアザだらけだった。
是吾は阿栗たちの元まで歩いて行き「なぜだ」と聞く。「稲重会の仕業だ」と謝沢を見ながら大声で言う阿栗。修造も、兄弟の話じゃ稲重会のガキどもが…と話す。謝沢に向い「会長に伝えろ。戦争だ」と宣言する是吾。その時、松奇と千恵が来る。
松奇に何も言わず立ち去っていく是吾。松奇は是吾の背に向かい「水に流すんだ」と叫ぶ。是吾の後に続いて歩いていた阿栗は、振り返ると「阿門は死んだ。死んだんです。仇は討ちます」と言う。
阿門の死を悲しむ松奇のため、是吾に会いに行った千恵。千恵は復讐ではなく別の方法でと話たかったが、是吾とは会えない。
是吾は明日の総会のため、支部に大勢でくるよう命じる。集まる場所は解散を宣言した瑪亜の事故現場だった。
オババも資金を出すと修造に伝えた是吾は、千恵が何を言いに来たのか聞く。親分が悲しんでいると、と話す修造。是吾は「組の再興はずっと願ってたことなのに、なぜ今さらためらうんだろう」と言う。「阿門の復讐以外、何も考えるな」と修造は返す。他に道はないと。
千恵を想ってはいけないと、是吾は苦悩する。
是吾の部屋で是吾のことを思っていた千恵。千恵は「つらいんでしょ。私に何かできることない?私、あなたの力になりたいの」と言いながら涙を流す。
翌日。瑪亜の事故現場で幹部や兄弟たちに囲まれた是吾は、事故現場に置いたケーキの前でひざまずいていた。"瑪亜姐さん、すみません。こんなことには反対でしょうけど、俺には他に選択肢がないんです。あなたは皆を我が子と思っていた。神に祈ってください"と思う是吾。
眠れずに一晩を過ごした松奇は、血連組と稲重会の全面戦争が始まると千恵に話す。千恵はオババに助けを求めようと考えるが、オババは戦争を待っていると松奇は言う。オババは稲重の創設者の娘で現会長はオババの下にいた、後に結婚したが跡目を継ぐと離婚した、オババは稲重会以上に恐ろしい存在だと。「なら、是吾はなぜ近づくの?」と聞く千恵。松奇は「稲重からワシを守ろうと捨て身になってる」と答える。
松奇は千恵に、是吾に組を再興させない手があるとしたら約束してくれるか?是吾と豊安を出て二度と戻るな、と言う。そして何も言えず戸惑う千恵に、血連組再興を阻む唯一の手段だと封筒を渡す松奇。その中には"暴力団の元会計士、夫婦で焼死"の記事が入っていた。
痛めつけられた河合社長が、会長の前に連れて来られる。「全面抗争になる。火種はお前だ」と怒る会長。会長に誰に命じられたのか問い詰められ、初めは血連の思い上がりに腹が立って俺がガキ共にやらせたと言っていた河合社長だったが、殺されそうになり、慌ててオババから命じられたことを白状する。オババは極道界の大物で、会長の元奥さん、逆らえなかったと。
会長は河合社長の意識を失わせると「そいつを秦是吾に送れ。命の償いは命ですると伝えて、奴の好きにさせるがいい」と命じる。そこに訪ねて来た松奇が。
"命の償いは命で"と服に付けられた河合社長が血連組に届く。そして是吾に千恵から電話がかかってくる。
松奇は千恵に渡した記事と同じものを会長にも見せる。秘密を知り「あんたには敬服するよ。秦是吾のために、ここまで犠牲を払うのか」と言う会長。しかし会長は、長年命かけで支え親とも思った男が仇だったと知っても、侠気にあふれ義に厚い是吾が松奇に手出しをしないと分かっていた。そんな会長に、ワシが死ぬまでお前は永遠に二番手、ワシを殺して大義名分が立つのは秦是吾だけだと話す松奇。会長が「秦是吾には殺せないと知っての言葉か?」と聞くと、松奇は「お前が追い込んで、やらせるんだ」と告げる。
ーつづくー
阿門がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁΣ( ° △ °|||)
ここにきて阿門が死ぬとは思わなかった…。
いつもいるわけじゃないし、言葉数も少ないのに、存在感がすごくあったよね?
これで引くに引けなくなった是吾(;△;)
そして驚いた事がもう1つ。
オババが会長の元妻だったなんてー。
しかも稲重の創設者の娘で、会長が跡目を継いで離婚とか(@_@;)
ま、まさか、達人ってオババの息子じゃないよね?
会長はその後再婚したのかな?
残りもとうとう、あと1話。
ここから、どんな結末が待っているのー!?
松奇はどうなるの?
千恵と是吾は?
気になって早く見たいけど、終わってしまうのが寂しい。
ずっと皆を見ていたいし、マーチくんも見ていたいのに…_(:3」∠)_
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あんないい子を死なせて…。許せない!!
影からの資金といい、集会を知らせた事といい阿門の事も全て是吾追い詰めるためのオババの画策でしょうか?
あの穏やかな達人の母親?…じゃないですよね、きっと。
松奇の決断も辛いですが、是吾を助けるためには
それしかないのでしょうか。
千恵と是吾の切ない気持ち、奈奈の時のような別れにならない事だけを祈ります。阿門も祈ってくれていたし…。
阿門は登場回数も会話も少ないし、不思議ちゃんキャラだけど、すごく存在感ありましたよね。
異色の存在というか・・マーチくんではないけど癒しキャラだったと思います。
3人でご飯を食べたりお酒飲んだり、いい雰囲気だったのに。食事の前の祈りの言葉がまた阿門らしくて、千恵もニコニコして。
本当にいろいろなことが起こり過ぎて、どう収束させるのかしら?って、結末がとても気になります。
終盤あっという間すぎて・・・。
うささん、マーチくんも見れなくなってしまうのは名残惜しいですね。
まさか殺されてしまうとは思いませんでした…。
でも、阿門、すごく強かったですよね?
そして達人はきっとオババの子供じゃないと思います!!
この回は本当に、最終回はどうなっちゃうの!?と
思わずにはいられない感じでしたヾ(・ω・`;)ノ
そうなんです。その前まで千恵や松奇と3人で
いい雰囲気で。
なのになのに…(;_;)
阿栗の時のように怪我だけですんでほしかった!!
そしてマーチくんも名残惜しいですぅぅぅ。